Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)は、米マイアミ生まれカリフォルニア育ちのDJ/プロデューサー。
1996年にDim Mak Recordsを立ち上げ、インディー系バンドやエレクトロ〜ハウス系アーティストを中心に数々のタイトルを送り出してきた彼は、2000年代半ば頃から自身のDJ活動を本格化させ、2008年にデビュー・ミックス・アルバム『Pillowface and His Airplane Chronicles』をリリース。エレクトロ〜インディー・ロック/ダンスを横断する選曲スタイルで、DJとしての地位を確立します。
その後、リミキサー/プロデューサーとしての活動もスタートさせると、2010年には「I’m In The House (ft. Zuper Blahq)」(Zuper Blahqは、will.i.amの変名です)がヒット。2011年にはEDMのフィールドにも活躍の場を広げ、Laidback Lukeとの「Turbulence (ft. Lil Jon)」、Afrojackとの「No Beef」、Tiëstoとの「Tornado」など、コラボ・トラックを次々とリリース。そして、2012年にリリースした初のアルバム『Wonderland』は、グラミーの最優秀ダンス/エレクトロニカ・アルバム賞にノミネート。その人気を不動なものとしました。
ちなみに現在も彼のトレードマークとなっている、“ケーキ投げ”に代表されるワイルドなステージ・パフォーマンスは、この時期すでに確立しています。
2013〜2014年にかけてはビッグルーム〜バンガー・トラック全盛期の波に乗り、彼もDim Makも人気が加速。Dimitri Vegas & Like Mikeとの「Phat Brahms」や「Feedback」、Tujamo、Chris Lakeとの「Boneless」、R3HABとの「Flight」、Diplo、Deorroとの「Freak」などなど、人気トラックを連発します。
一方、2013年にはLinkin Parkとコラボした「A Light That Never Comes」もリリース。意外性のあるコラボで、同年サマーソニックで初共演し披露されたことでも話題となった曲ですが、もともとはパンクやオルタナティヴ・ロック好きの少年だったというSteve Aokiの音楽的ルーツを考えると、納得の組み合わせでしょう。
また、2014年にはセカンド・アルバム『Neon Future I』をリリース。will.i.am、Fall Out Boy、Machine Gun Kelly、Luke Steele (Empire of the Sun)、Waka Flocka Flame、さらに未来学者のレイ・カーツワイルや生物老年学者のオーブリー・デ・グレイなども参加したコンセプチャルな内容で、2015年には続編となるサード・アルバム『Neon Future II』をリリース。こちらにはLinkin Park、Moxie Raia、Snoop Lion、Rivers Cuomo (Weezer)、Matthew Komaらが参加しています。
以降はフェス向けのトラックを送り出しつつ、より多様なアーティストとコラボを行うようになり、2016年にはLouis Tomlinsonとの「Just Hold On」が全英チャート2位のヒットを記録。2017年にはヒップホップ〜トラップ系のサウンドでまとめたアルバム『Steve Aoki Presents Kolony』をリリースしました。さらに2018年には、BTSをフィーチャーした「Waste It On Me」をリリースし、アルバム『Neon Future III』をリリース。2019年には『Neon Future IV』のリリースも予定されています。
父親がアメリカの鉄板焼きレストランチェーン“BENIHANA”の創業者として知られる実業家、故ロッキー青木氏であったり、異母妹がモデル/女優として活動するデヴォン青木であったりと、いわゆるセレブである側面や、パーティ・アニマルのイメージがある一方、社会活動等にも積極的で理知的な一面もあるSteve Aoki。彼はクラブDJとは異なる、よりエンターテインメント性の高いDJスタイル、ダンスフェスに見合うEDMならではのDJスタイル、その一つの在り方を示したシーンの立役者です。
Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)重要曲
2010 | Steve Aoki – I’m In The House (ft. Zuper Blahq)
2011 | Steve Aoki & Laidback Luke – Turbulence (ft. Lil Jon)
2011 | Steve Aoki & Tiësto – Tornado
2012 | Steve Aoki – Earthquakey People (ft. Rivers Cuomo)
2012 | Steve Aoki & Angger Dimas vs. Dimitri Vegas & Like Mike – Phat Brahms
2013 | Linkin Park x Steve Aoki – A Light That Never Comes
2014 | Steve Aoki, Chris Lake & Tujamo – Delirious (Boneless) (ft. Kid Ink)
2014 | Steve Aoki, Diplo & Deorro – Freak (ft. Steve Bays)
2014 | Steve Aoki – Free the Madness (ft. Machine Gun Kelly)
2015 | Steve Aoki & Moxie – I Love It When You Cry (Moxoki)
2015 | Steve Aoki – Darker Than Blood (ft. Linkin Park)
2016 | Steve Aoki & Louis Tomlinson – Just Hold On
2017 | Steve Aoki & Yellow Claw – Lit (ft. Gucci Mane & T-Pain)
2018 | Steve Aoki – Waste It On Me (ft. BTS)
+
2019 | Steve Aoki & Backstreet Boys – Let It Be Me
2019 | Steve Aoki, Sting & SHAED – 2 In A Million
Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)のアルバム
Wonderland (2012)
Neon Future I (2014)
Neon Future II (2015)
Steve Aoki Presents Kolony (2017)
Neon Future III (2018)
Steve Aoki(スティーヴ・アオキ)のトリヴィア
Las Vegasの家には、BanksyのMicky Snakeがある(Highsnobietyより)