Forbes誌が、毎年恒例となっている「世界で最も稼いでいるDJランキング“Electronic Cash Kings”」を2016年も発表しました。これは昨年6月から今年6月までの、DJギグ、楽曲の売り上げ、企業タイアップまですべてを含む推定数字から割り出されているとのこと。
その結果はどうだったでしょう?()内は昨年順位および、過去3年の数字
1. (1)Calvin Harris – $63 million($66 million/$66 Million/$46 million)
2. (3)Tiesto – $38 million($36 million/$28 Million/$32 million)
3. (2)David Guetta – $28 million($37 million/$30 Million/$30 million)
4. (8)Zedd – $24.5 million($17 million/$21 Million)
5. (4)Steve Aoki – $23.5 million($24 million/$23 Million/$14 million)
6. (11) Diplo – $23 million($15 million)
7. (4)Skrillex – $20 million($24 million/$16.5 Million/$16 million)
8. (7)Kaskade – $19 million($18 million/$17 Million/$16 million)
9. (8)Martin Garrix – $16 million($17 million)
10.(New) Dimitri Vegas & Like Mike – $15.5 million
11. (10)Afrojack – $15 million($16 million/$22 Million/$18 million)
12. (6)Avicii – $14.5 million($19 million/$28 Million/$20 million)
トップは4年連続でCalvin Harris。6300万ドルは、1ドル100円として約63億円ですね。初めて下降に転じましたが、2位との差はまだまだ大きいです。トップ10だけ見ると-1%で、昨年の+2.5%、おととしの+11%から見ると、さすがにもう飽和状態で、これ以上の収入増は、楽曲のスーパービッグヒットでもなければ無理という印象です。いくらなんでも、ギャラはこれ以上は上がらないってとこまで来ていますね。Steve Aokiは、ヴェガスのDJの状況を見れば、バブルはもうはじけていると言っていますが、音楽を重視しないヴェガスの成金クラブこそがバブルの温床だったというのが、近いうちに判明するかもしれません。
Forbesによると、各DJのランクインにまつわる事実は次のとおり。
Avicii – この夏の終わりでツアーから引退するも、音楽は作り続けるし、VolvoやRalph Laurenとしたような好条件契約への道は開かれている。
Afrojack – 期間で50以上のギグをこなし、ライセンスやG-Star Rawとのファッション・コレクション契約のような音楽以外のベンチャーで収入を増加させている。
Dimitri Vegas & Like Mike – ヴェガスよりヨーロッパで人気だが、世界中のメジャー・フェスティバルで6桁(数千万円)のギャラを獲得している。
Kaskade – 5月にLos Angeles Convention Centerで2万人の会場をソールドアウトに。
Martin Garrix – リスト中もっとも若いが、過酷なツアースケジュールをこなし続けている。時計ブランドTag Heuerの顔にもなった。マネージャーはJustin Bieberと同じ。
Skrillex – Justin Bieberのカムバックに貢献、最新アルバム『Purpose』で5曲をプロデュース。
Diplo – 2015年夏のヒット曲「Lean On」を共作、この曲はSpotifyで8億回再生された。
Steve Aoki – ここ一年で198回のショウをこなしている。
Zedd – 一年間の収入としてはキャリア最大に。好条件のクラブ、フェスティヴァル・ギグ多数。
David Guetta – フランスで行われたEURO 2016のテーマ・ソングを制作
Tiesto – 昨年100ギグ以上をプレイ。7-Upとの推定7桁(億円クラス)の契約にサイン。
Calvin Harris – 1ギグで40万ドル(1ドル100円として4000万円)以上、ラス・ヴェガスで最もギャラが高い。
今回ニューエントリーはDimitri Vegas & Like Mike。躍進はZedd、Diploですね。5月に発表されたInternational Dance Music Summitのデータによると、ストリーミングや、中国、南米といった新しい地域での人気に支えられて、Electronic Musicシーンはまだ成長中です。これからのEDMシーンは、よりグローバルなものになっていくのかもしれません。