マイアミWMC

 かつては、その年の大ヒット・トラックを一足先にフィーチャーする一大イベントとして知られていたWINTER MUSIC CONFERENCE。ヨーロッパにおける2003年のクラブ大失速以降は、かなりパワーもなくなっていますが、いまだにハウス・シーンの最重要イベントではあります。とはいえ、隆盛を極めていた時代から、日本のハウス・シーンとはほとんど連動していなかったので、あまり僕の関心事ではありませんでした。

 という気のない前フリですが、そのWMCでDeep Dishが行ったDJプレイをBBCのサイトで聴くことができます。これが、なかなかおもしろかった。今、Deep Dishはテクノ/テック・ハウス・モードなんですね。DubfireがRichie Hawtinに接近していたので、なんとなく理解はしていたのですが、リアルなDJプレイだと説得力あります。今週金曜日までアップされてるはずなので、みなさんも聴いてみてください。

 ちなみに同サイトのPete Tong番組では、Steve Angelloのプレイも聴けます。こちらはオルガン・ベースとデジタル・シンセが今の気分ってとこでしょうか。新世代感あって、こちらもなかなかです。

次世代型

 サシャの話の続きなんですが(すいません、間があきまして)、20代前半層を巻き込むには、少なくとも20代もしくは新人感のあるDJやクリエイターがシーンを盛り上げなくてはなりません。

 ベテラン勢を否定するつもりはありませんし、彼らのDJスキルがはるかに若手より優れているのは事実ですが、クラブカルチャーには「共感」が必要ですからね。

 その点で、ジャスティスをはじめとする、次世代型のアーティストには期待がかかります。

 彼らの多くはDJ出身ではないというのがおもしろいですね。

 DJカルチャーは、楽器ができない者に音楽への道を開いたという点で、革新的でした。しかし、それはもはや当たり前のこととなり、今度はスタジオを借りなくてもレコーディングができるという技術のほうに目が向き始めたから、こういうことになっているのだと思います。

 80-90年代にターンテーブルが果たした役割を、今はラップトップPCとプラグインが果たしているのです。

25歳以下ゼロって。。。

 昨日、某大型イベントの仕掛け人とお話していたのですが、気になることを聞いてしまいました。

 ロンドンの13000人も入る巨大クラブでサシャが回していたんだそうです。人はいっぱいだったようなんですが、彼が「25歳以下はゼロ、ほとんどが30-40歳だった」って言うんですよ。

 そのとき僕は「そんなわけねーだろ?」って思いませんでした。

 5年ほど前に「UKでは再びギターの売上がターンテーブルを抜いた」って聞いてましたから。

 ユース・カルチャーって、そういうものだと思うんです。ジェネレーションがあって当然なんですよ。

 いつかまた逆の現象も起こるのでしょうし、そういうサイクルがあるから世の中はオモシロイんだと思います。