海外音楽事情を知るには、やはり海外の音楽専門誌。ということで、iloud.jpは、月1で海外雑誌を、LOUD視点で斜め読みしています。
今月の対象は、世界で一番ビッグなクラブミュージック雑誌、英MIXMAGと、ロック・ファンのバイブル、NMEです。
MIXMAGの8月号は、’88年のセカンド・サマー・オブ・ラブから20年ということで、レイブっぽいイメージ写真が表紙。オマケは、セバスチャン・イングロッソのミックスCD。インタビューで取り上げられているのは、ルシアーノ、リートン、ダニー・テナグリア、ディジー・ラスカル。ちょっと驚いたのはテナグリアがテクノをかけているという話でしょうか。ルシアーノが自分のバックグラウンドを“ハウス”と断言しているのも興味深いですね。
VIPコーナーでは、リッキ・リー、マット・ジョン、D.I.M.など紹介されております。
今月のBIG TUNEはスティーヴ・アンジェロの「Gypsy」。Album Of The Monthはコンピレーションの『Nu Balearica』ということでした。
続いてNME。表紙はザ・ヴァーヴ、プライマル・スクリーム、ヴァンパイア・ウイークエンド、ノエル・ギャラガーとなっております。
LOUD的に興味を持ったニュースを拾ってみましょう。
まずは、レヴァランド・アンド・ザ・メイカーズのニュー・アルバムは来年早々のリリースを予定しており、より政治的かつサイケデリックになるだろうということです。プロデュースはジャグズ・クーナー、エイドリアン・シャーウッドということで、当然のことながらダンス・ミュージック・ファンにもアピールしそう。ちなみに彼とアークティック・モンキーズのアンディー・ニコルソン、ベイビー・シャンブルズのドリュー・マッコーネルのプロジェクト、モングレルもエイドリアンが手がけている模様で、こちらのほうが早く出そうです。
続いて、デイモン・アルバーンとジェイミー・ヒューレットがモンキーというプロジェクトでアルバム『Journey to The West』をリリースするという話。こちらは、“西遊記”オペラのサントラでもありまして、中国音楽とゴリラズ的センスが融合したラディカルな作品に仕上がっています。
サント・ゴールドがビースティ・ボーイズ、デヴィッド・バーンの作品に参加する件は、仕上がりが楽しみですね。彼女はジェイZやザ・ストロークスともコラボする可能性があるとのことです。
アークティック・モンキーズのサードは、シミアン・モバイル・ディスコのジェームズ・フォードが前作に引き続きプロデュースを担当するそうです。よりサイケデリックになりそうとのことで、LOUD的には嬉しい限り。マット・ヘルダーズによると、メンバーは全員クイーンズ・オブ・ザ・ストーンエイジにハマっていて、「Brainstorm」など前作のヘヴィーなほうに近いものになるだろうということです。
ザ・フレイミング・リップスは12枚目のアルバムをレコーディング開始。こちらはジョン・レノンがマイルス・デイヴィスと一緒にやったような作品になるらしいです。
ザ・キラーズも最近のファンクラブ・ギグで、レコーディング中のニュー・アルバムから、ベースがグイグイの「Spaceman」とオアシス風の「Neon Tiger」、新曲を二曲披露したとのこと。
カイザー・チーフスがマーク・ロンソンをプロデューサーに起用したニュー・アルバム『Off with Their Heads』は、インディー・ディスコを席巻するものとなりそうです。日本発売は10月22日で、LOUD編集部に届いた一曲はデビュー・アルバムに収録されていそうなダンサブル・ナンバーでした。
アルバムで高評価だったのはプライマル・スクリーム『Beautiful Future』、ザ・リトル・ワンズ『Morning Tide』、ザ・クール・キッズ『The Bake Sale』、レイト・オブ・ザ・ピア『Fantasy Black Channel』などでした
ピックアップされているバンドではニュー・エキセントリックなエラーズ、MGMT顔負けのアメイジング・ベイビー、ちょっとイカれたポップ・ユニットミカチュ、インディー・フォークトロニカなジェームズ・ユーイルがLOUD好みでしたね。
ちなみにMIXMAG、NMEはHMV、タワレコなど輸入盤店および、MIXMAGのサイト、NMEのサイトからダイレクトで購入することが可能です。英語得意な方は、ぜひ読んでみてください!