二日目。
Tomorrowlandの二日目は、イベントとしてはメインの日ですが、早い時間は前日飛ばしすぎた人が多すぎて比較的空いています。
というわけで、15:30のOtto Knowsからチェック。雨模様とあって、アリーナ部分がそこそこ埋まるくらいの入りでしたが、Refuneファミリーらしく、自分の曲も含め、スウェディッシュを中心としたプレイが、早い時間にはハマっていました。
続いて登場したDeorroはUSのDJらしく、バウンスを主軸にヒップホップ、はてはレッチリ、ハードスタイルまでを横断するマッシュアップ満載なプレイで、クラウドをジャンプさせていました。Deorroは、昨年からメインステージに登場するようになっています。メインステージでは、今年はあまりバウンスが流れていなかったのと、それ一辺倒ではなかったので新鮮でした。
17:30からは、日本でも人気急上昇中のBlasterjaxx。W&Wと並んでハードキックを前面に押し出してきた兄弟ですが、基本的なグルーヴ感そのままのビッグルーム全開ながらも、よりメロディアスな新曲を多数まじえて新機軸も打ち出していました。エキゾティックなメロディーを多用していたのが印象的でしたね。
昨年はSkrillexやNetskyがメインステージに登場して、幅の広さを出していたTomorrowlandですが、今年のアクセントになっていたのはDillon Francis。100-110BPM前後を混ぜ込んだUSスタイルを披露、アリーナの雰囲気を一変させていました。ヨーロッパでは、この辺のサウンドは耳慣れないとあってか、ちょっと当惑気味の反応だったかも。
ちなみに、この日のEDM系は、Laidback Lukeら人気DJがコミックヒーローのコスプレでプレイするSUPER YOU & MEステージ、HardwellがなんとサブフロアでプレイするRevealedステージなどもあって、激戦というか、EDMファンにはもうどうしようもないかぶり方でした。
Dillon Francisに続いて登場したのはTomorrowlandのレジデントDJで、最多出場回数を誇るYves V。初日に自らのV Sessionsステージでもプレイしていましたが、メインでのプレイはBig Room中心のクイックミックスで、ちゃんとセットを使い分けて、再びアリーナにクラウドを呼び込んでいました。Tomorrowlandのテーマ曲のひとつと言ってもよい「Memories Will Fade」では紙吹雪も舞い、雰囲気は最高潮に。まだリリースされていない、Yves V & Sem Thomasson feat. Ruby Prophet 「On Top Of The World」は、おそらくアフタームーヴィーに使われるんじゃないかな?この曲がかかっているときから、雨上がりの空には虹がかかり、素晴らしいプレゼントとなりました。
驚愕の人気だったのはMartin Garrix。メインステージは、始まった時点ですでに上までいっぱいに。オリジナルもふくめて、ほとんどすべてがプリエディットのマッシュアップになっていたのが印象的でした。ブレイクとドロップが違うのは当たり前。やはりEDM DJの基本はオリジナルとマッシュアップだと再確認。ヒット曲が多いのと、若いのに力強いMCが効果的だったこともあって、20:30-21:30というスロットなのに、ハンパない盛り上がりでした。
トランス勢で唯一ピークタイムにメインステージに立ったのは、今年もArmin Van Buuren。途中、Mr.Probzが登場して大ヒット曲の「Waves」を歌うという場面では、全員が大合唱に。全体を通じて、ほとんどがArmin関連曲ながら、Tomorrowland仕様のセットでしたね。
この日、一番の盛り上がりをつくったのは、やはりTomorrowlandの看板、Dimitri Vegas & Like Mike。あおりの上手さでLike Mikeの右に出る人は現時点でいませんね。様々な大合唱をこれほどのボリュームで聞いたことは、いままでありませんでした。’Make Some Noise!’とか言わなくても勝手に常に歓声が巻き起こっているという、まさにMadness状態。中盤「The Hum」や「Tremor」がかかっているとことか、ものすごい一体感でした。ビッグルームをベースに、息つく暇もないくらい細かくマッシュアップ&エディットされた選曲も、MetallicaとかBob Marleyといった変化球を交えながら、ツボをおさえたものばかり。ブレイクとドロップの落差も、大会場での効果は満点で、もう完璧に別次元のエンターテインメントと化していました。ラストはおそらくこの日のために作られたであろう大ヒット曲「Higher Place」。
このあと、あまりのヒートアップぶりと、フェスでは掟破りのタイムテーブル押しを沈めるためにMCが入るという一幕も。
そしてトリに登場したのは、Axwell Λ Ingrosso。Dimitri Vegas & Like Mikeが矢継ぎ早の展開とあおりで盛り上げたのに対して、こちらはエモーショナルな音楽勝負。デビューアルバムに収録するであろう珠玉のオリジナル曲を中核に、ダンスミュージック、ハウスをベースとしたDJカルチャーの素晴らしさを伝えてくれるセットを見せてくれました。Axwellが最後に言っていましたが、まさに’Music is the beautiful thing.’でした。