スウェーデン出身のプロデューサー/DJ、Avicii(アヴィーチー)は、EDMムーブメントから登場した最大の才能、象徴的存在として活躍したスーパースターです。本名はTim Bergling(ティム・バークリング)。
子供の頃から音楽に親しみ、十代半ばには当時のクラブ/ダンス・ミュージックに影響を受け音楽制作を開始。2008年からリリース活動を本格化させると(初期のトラックは、まだハウスの枠を出ないものでした)、2010年にTim Berg名義でリリースした「Bromance (Seek Bromance)」が全英チャート13位のヒットを記録。このトラックはアヴィーチー・サウンドが完成するきっかけにもなりました。
そして2011年、「Fade Into Darkness」のヒットに続いて「Levels」をリリースすると、この曲は世界的ビッグヒット(全英1位:グラミー賞ノミネート)となり、一躍トップ・アーティストに。「Levels」は、EDMのテイストを決定づけた最重要曲の一つです。さらにDavid Guettaとコラボした「Sunshine」(グラミー賞ノミネート)、2012年の「Silhouettes」、Nicky Romeroとコラボした「I Could Be the One」(全英1位)などを通じて、その人気を不動のものとします。
2013年、さらなる音楽的高み・前進を試みるAviciiは、なんとカントリーの要素を取り入れた「Wake Me Up」をリリース。この曲は、全米チャート4位/全英チャート1位の世界的ヒットとなり、名実共にEDMシーンの頂点に到達。同年リリースしたファースト・アルバム『True』も全米チャート5位/全英チャート2位を記録し、このアルバムからは計5曲のシングル・ヒットが生まれました。
その後、2014年に『The Days/Nights EP』、Coldplayとコラボした「A Sky Full of Stars」、2015年に「Waiting for Love」などのヒット曲を含むセカンド・アルバム『Stories』(全米17位/全英9位)をリリースするなどキャリアを重ねるも、かねてより心配されていた健康上の不安などから、2016年にツアー活動からの引退を表明します。
2017年、成功に伴う様々な喧騒から離れ、心置きなくスタジオワークに専念できるようになった彼は、久々のシングルとなる「Without You (ft. Sandro Cavazza)」「Lonely Together (ft. Rita Ora)」、そしてEP『Avīci (01)』をリリース。さらに、ドキュメンタリー『Avicii: True Stories』を公開。
しかし、さらなる新作に向けての情報なども伝えられる中、2018年4月20日、Aviciiは滞在中だったオマーンのマスカットで死去。28歳の若さでした。
2019年6月にリリースされた、彼が生前に手がけていた楽曲群(主に2018年1月〜4月にかけて制作されたもの)をまとめたアルバム『TIM』は、全米チャート11位/全英チャート7位を記録しています。
Avicii(アヴィーチー)重要曲
2010 | Tim Berg – Bromance (Avicii’s Arena Mix)
2011 | Avicii – Fade Into Darkness
2011 | Avicii – Levels
2012 | Avicii vs Nicky Romero – I Could Be The One (Nicktim)
2013 | Avicii – Wake Me Up
2013 | Avicii – Hey Brother
2014 | Avicii – The Days
2015 | Avicii – Waiting For Love
2015 | Avicii – For A Better Day
2017 | Avicii – Lonely Together (ft. Rita Ora)
+
2019 | Avicii – Tough Love (ft. Agnes, Vargas & Lagola)
2019 | Avicii – SOS (ft. Aloe Blacc)
2019 | Avicii – Heaven
Avicii(アヴィーチー)のアルバム/EP
True (2013)
The Days/Nights EP (2014)
Stories (2015)
Avīci (01) EP (2018)
Tim (2019)
Avicii(アヴィーチー)のトリヴィア
エレクトロニック・ミュージックを作り始めるきっかけはDaft Punkを聴いたことだった(2010年JadoreHouseMusicのインタビューで)。
Paul Simon、Adele、Andre 3000とコラボしたいと思っていた(2015年 KISS FMのインタビューで)