フラ&ボットからなる、イタリアのDJ / プロデューサー・ユニット、クルッカーズ。ヒップホップをバックグラウンドに、最先端エレクトロニック・ミュージックのエッセンスを取り入れたエッジーなスタイルで、急速に躍進を遂げているヒット・メイカーだ。’08年に、キッド・カディ vs クルッカーズ名義で発表した「Day N Nite」を、UKチャート2位へ送り込んだ彼らは、ケミカル・ブラザーズ、レディー・ガガ、U2、ブリトニー・スピアーズなどの楽曲リミキサーに抜擢されながらも、アンダーグラウンド・クラブ・シーンと密接な関わりを持ち続けている。
そんなクルッカーズのファースト・フル・アルバム『TONS OF FRIENDS』が、このたび二枚組仕様の日本盤でリリースされた。
ケリス、ウィル・アイ・アム(ブラック・アイド・ピーズ)、ティム・バージェス(ザ・シャーラタンズ)といったメジャー・アーティストに加え、ロイシン・マーフィー、キッド・カディ、ソウルワックス、メジャー・レイザー(ディプロ&スウィッチ)、スパンク・ロック、ドロップ・ザ・ライムら気鋭クリエイターも参加した、豪華絢爛なアルバム本編(DISC 1)。ここでは、ダブステップ、レゲエ、ブレイクビーツ、ロックの要素を飲み込んだ、タフなストリート・サウンドが、全20曲というフル・ボリュームで楽しめる。
「特に面白かったのは、ロイシン・マーフィーとのセッションだね。2日間かけてやったんだけど、2日目の終わりあたりに“もう1曲つくらない?”っていう話になって、残り2時間ぐらいで、速攻2曲目ができ上がったんだ(笑)」(ボット)
「「Lone White Wolf」は、俺達がビートをつくって、友達のギタリストに演奏をお願いした曲なんだけど、それをティム(・バージェス)に送ったら気に入ってくれて、歌を乗せてくれたんだ。俺達はそこまで楽器ができるわけじゃないから、今後こういうアコースティックな方向性に向かうつもりはないけど、いろいろ試していくうちに、こんな曲が生まれたのさ」(フラ)
一方DISC 2には、すでに人気となっている「Big Money Comin’ feat. VERBAL(m-flo/TERIYAKI BOYZ®)」のほか、『TONS OF FRIENDS』のリミックス楽曲を収録。クルッカーズの魅力を、異なる角度から楽しむことができる。
革新的なプロダクションで、いまやメジャー・シーンをも席巻する存在となったクルッカーズ。彼らのアイディア源とは、一体何なのだろうか?
「俺達は、DJをする時も特定のジャンルに固執していないんだ。だから『TONS OF FRIENDS』にも、いろんなジャンルの音楽が詰まっている。自分達が好きな曲を自由につくって、それをアルバムにまとめただけさ! 俺達にとっては、世の中にある音楽すべてがアイディア源なんだ」(ボット)