’03年より、MCのJUNとSHIN、DJ GEORGIAの三人編成で活動するヒップホップ・ユニット、CLIFF EDGE。地元横浜のクラブを拠点に精力的なライブ活動を行ってきた彼らは、’06年に発表した「BIRTH ～You’re the only one Pt.2～ feat. MAY’S」をきっかけに、じわじわと支持を集め、’08年にVenus-B/KING RECORDSよりメジャー・デビュー。同レーベルより、これまでに3枚のアルバムをリリースし、エッジの効いたクラビーなトラックや、メロディアスなR&Bナンバーなど、多彩なサウンドにのせて、ポジティブで力強いメッセージを発信しています。
そんな彼らが、“LOVE”をテーマにしたコンセプト・アルバム『Best of LOVE』をリリースします。彼らがインディーズ時代から現在までに発表した楽曲に、新曲3曲を加えた全13曲を収録した本作。MAY’S、中村舞子、moumoonのYUKA、RSPといった参加アーティストとともに、誰もが持っているであろう様々な愛の感情を、リアリティーのあるエピソードで物語のように紡いだ、珠玉のラブ・ソング集となっています。
CLIFF EDGEがこれまでに届けてきた数々のメッセージの中から、“身近な人に対する愛”に焦点を当てた『Best of LOVE』。その誕生背景と内容について、CLIFF EDGEの三人に話を聞きました。
CLIFF EDGE
“崖っぷち”からエールを送るヒップホップ・ユニットの最新作は
渾身のラブ・ストーリーズ！
＿＿本誌初登場ということで、まずは、CLIFF EDGE結成のいきさつから教えてください。
JUN「僕とSHINは予備校で出会ったんですが、最初は遊び仲間だったんです。それで、色んな遊びをやり尽くした時期に、スタジオに入ってラップをしてみようと思いついて、遊びでトラックをつくり始めました」
SHIN「できた曲を車で聴いたら“スゲーかっこ良い！”と思って、そのまま勢いで、CLIFF EDGEってユニット名まで決めてましたね」
＿＿なぜ、“崖っぷち”という言葉をユニット名にしたんですか？
SHIN「予備校や大学時代は、特にやりたいこともなく、毎日遊んで自分をごまかしながら暮らしてたんですよ」
JUN「でも、将来に対する不安がたくさんあったものの、敷かれたレールの上すら歩けなかった自分たちが、音楽活動を始めたことで、自分で自分の道を切り開きたいと思うようになったんです。そこから、どんどん曲をつくって、ライブもするようになっていきました。その3年後に、GEORGIAが参加することになったんです」
DJ GEORGIA「僕は広島から上京して働いていたバーで、二人と仲良くなったんです。当時僕はDJをやっていたんですが、あるとき、二人も音楽をやっていることを知り、’03年から一緒に活動するようになりました」
＿＿今回のコンセプト・アルバム『Best of LOVE』には、活動初期からこれまでに発表したラブ・ソングが収録されていますが、こうした作品にしようと思ったのはなぜですか？
JUN「前作『Re:BIRTH』では、“夢に向かって頑張ろう”と応援することがテーマで、今作は、家族や恋人、仲間といった身近な人への愛がテーマなんですが、その二つのテーマは、自分たちの大きな軸になっているんですね。それで、メジャー・デビューして3年目ということで、改めて身近な人への愛をいっぱいにつめこんだ作品をつくりたいと思いました」
＿＿今作の1曲目を飾る新曲「Endless Tears feat. 中村舞子」では、どのような恋愛観がモチーフになっているんですか？
JUN「これは、好きだからこそ感じる辛さや苦しさという矛盾を、男女両方の視点から書いた曲です。中村舞子ちゃんとのコラボは3度目ですが、前2曲のスローなバラードと違って、この曲はテンポ感のあるミディアム・バラードなんで、前2曲を知っている人を、いい意味で裏切る曲に仕上がったと思います」
＿＿この曲では、彼女の新たな魅力が感じられますね。3曲目の「LIV ～大切なあなたへ～」と、続く「BIRTH ～You’re the only one Pt.2～ feat. MAY’S」「DAYS ～You’re the only one Pt.3～ feat. MAY’S」の3曲は、3部作になっているそうですね。
JUN「「BIRTH」という曲は、この曲をMAY’Sの二人が好きで、彼らが独自にリミックス・バージョンをつくったことが、コラボのきっかけだったんです。この曲がきっかけで、いろんな人に出会えたので、続編をつくろうという話になり、Pt.1は周りにいる全ての大切な人へ、Pt.2は恋人、Pt.3は親や家族に対して感謝を伝える曲になりました」
＿＿アルバム中盤では、ラテン・ハウス調の新曲「LOVE LOVE FEVER」と、続くエレクトロ・ポップ・ナンバー「100 ♥ LOVES feat. YUKA from moumoon」というダンサブルなサウンドも楽しめますね。
DJ GEORGIA「「LOVE LOVE FEVER」は、聴いてかっこいいだけでなく、ライブで披露する事を考えて、二人がラップするリズムを読みながらつくりました」
SHIN「「100 ♥ LOVES feat. YUKA from moumoon」にノリで振りをつけたら、ライブでかなりに盛り上がって定番化したので、「LOVE LOVE FEVER」にも振りをつけて、みんなを巻き込んで楽しみたいですね」
＿＿10曲目「SA・YO・NA・RA ～君を忘れないよ～」は、失恋がモチーフとなっていますが、失恋も今作にとって重要な要素なのでしょうか？
JUN「愛がテーマのアルバムに、なぜ別れの曲を入れたかというと、別れは一つの始まりだと思っているからなんです。別れた相手を否定したり、思い出を汚してしまうのって、すごく寂しいですよね。だから、せめて思い出はいい形で引き出しにしまってほしいし、それが次に進むために大切なことだと思っています」
＿＿アルバムのラストを締めくくる新曲「10年先も、100年先も…」では、未来へ向けて愛を誓う、強い意志が感じられました。
JUN「最後は未来につなげる曲で終わりたかったんです。ストレートな告白ソングって、これまでに意外となかったので、改めて書いてみました。全てに終わりはやって来るので、永遠に一緒に過ごせるわけではないけど、ずっと一緒にいるために、今何ができるかを考えようというメッセージを込めています」
＿＿『Best of LOVE』は、過去の思い出を振り返る曲から、今愛する人への想いがつまった曲、未来への誓いを込めた曲まで、さまざまな愛の形がつまった作品になりましたね。
DJ GEORGIA「収録曲の制作時期がバラバラなので、最初はまとまるか不安でしたが、結果的に各時代でやろうとしていたことが明確に分かりました。同じ愛でも、いろんな伝え方があるんだと、改めて感じましたね」
JUN「聴きやすい曲が多いので、CLIFF EDGEを知らない人にも、僕らのことを分かってもらえるアルバムになったんじゃないかと思います」
SHIN「幸せな時や辛い時など、恋愛にはいろんな場面があるので、このアルバムが、“LOVE”の参考書になったり、忘れてしまいがちな親への感謝の気持ちを思い出せるきっかけになったらいいですね」
【アルバム情報】
CLIFF EDGE
Best of LOVE
(JPN) Venus-B / KING RECORDS / KICS-91652
[初回盤 (CD + DVD)]
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CLIFF EDGE
Best of LOVE
(JPN) Venus-B / KING RECORDS / KICS-1652
[通常盤 (CD)]
HMVで買う
tracklisting
01. Endless Tears feat. 中村舞子
02. Best of LOVE 〜skit〜
03. LIV 〜大切なあなたへ〜
04. BIRTH 〜You’re the only one Pt.2〜 feat. MAY’S
05. DAYS〜you’re the only one Pt.3〜 feat. MAY’S
06. 離さないで
07. Power of LOVE ～skit～
08. LOVE LOVE FEVER
09. 100 LOVES feat.YUKA from moumonn
10. SA・YO・NA・RA ～君を忘れないよ～
11. 男女のすれ違ひ (2010)
12. また二人で… 〜あの日の帰り道〜 feat. RSP
13. 10年先も、100年先も…
【LIVE INFORMATION】
CLIFF EDGE presents Venus Beat Party vol.2
5月12日（木）@ 渋谷club asia
OPEN 18:30 / START 19:00
出演: CLIFF EDGE
ゲストアーティスト：中村舞子、Fivesta、
Sweet Licious、三浦サリー
TICKET: 前売3,500円（整理番号付 / DRINK代別）
詳細はオフィシャルホームページへ
http://www.cliff-edge.com/