XA-VAT『艶℃』インタビュー - iLOUD - ロック＆クラブ・ウェブマガジン

石井秀仁（GOATBED、cali≠gari）、小間貴雄（ex-goatbed）、SADIE PINK GALAXY（SPEECIES）、Közi（ex-MALICE MIZER）という、それぞれキャリアのある4人のアーティストからなる、XA-VAT（ザバット）。2010年9月に活動を開始したこのプロジェクトが、本日3月16日に、ファースト・アルバム『艶℃』をリリースしました。ここでは、本作に込めた思い、その背景を、石井秀仁と小間貴雄に語ってもらいました。

XA-VAT
フューチャリスティックなシンセ･ポップを鳴らす
強烈な個性を持った4ピース･バンド

「派手にやろうぜ、ぐらいな（笑）。全然、そういうのを話し合ったりはしないですね。お互いのことを勝手に分かっているつもりなので」（石井秀仁）

では、このたびリリースされたファースト･アルバム『艶℃』には、コンセプトはあるのだろうか？

「何かひとつのコンセプトを持ってつくったっていう感じではないですね。各自の持ってきたものを合体させたので、けっこう曲調はバラバラだと思うんです。でも、並べてみたら統一感は出てると思いますよ」（小間貴雄）

そんな中、キーとなっている曲のひとつに、先行シングル『XA-VAT』のリード曲になっていた、グラム･テイストの「ZEROTICA」がある。その誕生秘話はシンプルだ。

「メンバーの一人にSADIE PINK GALAXYさんというスゴい名前の人がいるんですけど（笑）、その人がほとんど完成型に近い形のデモを、たまたまみんなが集まっているときに持ってきまして、“おぅ、それで”ということになったんです」（石井秀仁）

一方、『艶℃』からは、よりエレクトロ･ポップ色の強い「VAT-DANCE」がPVでフィーチャーされている。この曲が選ばれたのはなぜだろう。

「アルバムでも一曲PVを撮りましょうということになって、躍動感のある曲のほうがいいだろうということで、消去法で、それになったんです」（石井秀仁）

XA-VATのサウンドはダンサブルなものだが、曲づくりの際に“踊れる曲をつくろう”という意識はあるのだろうか？

「ないですね…聴いてきたものが、世代的にそういうものだったりするだけで、自然とそうなっていると思います」（小間貴雄）
「ダンス･ミュージック＝エレクトロ＝クラブみたいな、その線に納得いかないところがありまして。そういうのをライブ･ハウスのほうに持ってきたいっていうのは、ありますね。だから、（小間が）“ない”って言ったのとは逆です（笑）」（石井秀仁）

官能的で耽美的かつダンサブルなニューウェイヴを響かせる彼らだが、そうしたサウンドを出すことに、妙なアンダーグラウンド志向はないようだ。

「簡単に言えば“J-POP”みたいに受け止められるのが一番いいんです。自分達の発信するもので、一切歩み寄らずに、J-POPの仲間に入れて欲しいっていう気持ちは昔からあるんですよ。こういうのがあってもいいじゃないですかって」（石井秀仁）

今後のことは、ライブが数本決まっている以外、まだ白紙だというXA-VAT。彼らの最初の着地点である『艶℃』に、ぜひ触れてもらいたい。ちなみに、初回限定盤は二種類あり、RemixCDつきのほうには、岡村靖幸、中西俊夫、鈴木慶一ら、玄人好みのアーティスト陣によるリミックスも収録されている。

interview & text TOMO HIRATA

【アルバム情報】

XA-VAT
『艶℃』
(JPN) FlyingStar Records / VIZB-14
【初回限定盤】CD+LiveDVD
HMVで買う

XA-VAT
『艶℃』
(JPN) FlyingStar Records / VIZB-15
【初回限定盤】CD+RemixCD
HMVで買う

XA-VAT
『艶℃』
(JPN) FlyingStar Records / VICB-60072
【通常盤】CD+LiveDVD
HMVで買う

tracklisting
01. BLACK RUNWAY OF DEVILS
02. ZEROTICA
03. Mecca
04. VAT-DANCE
05. Mr.VITAL
06. E-Z
07. INVASION-NOVATION
08. NUMANS-Roxette
09. EPOC TRACE
10. THE 艶℃ BABY

【PARTY INFORMATION】
XA-VAT
JAPAN TOUR 2011
5/08（日）umeda AKASO
5/12（木）LIQUIDROOM

【オフィシャルサイト】
xa-vat.biz/

【VIDEO】