The History of EDM – 8 (’10年代)~EDMシーンが巨大化

全米でのEDM人気急上昇や、フェスの大盛況を受けて、2011年~2013年にかけてシーンには続々とスターが誕生します。

ハウス・プロデューサーだったAviciiもその一人でした。
Aviciiの「Levels」は、当時のEDMシーンを象徴する一曲と言えるでしょう。
Avicii – Levels (’11)

MySpaceでSONYにピックアップされ、エレクトロ・ポップをつくっていたCalvin HarrisがEDMシーンに乗り出したのも、この時期です。
Rihanna – We Found Love ft. Calvin Harris (’11)

ハードコア~エレクトロからEDMにSteve Aokiが舵を切ったのも2011年。
Steve Aoki & Laidback Luke ft. Lil Jon – Turbulence

この年、のちにBig Roomシーンで一大流行するハード・キック(ハードスタイルから影響を受けた、キックとベースが一体化した音)を使ったEDMも生まれています。
Sandro Silva & Quintino – Epic

世界中のフェスには、PLURを象徴するSwedish House Mafia「Save The World」が鳴り響きました。

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The History of EDM – 7 (’10年代)~ダンスフェスの爆発的人気上昇

’09年からのEDM人気を受けて、トランス、ハウス、テクノを中心として運営されてきたTomorrowland(ベルギー、2005-)やUltra Music Festival(マイアミなど、1999-)、EDC(ラスベガスなど、1997-)の人気も急上昇、2012〜2013年にかけて、その熱狂はすさまじいものとなり、現在につながっています。

2012年のTomorrowland Aftermovieは、YouTubeで1億4千万回も再生されています。
Tomorrowlandは、‘Live Today, Love Tomorrow, Unite Forever’のメッセージ、世界中のほとんどの国200か国以上から参加者が集まることや、そのストーリー仕立ての素晴らしいデコレーションで人気となり、「最もチケット入手困難」「IDMAのBest Music Event」という事実を背景に「世界最高峰」と称されることも少なくありません。

レジデントDJのDimitri Vegas & Like Mikeは絶大な人気を誇ります。

Ultra Music Festivalは、そのロゴマークと未来的な演出、ライブステージ、世界各国でのUltraの展開でよく知られています。
3月のMiami Music Weekと同時期であることから、トップDJが新曲を披露し、その年の音楽的方向性を決定づけるイベントでもあります。

ふくろうが象徴となっているEDC(Electric Daisy Carnival)は、 Las Vegas Motor Speedwayという会場に40万人以上を集める、世界最大級のダンスイベントです。
PLUR(Peace, Love, Unity, Respect)を前面に押し出し、ヘッドライナーは「参加者のみんな」というポリシーのもと運営されているのも特徴的ですね。

Tomorrowland、Ultra Music Festival、EDC Las Vegasは世界三大ダンスフェスとも言えるでしょう。
2012年には、Swedish House MafiaがCoachellaのサブヘッドライナーを務め、この頃からロック / ポップ・フェスへもEDMアーティストは進出していきました。

The History of EDM – 1 (’80年代)~ルーツをたどればシカゴ・ハウス
The History of EDM – 2 (’90年代)~ハウス大躍進の時代 – US編
The History of EDM – 3 (’90年代)~ハウス大躍進の時代 – UK編
The History of EDM – 4 (’90年代)~ハウス大躍進の時代 – ヨーロッパ編
The History of EDM – 5 (’00年代)~エレクトロの台頭
The History of EDM – 6 (’09年~’10年)~EDMの起点
The History of EDM – 7 (’10年代)~ダンスフェスの爆発的人気上昇
The History of EDM – 8 (’10年代)~EDMシーンが巨大化
The History of EDM – 9 ~まとめ

The History of EDM – 6 (’09年~’10年)~EDMの起点

’00年代中盤にいったん失速したかに見えたダンス・ミュージック・シーンですが、そこで次の展開を考えていた一人がDavid Guettaでした。David Guettaは、2017年1月のインタビューで「Erick MorilloやMasters At Workといったクラシック・ハウスに影響を受けていたけれど、そんなアンダーグラウンドな音楽がラジオでかかったり、DJがアーティストとして認められること」を意図していたと答えています。
また、彼が「エレクトロニックとヒップホップという、かつてはほとんど敵」だったというジャンルを、ハウス側から融合させて、USではあまり人気のなかったエレクトロニック・ミュージックを全米のポップチャートにブレイクさせたところに“EDM”という米語が知れ渡るきっかけがありました。
David Guetta ft. Kelly Rowland – When Love Takes Over (’09)
The Black Eyed Peas – I Gotta Feeling (’09)

力をつけてきたスウェーデン勢からは、Swedish House Mafiaが結成され、より大きなスペースを意識したハウス・ミュージックが新たなスタイルとなります。
Axwell, Ingrosso, Angello, Laidback Luke ft. Deborah Cox – Leave the World Behind (’09)
Swedish House Mafia – One (Your Name) (’09)

トランス・シーンで世界的スーパースターに上り詰めていたTiestoが、音楽的に大きく方向転換したのもこの頃でした。
Tiësto vs. Diplo – C’Mon (’10)

David Guetta、Swedish House Mafia、Tiestoは、いまでもダンス・フェスのヘッドライナーを務める大御所ですが、彼らがEDMシーンのパイオニアと言えるでしょう。

また、エモ、オルタナ系バンド出身のSkrillexがdeadmau5のサポートで、ハードなダブステップ(ブロステップ)でブレイクしたのも、この頃でした。
deadmau5やSkrillexは、前三者とはまったく違ったラインでEDMの起点をつくっていたのです。
Skrillex – Scary Monsters And Nice Sprites (’10)

The History of EDM – 1 (’80年代)~ルーツをたどればシカゴ・ハウス
The History of EDM – 2 (’90年代)~ハウス大躍進の時代 – US編
The History of EDM – 3 (’90年代)~ハウス大躍進の時代 – UK編
The History of EDM – 4 (’90年代)~ハウス大躍進の時代 – ヨーロッパ編
The History of EDM – 5 (’00年代)~エレクトロの台頭
The History of EDM – 6 (’09年~’10年)~EDMの起点
The History of EDM – 7 (’10年代)~ダンスフェスの爆発的人気上昇
The History of EDM – 8 (’10年代)~EDMシーンが巨大化
The History of EDM – 9 ~まとめ

CID – Secrets (ft. Conrad Sewell)

米ニューヨークを拠点に活動するハウス〜エレクトロニック・ダンス・ミュージック・プロデューサー/DJ、CIDが、オーストラリア出身のシンガー・ソングライター、Conrad Sewell(コンラッド・シューエル)をフィーチャーした「Secrets」のPVを公開しました。「Secrets (ft. Conrad Sewell)」は、CIDが Big Beat Recordsからリリースしたニュー・シングルです。ビデオの監督はTyler Dunning Evans。

Conrad Sewellは、Kygoとの「Firestone」、Aviciiとの「Taste the Feeling」などで知られる存在ですね。

Risa’s EDM drop report from America 54 : EDC 2017 News

Risa’s EDM drop report from America
第54回:EDC 2017 News

EDC Japan 2017(Electric Daisy Carnival Japan 2017)の開催が発表されてから、EDCを楽しみにしている方がたくさんいらっしゃると思います。

何度か他の記事でも触れていますが、EDCはInsomniacが主催している、“Peace、 Love、 Unity、Respect”の4つの素敵な精神が基盤の巨大EDM野外フェスです。

世界各国で開かれるこのEDCの中で一番規模が大きいのが、アメリカのEDCラスベガスだと言われています。そのEDCラスベガスに関して、Insomniacの創造者、Pasquale Rotellaから新しい発表がありました。

今回はその、新しいEDCラスベガスについての情報をいち早く日本の皆さんにご紹介します。

■ 新しく追加されるあるジャンルのステージ

こちらアメリカでは、EDCラスベガスに向けてカウントダウンを始めて、“飛行機とホテル予約しなくちゃ!”と6月16から18日の3日間連続で開催されるEDCに向けて既に着々と準備をし始めている人がいます。

今年は、新しく様々なステージの位置が移動され、今までになかったジャンルのステージが追加されるそうです。それは、“トランス”専用ステージです。

これまで、EDCでトランス専用のステージはなかったのですが、Insomniac主催で開かれた巨大トランスのイベント“Dreamstate”が大好評だったので、このトランス専用ステージが今回新しく登場することになりました。

アメリカでは、このジャンルの人気がこの数年でどんどん伸びているので、そこにPasquale Rotellaが注目して新しいステージを作ることになった、と、こちらでは話題になっています。

■ 新しいデザインのチケット用のボックス

毎年、EDCのチケットをオーダーすると、家にEDCのチケット(リストバンド)とパンフレットとシールやアクセサリーなどが入ったボックスが送られてきます。しかし、一昨年も去年もそのボックスが送られてくるのが遅すぎるという苦情が多かったため、今年は”絶対にそのボックスが早めに送られてきます”と、Insomniacが発表しました。

また今年は、新しい今までとは違うデザインに変わると発表されました。

毎年このチケットのボックスの中に入っているオマケが違うので、“今回は何だろう?”と、筆者も楽しみです。

■ 皆が毎年EDCを訪れてくれるには…

Pasquale RotellaがInsomniacのインタビューで、ここ数年でのアメリカでのトランスの人気上昇事情に伴い、新しいトランス用のステージを設置することを決めたことだけでなく、EDCに毎年人々にリピートして訪れてもらう為の方法についても語りました。

もう10年以上連続で毎年EDCを訪れている人たちが沢山いますが、彼らにまたリピートしてもらうために、“新しいことを取り入れてイベントを大改良すること”を心がけているそうです。

何か新しいことが組み入れられると、常に新しい良い刺激があり、また行きたい♪となりますよね。

いかがでしたか?
トランス好きの方には嬉しい情報ですね。
EDCラスベガスでは、新しいステージに、新しいデザインのボックスなど、今年はさらに新しいサプライズがある感じです。日本でもEDCまであともう少しですね♪

まだまだ最新のEDM関連のお役立ち情報や面白い情報がたくさんありますよ~。
So stay tuned and stay plur!
Another EDM report will drop soon!!! Thank you for reading!