SENSATION Wicked Wonderland レポート 10/10/2015(SAT)


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これまでに世界33ヶ国で開催され、世界No.1クラブイベントとも形容されている、<Sensation>。その日本初開催<SENSATION Wicked Wonderland>が10/10に幕張メッセであるということで、行ってきましたよ!

2万枚のチケットは、ほとんど宣伝もされなかったのに、日本でも瞬速でソールドアウト、完璧にプラチナ・チケットと化していました。ドレスコードは“オール・ホワイト”ということで、海浜幕張駅には、早い時間から全身白の衣装を身にまとったパーティー・ゴーアーたちが大集結、通りがかりのおじさんが「今日は、なんで白い服の人がこんなにいるんだろう」と言っていましたよw。ちなみに、ドレスコードは、プロモーターの弟さんが交通事故で亡くなったとき、あえて黒い服ではなく、白い服をささげようということから生まれたのだそうです。

さて、結論から先に言ってしまうと、<SENSATION Wicked Wonderland>は、今までに日本で行われたダンスイベントとは一線を画する、音楽、演出、デコレーション、そしてクラウドが一体となった、ストーリー仕立ての新型エンターテインメントでした。

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会場に入ると、まずはその場内装飾の美しさに圧倒されました。メインのDJ/パフォーマンス・ブースはホールの中央に設置されていて、DJブースはゆっくりとした速度で終始回転して、360度を取り囲むクラウドと一体感を得るという凝った設定。そこに上からケープのように垂れ下がる布からは、蝶の羽が飛び出し、そこと中央および場内のスクリーンには映像が投影され、さらに大型の吊りデコレーションも各所に配置されていて、もはやそこは異空間。映像、デコレーションは<Wicked Wonderland>のテーマのもと統一されていて、イメージ的には同じID&T社がプロモーターを手がける、世界一のダンスフェス<Tomorrowland>を彷彿とさせる、きわめてヨーロッパ的なものでしたね。DJは基本的にまったくMCをせず、ホストのMC GEEが先頭に立ってパーティをつくりあげるというスタイルも独特。各DJの交代時には15分ほどのインターバルが用意されていて、そのときのレーザーや炎を使ったショウも、良いアクセントになっていました。その綿密に計算された段取りからは、細部にまでこだわるプロモーターの完璧主義も伝わってきました。開催までに4年かかったそうで、この完成度を達成するには、それだけの年月がかかるのだなと納得。

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DJプレイのほうは、22:45のカウントダウンのあと、看板DJのMr.Whiteでスタート。Mr.Whiteは、プログレッシヴ・トランスにCurbiやTchamiのフューチャー・ハウスを交えるプレイで、ダンスフロアを暖めてくれました。

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続くSunnery James & Ryan Marcianoは、お得意のハウシー&ややミニマルなEDMで、ひたすらグルーヴをつくっていました。トビ道具で「Sweet Dreams」もありましたね。キメ曲はやはりSander van Doorn vs Sunnery James & Ryan Marcianoで「ABC」。

ピークタイムにさしかかる頃、登場したのはSander Van Doorn。いまや自らのDoornレーベルを中心に、トレンドセッターになった感さえある彼のセットは、最近のリリースを反映した、これまたグルーヴィーなもの。「Oli Tali Ma」、「Oh,Amazing Bass」、「THIS」といった通受けのEDMでベースをおさえ、「Gold Skies」でピークをつくるプレイは、まさに職人芸でした。

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この日の音楽的ピークタイム演出者は、やはりDannic。Hardwell直系のややハードなドロップに、ブレイクでIcona Pop、Axwell Λ Ingrosso、David Guetta、Steve Angello、The Weekend、Major Lazerといった人気アーティストのアカペラをマッシュアップで差し込んでくるプレイで、場内は大盛り上がりに。もちろんRevealedからリリースしているオリジナル曲もガンガンかけていました。

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トリをつとめたのはLaidback Luke。DJスキルでは定評ある彼らしい、パーツをつなぐような巧みなプレイで、さまざまなジャンルを横断。Zombie Nation、Oasisから「Adagio For Strings」まで、なんでもアリのすさまじい方向転換の連続は他者の追随を許さないものでした。後半には、自分の過去のヒット曲も多めにプレイしていましたね。

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最後は「来年も同じ時期に、ここに来てくれるかい?」というMC GEEの問いかけに、クラウドが大きな歓声で答えたこのパーティ、日本のダンスミュージック史上、最高のインドア・イベントだったのではないでしょうか。ダンススペースも、押し合いにならないくらい広く取られていて、年齢層も幅広く、クラウドにも余裕があったので、とても良い雰囲気でした。ちなみに出演DJは、すべて<Sensation>の本拠地オランダ出身のEDM DJでしたが、ダンサーが日本から選ばれていたのは、ちょっと嬉しかったですね。

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<Sensation>自体はEDMイベントではありませんが、その中でEDMが大きなウェイトを占めていて、いま日本に広がっているEDMのステレオタイプなイメージを覆すような力になってくれたことに感謝したいと思います。ありがとう<Sensation>、また来年!

iLOUD / EDM PRESS編集部

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