フランス出身のスーパースターDJ/プロデューサー、デヴィッド・ゲッタ。全米・全英チャートで1位となった 「Sexy Bitch feat. Akon」や「When Love Takes Over feat. Kelly Rowland」といった自身のヒット曲はもちろん、ブラック・アイド・ピーズ「I Gotta Feeling」等のプロデュースでも知られる、EDMを代表する説明不要の人気アーティストです。2011年には「Where Them Girls At feat. Flo Rida & Nicki Minaj」「Turn Me On feat. Nicki Minaj」「Without You feat. Usher」「Titanium feat. Sia」らを収録したアルバム『ナッシング・バット・ザ・ビート』(以下『NBTB』)をリリースし、世界的に大ヒットを記録していますね。
そんなデヴィッド・ゲッタが、その『NBTB』の拡張盤、『ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0』(完全初回生産限定)と『ナッシング・バット・ザ・ビート 完全盤』(CD2枚組)を、2/20に同時リリースしました。『ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0』の方は、新曲8曲に、日本盤ボーナストラックとして「Titanium feat. Che’Nelle」(iTunesダンスチャート1位を記録)も加えた、全22曲を収録。シェネルをフィーチャーした「Titanium」は、“自身の音楽をより日本で広めるためにコラボレーションのパートナーを探したい”という、デヴィッド・ゲッタの意向を受けて実現した話題曲ですね。そして『ナッシング・バット・ザ・ビート 完全盤』の方は、『NBTB』と『ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0』の全ての曲に、「Titanium feat. Che’Nelle (Mitomi Tokoto Remix)」も加えた、なんと全31曲収録の、正に究極の内容となっています。
というわけで、ここでは今作のリリースに合わせて、デヴィッド・ゲッタの『ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0』の内容について語ったオフィシャル・インタビューをご紹介しましょう。
DAVID GUETTA『NOTHING BUT THE BEAT 2.0』インタビュー
__『ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0』について。
「これは前作『Nothing But The Beat』の一周年を記念する作品だ。もちろん、アルバムのリリース前はいつだってナーバスになるよ。成功するかどうかわからないからね。でも、これはとても強力なアルバムだって感じてた。当初、EMIから依頼されたのはリパッケージ盤で、新曲は1~2曲の予定だった。でも曲を作ってるうちに夢中になってしまって、結果的に7曲くらいでき上がったんだ。これならニュー・アルバムを作れるんじゃないか?って勢いで、実際そうなった。パーフェクトなアルバムを作りたいって思いが常にあるんだ。すべての曲が心底スゴい、みたいな」
__ダブル・アルバムにした理由について。
「ダブル・アルバムにしたのは、いくつか理由があるんだ。第一に、僕の当初からのファンに“今でも僕はDJだ、今も君たちと共にいるし、それは僕にとって大切なことなんだ”って伝えたかったこと。同時に、これまであまり馴染みのない人々にエレクトロ・サウンドを紹介する意味でも、絶好の機会だと思ったんだ。そのコンセプトは、今回のニュー・バージョンでも大事にしたかった」
__収録曲について。
She Wolf feat. Sia
「ファースト・シングルはシーアとの「She Wolf」。シーアとの出会いは、なんて言うか不思議なものだった。最初、僕らはプロデューサー/ソングライターとして曲を作って、別のアーティストに提供する予定だった。でもこの曲がとにかく気に入ってしまって、自分でやりたくなったんだ。この曲を歌うのはシーアしかいないって思った。彼女と一緒に仕事ができてハッピーだよ。当然「She Wolf」は「Titanium」にひけを取らない出来だと思ってる。オオカミを追うハンターを描いたビデオは、美的な映像作品に仕上がった。撮影地はアイスランド。とても美しい国だよ。何年も前からずっとアイスランドでビデオを撮りたいと思ってたんだ。あの国では、見るものすべてがまるで別世界だ。信じられないほど美しいんだ」
Just One Last Time feat. Taped Rai
「一緒にやる相手が有名かどうかは、仕事のやり易さとは関係ない。有名人が有名である理由は、ほとんどの場合、彼らに才能があるからだ。難しいのは、無名でも同等の才能を持ったアーティストを見つけること。それはチャレンジだね。スタジオの中では、才能は才能、余計なものは関係ない。アルバム中おそらく最も無名に近いシーアと共演した経験は、すごく励みになったよ。特別有名じゃない人たちとも、もっと一緒にやってみたいと思うようになった。そういう人材を発掘しなきゃね。それには時間がかかるけど。今回「Just One Last Time」で歌ってるテープド・ライにとっては、これが初のレコードなんだ。彼の声は素晴らしいよ。実に力強い曲だ。大ヒット間違いなしだよ」
Play Hard feat. Ne-Yo & Akon
「「Play Hard」もビッグ・ナンバーだ。ニーヨとエイコンをフィーチャーしたこの曲は、間違いなくシングルになるはずだ。僕が思うに、ニーヨは当代最高のライターの一人だよ。とにかく素早いんだ。初めて一緒に仕事した時は衝撃だったな。最初に共作したのは何年も前だった。エイコンは「Sexy Bitch」以来の大親友で、アーバンとエレクトロを融合させたあの手のサウンドでは、よく一緒に曲を書いてる。こいつはビッグなパーティー・ナンバーだ」
In My Head feat. Nervo (David Guetta & Daddy’s Groove)
「「In My Head」は、イタリアのプロデューサー、ダディーズ・グルーヴと、以前ケリー・ローランドとの「When Love Takes Over」で共作した僕の妹分、ナーヴォとのコラボレーション。すごくエキサイティングな作品だ。ナーヴォがDJとして素晴らしいキャリアを築いてることを嬉しく思うよ。クレイジーな双子姉妹で、とんでもなくポジティブなエネルギーに溢れてる。僕の作品に参加してもらえてハッピーだよ」
Every Chance We Get We Run feat. Tegan & Sara (David Guetta & Alesso)
「「Every Chance We Get We Run」は、おそらく僕のこれまでのどの作品とも全く異質な作品だ。二人のアーティストは本当に変わってるんだ、名前はティーガン&サラ。プロデュースはアレッソと二人で手がけた。彼もまた、今最もエキサイティングな新進プロデューサーの一人だ。この曲は他のどれとも違う。だから余計に特別に感じるんだ。それがこの曲の印象。とにかく何とも分類しがたい、これまでの僕のフォーマットには当てはまらない作品なんだよ。ちょっぴり「Without You」っぽい感じもするし、その系統ではあるんだけど、あえて言うなら、より古風でインディーズっぽいというか。うん、この曲は大好きだよ。すごくエモーショナルだ。この曲のビデオを撮りたくて仕方ないんだ。たぶん僕にとって、とてもスペシャルな作品だから。低予算で実験的なビデオを作ろうと思ってる。そうする価値のある作品だよ」
__自身のレーベル、Jack Backについて。
「「Metropolis」でもニッキー・ロメロとコラボレートした。この曲はクラブで大成功を収めた。ほぼすべてのDJがプレイしたと言えるほどにね。それは真にメロディックなハウス・ミュージックのコンビネーションだった。あれは僕自身のレーベル、Jack Backからの初リリース作品だった。レーベル自体は、僕の次なるステップってわけじゃない。いわば趣味みたいなもので、楽しむためのものだ。純粋にエレクトロニックな自作品のいくつかを発表する場として使ってるよ。「Sometimes I Fall In Love」は別のプロデューサーが作って、僕が出した作品。ダディーズ・グルーヴみたいに大好きな曲だ。スペンサー&ヒルの曲もリリースする。アンダーグラウンド寄りで、正直ただ好きだからって理由だけでできた作品だね」
__自身のDJ活動について。
「プロデューサー業だけをやるってのは、僕には無理だと思う。僕のインスピレーションの源はクラブとコンサートだから。実際、僕はまず第一にDJであり、次にプロデューサーだと思ってる。僕が作りたいのは、自分のDJセットにない音楽なんだ。プロデューサーとして、そしてそれ以上にDJとして、常に自分自身を改革していかなきゃならない。今回それが出来たと思ってる。僕のサウンドは、他ならぬ僕自身がクリエイトしたものだ。ダンスとアーバン・ミュージックのコンビネーション、それが重要なんだ。そのお陰で国際的な評価も得ることができた」
__自身の制作活動について。
「僕は完全にラップトップPC世代の人間で、伝統的なスタジオでプロデュースしたことは一度もないんだ。ラップトップのすごいところは、世界中どこでもプロデュースが可能だってこと。僕のお気に入りは飛行機の中かな。すごく静かで電話も鳴らない、ネットもない、誰もしゃべらない。そんな中で多くのアイディアが生まれるんだ。他にも、そう、ラップトップは音楽をより民主的なものにしてくれる。今では誰もが音楽を創り出すことができるだろう? なぜなら手軽だから。とは言え、創造力は誰もが持ち合わせてるわけじゃないし、知識にしてもそうだ。レコード・サウンドを生み出すには、多くの時間、多くの経験が必要だ。音楽的なバックグラウンドがない人間が、頂点を極める作品を生み出すのは至難の業だよ。クオリティという意味において、この世界の競争はクレイジーだからね」
__現在の音楽シーンと自身の音楽活動について。
「’90年代の初めと今を比べればわかると思う。そう、今も状況は激変してるんだ。メインストリームになり、ショーアップされ、プロダクションやマーケティングが付き物になり、レコード会社が仕切るようになった。ロックのツアー・バンドに似てるね。実際、様式は同じだ。’90年代の初頭には、一握りの連中がただ楽しんでるだけだった。それが巨大化して、競争が重要になり、ベストなショーをやるためにはプロになるしかなくなった。ステージに上がってオーディエンスの反応を見る度に、“信じられない、魔法みたいだ”って思うんだ。たとえ体調が悪かったりしても、そんなの吹っ飛んでしまう。落ち込んでいても、それだけで元気になれるんだ。そういうのが本当に僕をハイにしてくれる。僕が何かを持ってるとすれば、それはファンだ。プレイする時の連帯感は格別なんだよ」
__自身の音楽活動とソーシャル・メディアについて。
「それに、今のソーシャル・メディアには大いに助けられてるね。ラップトップやインターネットがなければ、今の僕はなかったと思う。DJという人種が先進的である理由の一つは、長年にわたって自分達の音楽をプレイすることが叶わなかった抑圧感にあると思うんだ。僕らは、聴いてくれる人々と直接コンタクトしなきゃならなかった。テキスト・メッセージを送ったり、レイヴをやる時はシークレットのアドレスや電話番号を送ったりね。ファンとのダイレクトな交流は、常に僕らのカルチャーの一部だった。ショーをやる時、僕は決して“これは僕のショーだ。僕と、その他大勢の”、なんて思わない。僕はみんなとパーティーをしたいんだ。それが僕の仕事であり、何より愛してることだ。それはみんなも感じ取ってくれてると思う」
__現在の状況について。
「今の状況にはとても満足してるよ。何がより大事なのかを認識するのに時間がかかったけどね。人としても、アーティストとしても、自分が何者なのかを知るのはとても難しいことだよ。こんなにビッグな成功は予想もしてなかった。まさに僥倖だね。この成功を与えてくれた人生に、日々感謝してるよ。だからこそ、この仕事を一心にやり続けてるんだ。自分を100%捧げることで、人生がくれたチャンスに敬意を払いたいんだ」
www.davidguetta.com
(c) 2012 EMI Music France
【リリース情報】
DAVID GUETTA
NOTHING BUT THE BEAT 2.0(ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0)
(JPN) EMI / TOCP-71495
2月20日発売
※全22曲収録、1万枚完全生産限定ホログラム紙ジャケ仕様
※『NOTHING BUT THE BEAT』には収録されていない新曲8曲+国内盤ボートラ1曲を収録
HMVでチェック
tracklist
01. Titanium feat. Sia
02. Turn Me On feat. Nicki Minaj
03. She Wolf (Falling to Pieces) feat. Sia *
04. Without You feat. Usher
05. I Can Only Imagine feat. Chris Brown & Lil Wayne
06. Play Hard feat. Ne-Yo & Akon *
07. Wild One 2 (Edit) [David Guetta & Nicky Romero] (Jack Back) feat. Sia *
08. Just One Last Time feat. Taped Rai *
09. In My Head [David Guetta & Daddy’s Groove] feat. Nervo *
10. Where Them Girls At feat. Flo Rida & Nicki Minaj
11. Little Bad Girl feat. Taio Cruz & Ludacris
12. Sweat [Snoop Dogg vs. David Guetta]
13. Crank It Up feat. Akon
14. Nothing Really Matters feat. will.i.am
15. Every Chance We Get We Run [David Guetta & Alesso] feat. Tegan & Sara *
16. Sunshine (Edit) [David Guetta & Avicii]
17. Lunar (Edit) [David Guetta & Afrojack]
18. What The F*** *
19. Metropolis (Edit) [David Guetta & Nicky Romeo] *
20. The Alphabeat
21. Toy Story
22. Titanium feat. Che’Nelle – 日本盤ボーナス・トラック
* 初めて日本盤に収録される新曲
DAVID GUETTA
NOTHING BUT THE BEAT ULTIMATE(ナッシング・バット・ザ・ビート 完全盤)
(JPN) EMI / TOCP-71496
2月20日発売
※全31曲収録、2CD仕様の完全盤!
※『NOTHING BUT THE BEAT』と『NOTHING BUT THE BEAT 2.0』に収録されている全ての曲を収録
HMVでチェック
tracklist
CD1 [VOCAL ALBUM]
01. Titanium feat. Sia
02. Turn Me On feat. Nicki Minaj
03. She Wolf (Falling to Pieces) feat. Sia *
04. Without You feat. Usher
05. I Can Only Imagine feat. Chris Brown & Lil Wayne
06. Play Hard feat. Ne-Yo & Akon *
07. Wild One 2 (Edit) [David Guetta & Nicky Romero] (Jack Back) feat. Sia *
08. Just One Last Time feat. Taped Rai *
09. In My Head [David Guetta & Daddy’s Groove] feat. Nervo *
10. Where Them Girls At feat. Flo Rida & Nicki Minaj
11. Little Bad Girl feat. Taio Cruz & Ludacris
12. Sweat [Snoop Dogg vs. David Guetta]
13. Crank It Up feat. Akon
14. Nothing Really Matters feat. will.i.am
15. I Just Wanna F feat. Timbaland & Dev **
16. Night of Your Life feat. Jennifer Hudson **
17. Repeat feat. Jessie J **
18.. Titanium feat. Che’Nelle – 日本盤ボーナス・トラック
CD2 [ELECTRONIC ALBUM]
01. Every Chance We Get We Run [David Guetta & Alesso] feat. Tegan & Sara *
02. Sunshine [David Guetta & Avicii]
03. Lunar [David Guetta & Afrojack]
04. What The F*** *
05. Metropolis [David Guetta & Nicky Romeo] *
06. The Alphabeat
07. Metro Music **
08. Toy Story
09. The Future [David Guetta & Afrojack] **
10. Dreams **
11. Paris **
12. Glasgow **
13. Titanium feat. Che’Nelle (Mitomi Tokoto Remix) – 日本盤ボーナス・トラック
* 初めて日本盤に収録される新曲
** 『ナッシング・バット・ザ・ビート 2.0』に収録されない曲
DAVID GUETTA
Titanium feat. Che’Nelle
配信中
iTunes / レコチョク
【オフィシャルサイト】
http://emij.jp/guetta/
http://www.davidguetta.com/