’05年に、姉弟であるChiyako(Vo/Words)とYuichiro(G/Programming/Engineering)がロンドンでスタートさせた音楽ユニット、yaneka。前身のバンドが解散したことをきっかけに、特にアテもないまま渡英を決断し、ロンドン各地のバプやバーで行われているオープンマイク(即席オーディション)に連日出演しながら、活動の輪を広げていったという実力派です。アルバム『ROOTS』(’06)と『You’re Free』(’08)は、フランスやスウェーデンでも評価され、現在はパリを拠点に活動中。ちなみに“yaneka”という名前の由来は、彼らの家系が、十七代に渡って神社仏閣、能楽堂の屋根を造ってきた屋根宮大工で、その屋号である“屋根嘉”にちなんだものだそうです。
そんなyanekaが、最新作『All in the air』を5/18にリリースします。奇しくも、東北関東大震災を予期していたかような曲名が多かったことに、彼ら自身が驚いたというその内容は、ポスト・ロックや実験的なサイケデリック・ロックが持つメンタルな音世界を、yaneka独自のセンスで発展させた、ディープで、スローで、アトモスフェリックなものとなっています。
聴く者の想像力を刺激する、オーガニックで映像的な楽曲群が詰まった『All in the air』。本作の内容と彼らの音楽性ついて、yanekaに話を聞きました。