アブストラクト/インストゥルメンタル・ヒップホップの王様、DJシャドウによる通算三作目となるオリジナル・アルバムにして、問題作。“メジャー・レーベルらしいアルバムをつくる”というコンセプトで制作されており、ほとんどの曲名にはフィーチャリング・アーティストが併記されています。注目は、新たなスタイル“ハイフィー”を代表するキーク・ダ・スニーク、ターフ・トーク、E-40、フェデレイションらベイエリア勢や、デヴィッド・バナーと組んだトラック。ここでは、従来のDJシャドウとは全く異なるヒップホップ・サウンドを展開しています。一方、本来のテイストを継承したトラックの方には、Q-ティップ、クリス・ジェイムス、カサビアンのセルジオ・ピッツォルノらが参加。こちらでは、よりヴァラエティ豊かなアプローチを披露しています。彼の冒険心をどう解すかでかなり評価の割れる、リスキーな作品と言えるでしょう。
★★★★★★☆☆☆☆
DJ SHADOW
The Outsider
(JPN) UNIVERSAL / UICI-1048