イギリスはスコットランド出身のプロデューサー/シンガー・ソングライター、Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)。十代の頃から自作曲をレーベルに送ったりネット上で公開していた彼は、2006年メジャー・レーベルの目にとまり、シングル「Acceptable in the 80s」でデビューすると、全英チャート10位のヒットを記録。2007年には、続くシングル「The Girls」をリリースし全英チャート3位に、そしてファースト・アルバム『I Created Disco』も、全英チャート8位のヒットとなりました。
さらに2009年、セカンド・アルバム『Ready for the Weekend』(全英1位)から、トランスの影響を受けたリード・シングル「I’m Not Alone」をリリースすると、全英チャート1位を記録。アルバムも全英チャート1位となり、他のシングル曲も次々にヒット。人気アーティストとしての地位を確立しました。サウンド面を含め、彼がEDMと接点を持ち始めるのもこの頃からです。
2011年に入ると、Calvin Harrisは新たなフェーズに突入。「Bounce (ft. Kelis)」(全英2位)、「Feel So Close」(全米12位/全英2位)、そしてRihannaとの「We Found Love」で、遂に全米/全英チャート1位に。さらに2012年は「Let’s Go (ft. Ne-Yo)」(全英2位)、「We’ll Be Coming Back (ft. Example)」(全英2位)、「Sweet Nothing (ft. Florence Welch)」(全米10位/全英1位)など、出すシングルが全て大ヒットするという神がかった活躍を見せ、同年リリースしたサード・アルバム『18 Months』は、全米チャート19位/全英チャート1位を記録。このアルバムからは「I Need Your Love (ft. Ellie Goulding)」(全英4位)もヒットしています。
黄金期はまだまだ続き、2013年にはAlessoとのコラボ曲「Under Control (ft. Hurts)」(全英1位)を、2014年には「Summer」(全米7位/全英1位)、「Blame (ft. John Newman)」(全英1位)などをリリースし、同年リリースした4作目のアルバム『Motion』は全米チャート5位/全英チャート2位を記録しました。
2015年〜2016年には、「How Deep Is Your Love (w/ Disciples)」(全英2位)、「This Is What You Came For (ft. Rihanna)」(全米3位/全英2位)、「My Way」(全英4位)などをヒットさせ好調をキープするも、その後従来の路線と異なるプロジェクトを始動。ヴィンテージ機材や生楽器を取り入れたサウンドと、ヒップホップ系アーティストとのコラボを軸にした『Funk Wav Bounces Vol.1』(全米2位/全英2位)を2017年にリリースし、話題に。このアルバムからは「Slide (ft. Frank Ocean & Migos)」や「Feels (ft. Pharrell Williams, Katy Perry & Big Sean)」などがヒットしました。しかし、皮肉なことにこのプロジェクトはCalvin Harrisに自身のルーツを再確認させることとなり、2018年の「124BPM以下はもうない」発言をもたらします。
その言葉通り、2018〜2019年には、Calvin Harrisの音楽的ルーツであるハウス・ミュージックに回帰するかのような「One Kiss (w/ Dua Lipa)」(全英1位)、「Promises (w/ Sam Smith)」(全英1位)、「Giant (w/ Rag’n’Bone Man)」(全英2位)などをリリース。本国UKでの絶対的な人気を見せつけてくれました。
2020年からは、新プロジェクト“Love Regenerator”を始動、’90年代レイヴのテイストをよみがえらせるアンダーグラウンド・トラックや王道のハウスに取り組み始めるという新展開で、ハウス・シーンからの支持も獲得。
本人名義では、the Weekndとの「Over Now」、Tom Grennanとの「By Your Side」をリリースするのみで寡作となっていましたが、2022年には、ダンスミュージックファンのみならず多方面の音楽ファンから待望されていた『Funk Wav Bounces Vol.2』を発表。Justin Timberlakeらをフィーチャーした「Stay With Me」などで、前作に負けず劣らずの高評価を獲得しました。
作詞・作曲、プロデュースはもちろん、自らボーカルもとれるという才能を武器に、数多のダンス/エレクトロニック系プロデューサーとは異なる存在感、音楽的センスを放つCalvin Harris。正に唯一無二のトップアーティストでしょう。
Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)重要曲
2009 | Calvin Harris – I’m Not Alone
2011 | Calvin Harris – Feel So Close
2011 | Rihanna – We Found Love (ft. Calvin Harris)
2012 | Calvin Harris – Sweet Nothing (ft. Florence Welch)
2013 | Calvin Harris & Alesso – Under Control (ft. Hurts)
2014 | Calvin Harris – Summer
2014 | Calvin Harris – Blame (ft. John Newman)
2015 | Calvin Harris & Disciples – How Deep Is Your Love
2016 | Calvin Harris – This Is What You Came For (ft. Rihanna)
2017 | Calvin Harris – Feels (ft. Pharrell Williams, Katy Perry, Big Sean)
2018 | Calvin Harris & Dua Lipa – One Kiss
2018 | Calvin Harris & Sam Smith – Promises
2020 | Love Regenerator, Calvin Harris – Hypnagogic (I Can’t Wait)
2020 | Love Regenerator, Steve Lacy – Live Without Your Love
2022 | Calvin Harris – Potion ft Dua Lipa & Young Thug
2022 | Calvin Harris – Stay With Me ft Justin Timberlake, Halsey & Pharrell
Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)のアルバム
Ready For The Weekend (2009)
18 Months (2012)
Motion (2014)
Funk Wav Bounces Vol.1 (2017)
Funk Wav Bounces Vol.2 (2022)
Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)のトリヴィア
ガーデニングが趣味で、植物が成長するのを見たり、育てたレタスやケールやトマトでサラダをつくって食べるのが好き