MU『’0ut Of Breach’ Manchester’s Revenge』

MUはジャケットに写っている女性、ムツミ・カナモリ(なんと旦那は!!!のセカンドを共同プロデュースしている、モウリス・フルトン)のソロ・プロジェクト。これまでにフランスのエレクトロ・レーベル、TIGER SUSHIからファースト・アルバムをリリースいる彼女は、ビョークが気になるアーティストとして名前を挙げるなど、現在話題の人物です。 新作の内容は、見た目同様かなり危険。変態エレクトロ・テイストのブレイクスや、不穏な感じのハウス・ビートにのっかる強烈なアシッド音、それに合わせて叫びまくるムツミ嬢の和風撥音で繰り出される英語詞…..。衝動的かつアヴァンギャルドな彼女の曲からは、溢れんばかりのパンク魂を感じました。
★★★★★★★★★☆

MU
‘0ut Of Breach’ Manchester’s Revenge
(JPN) BEAT / BROP77

HMVでMU『’0ut Of Breach’ Manchester’s Revenge』をチェック!

A Hundred Bird 『Fly From The Tree』

関西を中心に活動するDJ YOKU率いるアーティスト集団(総勢30名のオーケストラ編成!)AHB。これまでに「Jaguar」、「Georgia」が12’シングルでWAVE MUSICからリリースされ、世界的に大ヒットを記録、ディープ・ハウス・シーンではお馴染みの彼らが、ついにデビュー・アルバムを完成させました。美しい生ストリングスのイントロから始まる名曲「Batonga」など、全てがエモーショナルでダイナミック! Solu Music「Fade」のカヴァ-には、DJ NORIがヴォイス・サンプルで、そしてサトシトミイエがキーボーディストとして参加。他にもDA PUMP、レゲエ・ディスコ・ロッカーズ、THE THEATRE BROOKなど豪華ゲスト陣が続々登場。超力作にして大傑作!!
★★★★★★★★★☆

A Hundred Bird
Fly From The Tree
(JPN) FOR LIFE / FLCG-3115

HMVでA Hundred Bird 『Fly From The Tree』をチェック!

DEATH IN VEGAS『Milk It』

知る人ぞ知るリチャード・フィアレスのプロジェクト、デス・イン・ヴェガス。昨年末リリースしたフォース・アルバム『Satan’s Circus』では、ダークでエレクトリックな、自らの原点回帰とも言うべき作風を披露していましたが、ここに来て初のベスト盤をリリース。サードまでのCONCRETE RECORDS所属時代に発表した傑作を網羅しています。イギー・ポップ、ポール・ウェラ-、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピー、オアシスのリアム・ギャラガ-、ドット・アリソンと、こうやって見ると本当に豪華なゲスト・ヴォーカリストが参加してましたね。ちなみにディスク2はリミックス集で、トゥー・ローン・スウォーズメンやトレヴァー・ジャクソンなんていうツウ好みなメンツがズラリ。
★★★★★★★★☆☆

DEATH IN VEGAS
Milk It
(JPN) BMG / BVCP-28041~2

HMVでDEATH IN VEGAS『Milk It』をチェック!

VARIOUS ARTISTS『Unusual Suspects 2』

 サイケ界の至宝、サイモン・ポスフォード率いるTWISTED RECORDSの最新コンピ。彼が関わるヤンガー・ブラザーやメタル・シャロンも気になるのですが、注目はトリスタンと制作した、ハルシノジェン名義ではおそらく3年振りとなる新曲「Stretch Taste」。これはアルバム全体にも言えることなのですが、昨年末、幕張メッセで行ったライヴでも見せてくれた、ハードフロアを彷佛とさせるアシッド音が印象的なテクノよりのスタイルとなっています。スカジー率いるCHEMICAL CREWに代表される、ハード・ハウスばりのフルオン・サイケとは対極に位置するこのサウンド、今後大きなムーヴメントとなるのかどうか、興味津々です。
★★★★★★★★☆☆

VARIOUS ARTISTS
Unusual Suspects 2
(JPN) SOLSTICE MUSIC / SOLMC-047

HMVでVARIOUS ARTISTS『Unusual Suspects 2』をチェック!

VARIOUS ARTISTS『Playboy: The Mansion』

“プレイボーイ”誌創刊者のヒュー・ヘフナーになりきって、邸宅でプレイメイトたちとイチャつく、という成人指定間違いなしのシミュレーション・ゲーム(日本発売は未定だそうです……)のサウンド・トラックとしてリリースされる、フィリックス・ダ・ハウスキャットのミックスCD。前作『Bugged Out』が自身のルーツをひも解くような選曲だったのに対して、今作はアーマンド・ヴァン・ヘルデン「Fly Away Love」から始まり、自身の「Do Me What I Do」でシメるという、よりふだんのプレイに近い感じ。シカゴ・ハウスの大御所DJ スニークから、マシュー・ディケイ、スティーヴ・ポーターらの最新プログレッシヴ・ハウスまでを網羅しています。

VARIOUS ARTISTS
Playboy: The Mansion
(JPN) VICTOR / VICP-62964

HMVでVARIOUS ARTISTS『Playboy: The Mansion』をチェック!

VARIOUS ARTISTS『Fabric 20 John Digweed』

ロンドンのスーパークラブ、FABRICが手掛けるDJミックスCDシリーズ第20弾には、待望のジョン・ディグウィードが登場です! GUや自身のレーベルBedrockから、これ迄数多くのミックスCDをリリースし、一般的には“プログレッシヴ・ハウスDJ”というイメージが浸透しているジョン。本人いわく“FABRICでは実験的なDJプレイを試みている”とのことで、今回はひと味もふた味も違ったテイストを聴かせてくれます。前半はデトロイト・テクノ顔負けのディープ・テック・ハウス、中盤はブレイクス&アシッド・ハウス、そして終盤はビキビキのテック・ハウス&テクノで、最後の1曲だけが従来的な意味でのプログレッシヴ。DJというより、むしろ選曲家としてのセンス / 実力がうかがえる、ファンならずとも納得の好内容です。
★★★★★★★★★☆

VARIOUS ARTISTS
Fabric 20 John Digweed
(UK) FABRIC / FABRIC39J

HMVでVARIOUS ARTISTS『Fabric 20 John Digweed』をチェック!

VARIOUS ARTISTS『Cyber TRANCE 3rd Chapter』

おなじみベスト・セラー・トランス・コンピ、新シリーズ第三弾です。ポテトヘッズやDJ マニアンの別名義、ブルドーザーといったドイツのポップ・トランス勢やトランス・クラシックとして知られる「Silence」、「Blood Is Pumpin’」の最新リミックスが収録されているのは王道ですね。注目はワープ・ブラザーズによるニルヴァーナ「Smells Like Teen Spirit」のカヴァーや昨年のNo.1フロア・ヒット、Remo-con「G-Sigh」といったギター・トランスでしょうか。さらに、サイケ界からはサイバー・ファンにも人気が高いアストリックスの代表曲「Coolio (Infected Mushroom Remix)」、「On Fire」が登場です。これにはちょっと驚きました。とりあえずこれだけで最新のトランス・ヒットは網羅できること請け合いの1枚。
★★★★★★★★☆☆

VARIOUS ARTISTS
Cyber TRANCE 3rd Chapter
(JPN) AVEX / AVCD-17573

HMVでVARIOUS ARTISTS『Cyber TRANCE 3rd Chapter』をチェック!

1200 MICROGRAMS『The Time Machine』

サイケ・シーンでダントツの人気を誇る最強ユニット、1200マイクログラムスのサード・アルバムが遂に登場! 今回は“タイム・マシーン”をテーマに制作されています。詳しくは今月から本格再開したラジャ様連載を読んでみてくださいね。ところで、彼らは「Mescalin」、「Acid For Nothing」 とアルバムごとに強力ギター(風シンセ?)・トラックで話題になっていますが、今回も「Stone Henge」、「Rock Into The Future」というギターもの2曲を収録。特に「Rock Into The Future」は、この先1年間はパーティーでかかりまくるであろう、破壊力抜群のキラー・トラックです。ちなみに、ここでフィーチャーされているギタリストのChamiは、マーク・パンサーのユニット、245のメンバーですよ。
★★★★★★★★★★

1200 MICROGRAMS
The Time Machine
(UK) TIP.WORLD / TIPWCD38

HMVで1200 MICROGRAMS『The Time Machine』をチェック!

TEDDY ROK SEVEN『Universal Four』

昨年デビュー・アルバムが大きな話題となったニュー・ジャズ・バンド、ファイヴ・コーナーズ・クインテット(FCQ)のドラマ-、テッポ・マキネンによるプロジェクト。メンバーには、先にソロ・デビューを果たした、同じくFCQのトランペッタ-、ユッカ・エスコラも名を連ねています。ジャズ、ソウル、アフロがクロスオーバーしたサウンドは、FCQよりクラブ・フレンドリーな印象。ジャイルス・ピーターソンやジャザノヴァも絶賛しており、本国フィンランドではジャズ・アワードも受賞しています。ボーナス・トラックとして、ウエスト・ロンドンの奇才、ドムによるブロークン・ビーツ・リミックスも収録。
JAZZY ★★★★★★★★☆☆ (SN)

TEDDY ROK SEVEN
Universal Four
(JPN) COLUMBIA / COCB-53508

HMVでTEDDY ROK SEVEN『Universal Four』をチェック!

GLENN UNDERGROUND『Black Resurrection』

今やシカゴを代表するハウス・プロデューサーとしてその地位を確立したグレン・アンダーグラウンド。2000年にGUIDANCEレーベルからリリースされ、大絶賛を浴びた『Lounge Excursion』から4年、待望のニュー・アルバムがLIFE LINEレーベルより登場!!! “ブラックの復刻”と名付けられた本作は、ブラック・ミュージックとシカゴ・ハウスの見事な融合とでもいうべき作品。ハウスはもちろん、ジャズ、ソウル・ミュージックをこよなく愛する彼ならではのグルーヴィーでソウルフルなトラック満載です。昨年からNYのDJ達にヘヴィー・プレイされていた話題の「Mental Black Resurrection」を始め、ヒット・シングル多数収録。
★★★★★★★★☆☆

GLENN UNDERGROUND
Black Resurrection
(JPN) LIFE LINE / SHELTER / LLCD-1011

HMVでGLENN UNDERGROUND『Black Resurrection』をチェック!