’02年に結成された、東京出身のエレクトロ・ロック・バンド、MASTERLINK。メンバーは、NARU(Vo/G)、KOJI(B)、YASU(Dr)の三名。様々な音楽コンテストやオーディションに出場し、その度に高い評価を獲得してきた実力派だ。’09年春には、有名ポータブルオーディオプレーヤーの新シリーズに、宇多田ヒカルやマルーン5といった人気アーティストと共に、インディーズながらオリジナル楽曲がプリインストールされるに至っている。
そんな彼らが、遂にメジャー契約を交わし、デビュー・シングル『Traveling』をリリースする。キャッチーなメロディー、ダンサブルなビート、ドリーミーなエレクトロ・サウンドの三拍子が揃ったオリジナル曲「Traveling」「Miss You」と、☆Taku Takahashi(m-flo)がリミックスした「Traveling TAKU REMIX」、計3曲を収録した注目作だ。「Traveling TAKU REMIX」は、既に<Tachytelic>や<GANBAN NIGHT>でクラブ・プレイされ、大きな反響を得ているという。
デビュー作らしい瑞々しさと同時に、成熟した音世界も楽しめる『Traveling』。本作の内容と、MASTERLINKの音楽性について、メンバーのNARUに話を聞いた。
ーーまずは、MASTERLINKを結成した経緯について教えてください。
「だいぶ前の話になっちゃうんですけど、KOJI(B)の家に遊びに行ったら、彼はすでにベースを始めていて、それを見てカッコいいなって思ったんですよね。彼のお父さんって、ミュージシャンだったんですよ。それで、“KOJIがベースなら、オレはギターだな”って思って、ギターを始めました。まだ中学生の頃でしたけど、そこがバンドの出発点ですね。で、最初は邦楽の曲をコピーしたりしていたんですけど、次第にオリジナル曲をつくるようになっていきました」
ーーなるほど。
「二人しかいなかったんで、とりあえず僕がギターとボーカルをやって、KOJIがベースとラップをやるみたいな、わけの分からないスタートでしたけどね(笑)。その後、高校、大学、専門学校時代にドラムとボーカルを探していって、今のドラム、YASUが入ったのは、’04年でしたね。でも、ボーカルは結局見つからず、なぜか今もオレがやっている次第です」
ーー正式に音楽活動をスタートさせた’02年の時点では、どんなサウンドを追求していたんですか?
「手探りでしたね。KOJIがDragon AshのCDを持ってきて、“ラップとは何か?”という話から、とりあえず韻をふんでみたり、“ラップが乗るトラックとは何か?”ということで、打ち込みのドラムをいろいろ勉強してみたり…。“ウチら、ヒップホップな感じじゃないじゃん。体格からして…”ってことになりましたけど(笑)」
ーー現在のMASTERLINKにヒップホップ的な要素はありませんが、バンド・サウンドに打ち込みの要素をミックスしていくというスタイルは、その頃から既に実践していたんですね。
「そうですね。もともとアンダーワールドのようなテクノとか、レディオヘッド、コールドプレイのようなUKロックも好きだったんで、そういうスタイリッシュでメロディアスな要素を加えていくようになったんです。打ち込みの要素も、それと共に強くなっていきました。ギターはもちろん、ピアノやストリングスの音も好きですし、アナログ・シンセの音も好きですから」
ーーでは、この度リリースされるデビュー・シングル『Traveling』について教えてください。まず、作品全体のテーマは何かありましたか?
「シングルなんで、バンドの全体像は見せられないとしても、エレクトロ的な部分、ロック的な部分、さらに自由な要素としてリミックスと、自分達のやりたいことが一目瞭然で分かる内容にしたかったですね。歌詞の内容も、恋愛についてとかじゃなく、最初のシングルに相応しいものにしたかった。一曲目の「Traveling」は、3~4年前にデモをつくって、そこから何バージョンか実験を重ねてきた曲なんですけど、今の自分達にとって、ストライク・ゾーンにあるエレクトロ・サウンドになったと思っています」
ーー2曲目「Miss You」は、よりバンドっぽいサウンドを指向した楽曲に仕上がっていますね。
「「Miss You」は、「Traveling」の後につくった曲で、やっぱりギター・ロックのテイストも出したいということで収録しました。今の三人でできることをやった、という曲ですね。バンド・サウンドにエレクトロの要素を合わせた曲になっているんですけど、生のサウンドと打ち込みのサウンドが混ざり合った時のあの感じって、とっても気持ちいいですよね」
ーー「Traveling」も「Miss You」も、とてもポップでメロディアスな楽曲ですが、曲づくりで意識したことは何でしたか?
「曲をつくる時はいつもそうなんですが、コード進行は単純に、メロディーは分かりやすく、他の要素はその時の自分達次第、という形でやりましたね。難しいことはやらず、ストレートに、というのが基本なんですよ。曲づくり自体は、自宅で結構細かい部分までコツコツつくり込んで、最後のミックス作業も自分達でやりました。レコーディング・エンジニアの勉強をしていたんで、その辺の判断はバンド内でできるし、そこまでやるのが自分達の理想なんですよ」
ーーそのこだわりが、MASTERLINKの音楽性につながっているんですね。本作には「Traveling TAKU REMIX」も収録されていますが、リミックス作品を聴いた感想はいかがですか?
「m-floの音楽は、バンドを始めた頃から聴いていて、“この曲はどうやってつくっているんだろう? 何でこんなことができるんだろう?”って、彼らに憧れていたんですよね。で、今回リミックスをやっていただいて、改めて“やっぱりすごいトラックメイカーだなぁ”って感じました。☆Taku Takahashiさんらしいトラックの面白さも出ていますし、メロディーも大事にしてくれていますし、単純に嬉しかったですね。こんな切り口もあるんだって、新鮮でした」
ーーでは最後に、MASTERLINKの今後について教えてください。
「まだまだ成長途中なんで、バンドのサウンドがどういうふうに発展していくのか、その過程をもっともっと楽しんでいきたいですね。どんどん新しいことに挑戦していきたいと思っています。あとは、出したい曲がまだまだ控えている状況でもあるので、次のリリースに向けて、さらに曲を仕上げていきたいと思っています」
シングル情報
01. Traveling
02. Miss You
03. Traveling TAKU REMIX
(Remixed by ☆Taku Takahashi)
music.jpにて着うた・着うたフル
独占先行配信中!
【Official Website】
http://masterlink.tv/