EDMって何?

ジャンル論、音楽論は僕は不毛なので嫌いなのですが、便宜上ジャンルって必要なわけです。

で、EDMはElectronic Dance Musicの略だから、打ち込みのダンスミュージック全部をさすっていう、広義な解釈がありまして、アメリカではわりとそう思われてたりしますが、そうだとしたらEDMにはハウスもテクノもドラムンベースも入ってきちゃうわけで、象徴的な音がまったく浮かびませんよね。
そこで混乱しちゃう人が多いのもわかる気がします。

そういうとき、何を見たらいいかわかりますか?

サンプリング素材メーカーの商品です。音楽制作する人(アーティスト/プロデューサー)が買うやつ。
これは商品ですから、タイトルで中身が連想できないといけません。
たとえば、以下のサイトで、どれかの再生ボタン押してみてください。
Producer LoopsのEDMジャンル

はい、それがEDMですw
ほとんどが、フェスティヴァルのメインフロアでかかるようなエレクトロハウスかプログレッシヴハウスですね。

文章で説明するより、音で聴いてもらうのが一番簡単です。

で、上のメニュー見ると、ジャンルがずらーっと並んでます。
ここチェックしていけば、ジャンルと音のイメージが一致すると思います。

個人的には、EDMっていう言葉が流通しだしたのはここ数年なんで、それ以前のものをEDMと呼ぶのは無理があると思います。昭和時代に活躍した俳優さんをイケメンって言わないですよねw

なんでマッシュアップかけるんですか?

昨日、EDMFで会った人に「なんで他の曲のアカペラを載せたりして、普通にかけないんですか?」と聞かれました。「僕は、僕のDJセットでしか聴けない音楽を楽しんでもらいたいんです」と僕は答えました。

これ、けっこう重要なことなんです。

beatportのTOP 100を毎週チェックして、エレクトロ・ハウス/プログレッシヴ・ハウスのヒット曲を買って、ショートミックスでそのままつないでいけば、EDM DJはできます。今はPC DJもあるので、誰でも、そう誰でも3日もあれば、それはできてしまうでしょう。しかも、EDMの楽曲はフロアを盛り上げるという点では優秀なものが多いので、それでフロアはちゃんと盛り上がります。実際に、こういったスタイルでEDM DJをしている人は、日本には数え切れないくらいいるはずです。残念ながら、それが主流になっているとさえ言ってもいいでしょう。

しかし、世界的に見た場合、そういうDJは一線には一人もいません。まったくいません。
当たり前ですよね。誰でもできるんですから。

実際に一線で活躍しているEDM DJのプレイスタイルを見てみてください。ダンス・フェスにまで行く必要はありません。UMFやTomorrowlandのYouTube中継とかで充分です。

彼らは、セットの大半を自分のオリジナル楽曲と、自作のマッシュアップやエディットで構成しています。DJとしてのアイデンティティーは、そこにあるんですね。

だから、僕がやっていることは世界的に見ると「当たり前のこと」なんです。そうやってプロデューサー的視点から個性を出すか、もしくはDMCチャンピオンシップばりのスキルとパフォーマンスで個性を出すか、いずれかが最低限EDM DJには求められていると思います。