DJ KAWASAKI『BLACK & GOLD』インタビュー


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King Street Soundsより2005年に世界デビューし、国内ではKyoto Jazz Massiveの沖野修也プロデュースの元、2006年にメジャー・デビューを果たしたハウス・ミュージック・プロデューサー/DJ、DJ KAWASAKI。デビュー以降、関連作品の総セールスが30万枚を越える活躍を見せてきた彼は、新世代ジャパニーズ・ハウス・ムーブメントの立役者として、シーンを牽引する存在です。
そんなDJ KAWASAKIが、2010年にリリースした『PARADISE』以来となる、最新アルバム『BLACK & GOLD』を3/14にリリースします。“BLACK DISCO”をテーマに、エンディア・ ダヴェンポート、シア・ソウル、HanaHら女性シンガーをゲストに招き、チャカ・カーン、ダイアナ・ロス、ギル・スコット・ヘロン、ジョージ・デューク、アシュフォード&シンプソン、吉田美奈子らの名曲群を独自の視点でカバー~再構築した注目作です。YouTubeで500万再生されたシンガー、ヨヒ(Yeo Hee)をフィーチャーした新曲、「Let The Music Play」も収録されています。

ここでは、本作『BLACK & GOLD』の内容とその背景について、DJ KAWASAKIにメールで話を聞きました。なお、毎作注目されるアルバム・ジャケットですが、今回は江口寿史氏が担当したものとなっております。


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DJ KAWASAKI『BLACK & GOLD』インタビュー

__まず、最新アルバムにしてディスコ・クラシック・カバーをメイン・コンセプトにした『BLACK & GOLD』のアイディアは、どのようにして出てきたものなのでしょうか?

「前作『PARADISE』は、僕の音楽的なルーツでもあるデトロイト・ テクノの要素と、僕の持ち味でもあるロマンティックでドラマティックな世界感の融合、“ロマンテック”がテーマだったんですが、実際にTheo ParrishやMoodymannといった僕が好きなデトロイト・テクノのDJ達のプレイを聴きに行ったとき、そのプレイ・スタイルの中心がソウルフルでファンキーな“黒い”ディスコや ジャズ・ファンクといった生音だったことに改めて衝撃を受けたんです。ワンフレーズのループを繰り返す、“エディット”されているもので 、昔の音源でもまったく新しい解釈でプレイしていました。そこで僕は前回作からの流れもあり、デトロイト・テクノのDJもプレイするディスコの中から、僕なりの解釈で“BLACK DISCO”と呼べる楽曲をセレクトし、カバーしようと思ったのが始まりです」

__DJ KAWASAKIさんは、以前からご自身のDJセットにディスコ~ブギー・クラシックを取り入れていましたが、DJ KAWASAKIさんにとってディスコ~ブギー・クラシックの魅力とは、どのような点にありますか?

「現在の打ち込み主体のダンス・ミュージックの元となる音楽ですし、なによりも当時は普遍的で良質なメロディーを持った歌心のある作品が多いからです。それに1曲に対して沢山のミュージシャンが参加しているので、レコーディングではセッション的な部分もあり、その瞬間だけのマジックが起こっている事も魅力です。あとは生楽器を演奏するミュージシャンがダンス・ミュージックとして曲を作るために、いろいろ実験的なアレンジに挑戦しているのも興味深いですね」

__“Black & Gold”というアルバム・タイトルには、どのような意味合いが込められているのでしょうか?

「アルバムのテーマでもある言葉、BLACK DISCOの持つ“黒さ”と、ディスコの持つ華やかできらびやかなイメージです」

__“僕なりの解釈で“BLACK DISCO”と呼べる楽曲をセレクト”したとのことですが、今作にはディスコ~ブギーの有名曲からマニアックな名曲までが収録されていますね。「What Cha’ Gonna Do For Me」や「Ain’t No Mountain High Enough」といった、ダンス・ミュージック・ファンのみならず、洋楽ファンなら誰でも耳にしたことのあるような超有名曲をピックアップするのは、勇気がいりませんでしたか?

「はい、勿論。やるからには中途半端なものはできないので、僕なりの良さを出せるよう覚悟して取り組みました」

__その選曲したオリジナル曲をDJ KAWASAKI流にカバー(アップデート)するにあたって、アレンジメントやサウンドメイキング面で意識したこと、こだわった点は何でしたか?

「何もかも同じといった“コピー”のようなものにはしたくなかったので、“BLACK DISCO”というテーマをもとに、コードや構成、使う楽器もなるべく変えて、オリジナルとは違う世界観になるよう心がけました。バラード的なスロウな曲をハウスにしたり、男性ヴォーカルものを女性シンガーに歌ってもらった曲もあります。ホーン・セクションが入っているものでも、僕のヴァージョンでは使わず、代わりにストリングスのパターンでグルーヴを出したりもしています」

__今作のカバー曲の中で、DJ KAWASAKIさんご自身の中で特に思い入れの強い楽曲はどれになりますか?

「どれも思い入れはありますが、特に「Ain’t No Mountain High Enough feat. N’Dea Davenport」はアレンジがとても難しく、時間がかかったので完成したときは嬉しかったですね」

__今作では、各曲で異なるボーカリストをフィーチャーしていますが、彼女達をチョイスした経緯や理由についても教えてください。

「まずデモが上がってから、曲のイメージに合うシンガーを後から決めたんですが、基本は僕が普段プレイしている曲の中から歌が好きで気になっているシンガーを選びました。Yeo Heeさんのことは、沖野修也さんに勧められてYoutubeを観て知りました。新曲のイメージにピッタリだったのでオファーしたんです。HanaHさんは以前から友人で、日本産ディスコのカバーを決めたとき彼女しかいないと思ったので声をかけました」

__そのYeo Heeさんをフィーチャーした「Let The Music Play feat. Yeo Hee」は、カバーではなく、今作の中で唯一オリジナルの新曲になっていますね。この曲は、どのようなアイディアから誕生した曲ですか?

「アルバムの中には、“BLACK DISCO”というテーマをもとに、僕なりの解釈で作ったオリジナル曲も入れたかったんです。また既存の名曲達と僕の書くメロディーで勝負してみたかった、という気持ちもありました」

__実際に今回カバーを手がけてみて、いかがでしたか。今作で得られた収穫は何でしたか?

「カバー・アルバムは初めてだったんですが、オリジナルのメロやコード、構成を紐解くことによって名曲の構造を改めて分析することができたのは、とても勉強になって良かったですね」

__今作の制作、レコーディングで、一番印象に残っているエピソードや、面白かった出来事、苦労した出来事などありましたら教えてください。

「今回は“BLACK DISCO”のカバー・アルバムということで、誰よりも黒く、ファンキーな演奏が持ち味のベーシスト/プロデューサーの池田憲一君(ROOT SOUL)を共同プロデューサーとして迎え、初めて一緒に曲作りをしたんですが、専門ではない鍵盤も彼なりに上手く使いこなしている姿に感動しました。お互いアイディアを考えても上手くいかず、締め切りに追われる中、不眠不休で奮闘したのは良い思い出です。彼とのやりとりは刺激的でとても楽しかったですね」

__最後に、DJ KAWASAKIさんの次なる活動目標と予定を教えてください。

「僕がセレクトしたディスコのコンピを出したいですね。カバーしたもので未発表の楽曲もありますし、自分でエディットしたヴァージョンを使って、ミックスCDなんかも面白そうです。DJとしては、これからいよいよ全国リリース・ツアーが始まります。東京では4/27(金)代官山 AIRにて、スペシャル・ゲストに田中知之(FPM)さん、沖野修也さん、他にもゲストDJをお迎えします! イギリスからシンガーのShea Soulも招いてPAライブもやりますので、皆さん是非遊びに来て下さい!」

※アルバム詳細、全国ツアー情報等、詳細はこちら
全曲解説も掲載されています。

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【リリース情報】

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DJ KAWASAKI
BLACK & GOLD
(JPN) EMI / TOCT-28046
3月14日発売
HMVでチェック

tracklist
01. Let The Music Play feat. Yeo Hee
02. What Cha’ Gonna Do For Me feat. Shea Soul
03. It’s Your World feat. Jennifer Wallace
04. Crazy Love feat. Tasita D’Mour
05. Ain’t No Mountain High Enough feat. N’Dea Davenport
06. My Roommate
07. Rescue Me feat. Yeo Hee
08. Going Back To My Roots feat. Jennifer Wallace
09. Bourgie’ Bourgie’ feat. Tasita D’Mour
10. I Want You For Myself feat. Fyza
11. Town feat. HanaH

【ツアー情報】
DJ KAWASAKI『BLACK & GOLD』全国リリース・ツアー
03/31 (土) 札幌 / Acid Room
04/07 (土) 島根 / NAKED SPACE
04/27 (金) 東京 代官山 / AIR
04/28 (土) 大阪 / NOON
04/29 (日・祝前) 福岡 / O/D
05/04 (金) 京都 / METRO
05/05 (土・祝) 宇都宮 / SPACELAB π
05/12 (土) 盛岡 / players cafe
05/18 (金) 仙台 / CLUB SHAFT
05/26 (土) 名古屋 / CLUB JB’S
06/30 (土) 岡山 / MARS
and more!

【オフィシャルサイト】
http://www.extra-freedom.co.jp/release/black_and_gold/
http://www.extra-freedom.co.jp/blog/dj_kawasaki/
http://www.emimusic.jp/artist/dj_kawasaki/

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