最近、ヴォーカルのことをよく考える。
ほとんどがPCの中で完結してしまう現代のダンスミュージック制作において、ヴォーカルのレコーディングだけは、スタジオワークになる。
しかも、DJユースのトラックでなければ、それは曲の主役だ。
今日UNIVERSAL AUDIOのブログで、おもしろいものを見つけた。
トッププロデューサーが、プロデューサー視点でのヴォーカルプロダクションについて語っている。彼らはエンジニアもこなす。
ラフに要約すると:
シンガーにとってレコーディングはプライベートなもので、そこですべてをさらけ出すのだから、当人だけでなくスタジオにいるすべての人に気を配らなくてはならない。
シンガーが、楽しんで、没頭できる環境をつくらなくちゃいけない。
キーとヴォーカルのスイートスポットはとても大事だが、お気に入りのキーにとらわれることがベストではない。
最終処理に近いものを聞かせて、自信を持ってもらうのも大事
ヴォーカルの返しには、できればリヴァーブは使いたくない(人によってEMT140とか、いろいろ好みはあるが)
ポストマローンのレコーディングではドラム、ベース、コード進行だけのトラックを15分くらい流して、フリースタイルで歌ってもらう。そこにちょっとしたアイディアを投げる。彼がサーフボードにのっていて、自分が耳栓みたいなもの。最初の一回がとても大事だ。驚きは最初にしか得られないから。彼らがのりまくっているときに、適切な調整をするのがプロデューサー。
譜割りやブレスの場所、単語ごとの重要度、そこにこめられた感情についても語り合う。
流れをとめない、テイクは最小限に
シンガーの視点は尊重しなくてはいけない
声が疲れるまでレコーディングするのは的外れ。30分でも一日でも休むべき
同じようなのをもうひとつくれない?と言ってはいけない。もうそれは録れてるんだから。
シンガーが家に持って帰って聞いてもいい?というのは、あらさがしをするためなのでダメ。