‘EDM’といっても、’EDM’は様々なジャンルをUSシーンの観点からとりまとめたものでしかないので、そこにはいろんな種類の音楽が存在しています。
まず、多くの人が’EDM’と思っているのは、ハウス系の’Big Room’というジャンルです。
これは文字通り、フェスティバルや大バコでのプレイを前提とした、スケール感が大きい、BPM128前後のサウンドです。
このBig Roomは、大きく二つの種類に分けることができます。
エレクトロ・ハウス系とプログレッシヴ・ハウス系です。
まずは、エレクトロ・ハウス系ですが、こちらはシンプルなリズムと、わかりやすく派手なシンセのドロップ、ブレイクからの強烈な盛り上げが特徴となっています。
一時期シーンを席巻していたハードキックの曲が典型的なものですね。
’1-2-3-Jump’とか入ってくる類の曲は、ここに分類されることが多いです。
Martin Garrix – Animals (’13)
DVBBS & Borgeous – TSUNAMI(’13)
W&W – Bigfoot (’14)
Dimitri Vegas & Like Mike vs Ummet Ozcan – The Hum (’15)
プログレッシヴ・ハウス系(Sasha、Digweedなどのプログレッシヴ・ハウス・ジャンルとは関係ありませんので、ご注意を)は、エモーショナルなコードワークやメロディに重点がおかれたサウンドです。
Swedish House Mafia以降の、ほとんどのスウェディッシュ・ハウスは、ここに入ります。
’14~’15年に流行したメロディック・プログレッシヴ・ハウスも、その代表格です。
Sebastian Ingrosso, Tommy Trash, John Martin – Reload (’13)
Alesso Vs. OneRepublic – If I Lose Myself (’13)
Dimitri Vangelis & Wyman X Steve Angello – Payback (’14)
Nicky Romero vs. Volt & State – Warriors (’15)
Big Roomの近隣ジャンルに、オーストラリアを発祥とするMelbourne Bounceがあります。
Psy-Trance系統のシンプルなベースラインの、パーティ・チューンです。
Will Sparks – Ah Yeah So What (feat. Wiley & Elen Levon) (’14)
また、EDM以前からオランダで人気となっていた、高速のHardstyleシーンからは、HeadhunterzやShowtekがEDMシーンに参加しています(Headhunterzは、その後、Hardstyleに復帰宣言をしています)。
Hardstyleのキックは、Big Roomに大きな影響を与えました。
Headhunterz – Dragonborn (’12)
EDMの主要ジャンル – 1 – HOUSE~Big Room系
EDMの主要ジャンル – 2 – HOUSE~Future House系
EDMの主要ジャンル – 3 – Bass Music
EDMの主要ジャンル – 4 – POP系