COLDPLAY『Viva La Vida』

 過去3枚のアルバム総合セールスは3,000万枚以上、受賞 した音楽賞は数知れず! そんな華々しい功績を誇る、 2000年代のミスター・パーフェクトが、約3年ぶりとなる新作 『美しき生命』を発表しました。コールドプレイと言えば叙情派ロック ですが、今作は、そのセピアな音楽性がカラフルに花開いた意欲作。ブ ライアン・イーノ御大をプロデューサーに迎えたことも大きいのでしょ う。ストリングス、オルガン、そしてプログラミング・ビートやポス ト・ロック系の轟音、さらには四つ打ちといった新鮮なサウンドが、ポ ジティヴなムードを纏って響いています。ヘッド ライナーとしてのパフォーマンスにも期待が高まりますね。ROCK ★★★★★★★★☆☆ (TK)

COLDPLAY
Viva La Vida
(JPN) EMI / TOCP-66805

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COLDPLAY『Viva La Vida』

THE MUSIC 『Strength In Numbers』

 イギリスはリーズ出身の4人組、ザ・ミュージック。グルーヴィーな横ノリ・ダンス・ロックが印象的だったデビュー作『ザ・ミュージック』で、ここ日本でもブレイク済ですね。そんな彼らが、実に約4年ぶりとなる三作目を引っさげて、シーンに帰ってきました! エレクトロ・ハウスの影響を感じさせる現代的ビートを大胆に導入した本作。ハード・ロック色が強かった前作に比べて、ダンス・ロック・バンドの真骨頂といった趣です。4月の渋谷AX公演では、「Strength In Numbers」をはじめとした新曲と過去の名曲を織りまぜて、タテにヨコにフロアをロックしてくれましたね。見逃してしまった方は、ぜひ今年のライヴをご覧ください。
★★★★★★★☆☆☆(TK)

THE MUSIC
Strength In Numbers
(JPN) UNIVERSAL / UICP-1092

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THE MUSIC 『Strength In Numbers』

PERFECT PIANO LESSON『terra incognita』

 日本のインディー・ロック・シーンで注目を集める3ピース・バンドが、約1年ぶりとなる新作をミニ・アルバムでリリース。本作は、感情むき出しの荒々しいビートと、繊細かつ哀愁ただようメロディーが共存した、会心の一枚です。Vo.白根のファルセット・ボイスが引き立てるメランコリックなサウンドスケープは、リスナーの心を捕らえて離さないでしょう。
★★★★★★★☆☆☆(EU)

PERFECT PIANO LESSON
terra incognita
(JPN) 残響 / ZNR-052

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PERFECT PIANO LESSON『terra incognita』

ROVO 『Nuou』

 音楽活動12年目に突入した6人組インスト・バンド、ROVO。ダンス・ミュージックをも飲み込むエクスペリメンタルな音楽性と、迫力のライブ・パフォーマンスで高い人気を誇る彼らが、通算8枚目のアルバム『Nuou(ヌー)』をリリースします。彼らは、本作でそれぞれテーマの異なる5曲を展開。サイケデリックな宇宙観はそのままに、“凪”ともいえる穏やかなサウンドの加わった、幽玄な境地へと達しています。反復する電子音とツイン・ドラムが打ち出す強靭なビートの上に広がる、勝井祐二のヴァイオリン、山本精一のエフェクティヴなギターは、唯一無二。壮大なスケール感を生み出しています。7月には東名阪ツアーが決定。
★★★★★★★★☆☆(HT)

ROVO
Nuou
(JPN) ROVO organization / WRCD-42

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ROVO 『Nuou』

THE THIRST『On The Brink』

 サウス・ロンドン出身の四人組、ザ・サースト。これがデビュー作です。武闘派っぽい黒人たちが繰り出すサウンドは、意外にケイジャン・ダンス・パーティーあたりと共振する疾走インディー・ロック。とはいえ、スカやラテンのグルーヴも盛り込んだ、独自の音楽性を持っています。ピート・ドハーティのソロ作に参加予定とのことで、今後の動向にも注目!
★★★★★★☆☆☆☆(TK)

THE THIRST
On The Brink
(JPN) P-VINE SPECIAL / BSCP-30110

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THE THIRST『On The Brink』

ENVELOPES『Here Comes The WInd』

 4名のスウェーデン人と紅一点のフランス人からなるエンヴェロープス。これが2ndです。本作には、男女コーラスが印象的な、ピクシーズ譲りのロウファイ・ロック・ナンバーが満載。中でも「Put On Hold」は、シンセがエキセントリックなインディーアンセム。必聴ですヨ! 日本盤には、ホット・チップによる「Life On The Beach」のリミックスも収録。
★★★★★★★☆☆☆(TK)

ENVELOPES
Here Comes The WInd
(JPN) KUROFUNE / HJCF-13

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ENVELOPES『Here Comes The WInd』

CAZALS 『What Of Our Future』

 ’04年にロンドンで結成された5人組ロック・バンドで、KITSUNEがデジタリズムの次に送りだすアーティストとして注目を集めてきたカザルス。彼らが、遂にデビュー・アルバムをリリースしました。気になるそのサウンドは、シングルの「Life Is Boring」「Poor Innocent Boy」を筆頭に、ソリッドなギターとシンセ音を基調にしたキャッチーなもの。そこにパワフルなダンス・ロック・ビート、UKバンドらしいメロディー・センスが加わり、新世代バンドらしいエモーショナルなグルーヴを生み出しています。スタンダー・バレエ「To Cut A Long Story Short」のカヴァーでも明らかな通り、ニューウェイブっぽいテイストも魅力ですね。
★★★★★★★☆☆☆(FT)

THE MUSIC
Strength In Numbers
(JPN) UNIVERSAL / UICP-1092

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CAZALS 『What Of Our Future』