このシリーズ記事ではメインステージを中心にレポートさせてもらいましたが、TomorrowlandはEDMフェスではなく、テクノ、トランス、ハウス、ドラムンベース、ハードスタイル、ベースミュージックといったジャンルも大々的に展開されている音楽フェスです。今回はdeadmau5 vs Eric PrydzのB2Bが話題でしたが、同ステージではAdam Beyer & Ida Engberg夫妻のB2Bも行われていましたよ。
実はメインステージ裏にはシークレットレストランもあって、そこでの収益は慈善団体Love Tomorrow Foundation、NGO’Cunina’を通じて、まずはネパールに‘Music & Arts School’ を建設するのに充てられるそうです 🙂
チケットは入手困難ですが、航空券と宿泊がセットになったGlobal Journeyは、売り出し当日ならまず確保できますので、一生に一度は体験してみることをオススメします。
最後に、2016年のTomorrowlandを象徴する曲をチェックしていきたいと思います。ここ数年のリリース・ラッシュで、ヘッドライナー級アーティストのセットが最低でも6-7割は自分関連の曲になってしまったため、誰もがプレイしているピークタイムチューンというのはなくなっています。その関係で、各自のヒット曲は数年前のものでも本人によってプレイされていますし、多くの人が音楽ファンでアーティストのことをよく知っているので、相当古い曲でも盛り上がります。今年のトレンドになっているディープハウス、トロピカルハウスはサブステージで活躍していましたね。ちょっと意外だったのは、ハードキックはまだかなり人気があったこと。やっぱりTomorrowland級のメインステージになるとBig Roomは効果絶大です。
そんな中、オリジナル曲の間に重宝されていたのがこの三曲。
よく聴いたのはこのへん。
マッシュアップやエディットで使いまくられていたのはこのへん。
で、もちろんテーマ曲はこれでしたね。
Tomorrowlandはダンスミュージック・シーンが大きくなり始めてから30年にもおよぶヨーロッパのベルギーで2005年から開催されている、今回が12回目の歴史あるフェスです。2016年のチケット完売速度は史上最速、今年も地球上に存在するほぼすべての国に近い世界200か国以上から集まった、のべ18万人が’Live Today, Love Tomorrow, Unite Forever’のメッセージのもと、ともに音楽とフェスを楽しんだほか、その模様はTomorrowland TVやオフィシャル・パートナー・ラジオ(日本からもアジアで初めてRakuten.FMが現地にスタジオを設置しました)を通じて、今年初となる中国も含めた世界中に配信されました。7/22-24の週末には、なんと1億7500万人以上の人々がこの配信やSNSに触れたということです。ダンス・ミュージック・シーンが生んだこの巨大フェスは、いまやフェスを超えたムーブメントとして、さらなる躍進を遂げようとしているのでした。