DAISHI DANCE Re-EDIT BEST『TIMETRAVELER』インタビュー


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’90年代に札幌でDJ活動をスタートし、ハウス・ミュージックを軸に国内屈指のDJ/プロデューサーとして活躍するDAISHI DANCE。’06年に初のオリジナル・アルバム『the P.I.A.N.O set』をリリースして以降はクリエイターとしても活躍し、これまでに5作のアルバム『MELODIES MELODIES』『Spectacle.』『Wonder Tourism』『NEW PARTY!』を発表。昨年はミックスCD『EDM LAND』や『GEKIMORI』といったアルバムをリリースしています。

そんなDAISHI DANCEが、Re-EDIT BEST『TIMETRAVELER』をリリースしました。デビュー・シングル「LET LIFE LOOSE」など、彼がこれまでに手がけてきた楽曲群から15曲をチョイスし、DAISHI DANCEならではの最新リエディットを施した作品集です。

ここでは、本作『TIMETRAVELER』の内容について語った、DAISHI DANCEのインタビューをご紹介しましょう。


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DAISHI DANCE Re-EDIT BEST『TIMETRAVELER』インタビュー

DAISHI DANCEの新作は、過去にリリースしてきた自身の楽曲を今に蘇らせるリエディット・アルバム。DJとして、自身のセットでは絶えず楽曲を更新しプレイしていたが、今作はいわばその集大成。最も新しく、フレッシュで、現在のダンスフロアに特化したサウンドが並んでいる。オリジナル作品とはまた異なる魅力を放つ今作、まずはそこに行き着いた経緯から…。

DD:デビュー当時、DAISHI DANCEと言えば“メロディアス”であり“ピアノ”、そういったイメージが強かったと思うんです。僕自身、ダンスミュージックのビートにアコースティックなもの、ピアノやストリングス、アコギなどを使っていましたし。当時はメロディが最も入ってくる、一番伝わる楽器がピアノだと思い、なおかつピアノが好きだったこともあり多用していたんですけど、もちろん今でもそのスタイルは自分の個性として継承していますが、ここ数年はそれに加えよりDJ即戦力になるようにワールドトレンドな音色やフォーマットスタイルを積極的に取り入れてます。ここ数年のダンスミュージックのビッグルーム化、フェスティバル映えするサウンドへのシフトにあわせ、作り方や構成、曲のテンションが大きく変わりました。千人から万人に、DJがプレイするキャパシティも大きくなっていますからね。今も自分らしいピアノも使っていますが、それと同じぐらいメロディを伝えること、感動的だったり説得力を生み出すことのできるシンセの豊富な音色を自分なりに調合して選んで使うようになりました。今回、今の音色で現在進行形のダンスミュージックへとリエディットしていますが、原曲で伝えたかったポイントは変わらないように、それは一番意識しました。

それだけにオリジナルの楽曲のようでありつつ、随所に原曲の要素が散りばめられていて、既視感さえ感じます。

DD:リミックスとなると原曲から大幅に変わり、それが良い場合とそうでない場合があると思うんです。それに、どうしても原曲から離れてしまう感じもするので、今回はあえて“リエディット・アルバム”としました。リミックス以上に手を加え、変化しているものもありますが、あくまで原曲の目指す方向性を伸ばすようなリエディットです。

音楽性も豊富ですよね。ハウスを中心にトライバル、メロディアス、トランシーなものもあったり。

DD:今回は原曲を軸に、そこからイメージを膨らませていったんですけど、それはオリジナルを作るのとはまた違った感覚で。原曲に近すぎても遠すぎてもダメだし、新曲を作るよりも難しかったものもありますね。意外といろいろ考えました。

今回はリエディット・アルバムであり、ベスト盤でもありますが、選曲はどのように?

DD:本来ベスト盤であれば入るであろう曲は他にもたくさんあると思うんですが、今回は原曲を今のテイストでリエディットできるもの、今のフォーマットにハマるものを中心に選んでいます。原曲自体、長く聴けるように作っているので、今でもいいものはいい。だから、新しくするよりオリジナルの雰囲気がベストかなと思うものもたくさんあったので、そこが選曲のピックアップのポイントでした。

今回のジャケットもまた素晴らしいですね。

DD:これは長崎県にある軍艦島なんですけど、タイトルが決まった時点ですぐに頭に浮かびました。僕自身すごく好きな場所で、プライベートでもよく行く場所なんです。ここは、最盛期には5000人以上が住み世界最高の人口密度だった小さな島が炭鉱の閉山でたった3ヶ月で無人島になった歴史と当時のリアルな雰囲気が廃墟としてそのまま残っていて、とにかく独特のオーラがあるというか空気感がいいんですよね。今回も自分で撮影したんですけど、その他にもドローンを飛ばして空撮し、その素材を使ったミュージックビデオも作ったので、ぜひそちらも見てほしいです。

最後に今後の展望を。

DD:今後もできる限り作品を発表していきたいと思っています。海外リリースも進めていて、クイックにリリースできる環境を準備しています。DJとしても国内と海外の両立を目指して新しい活動スタイルを考えています!


【リリース情報】

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DAISHI DANCE Re-EDIT BEST
TIMETRAVELER
(JPN) Roth Project / PECF-3113
2015年4月22日発売
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tracklist
01. P.I.A.N.O. Renovation. (MUSH UP ANTHEM) feat. 吉田兄弟
02. LET LIFE LOOSE (Re-Edit) feat. LORI FINE (COLDFEET)
03. MUSIC LIFE IN FOREST (Re-Edit)
04. FIND MY WAY (Re-Edit) feat. blanc.
05. A.T.W! (the FESTIVAL set) feat. GILLE, SHINJI TAKEDA
06. SAX@ARENA (Re-Edit) feat. SHINJI TAKEDA
07. SOUL ROOTS (DEKEDEKE HOUSE Re-Edit)
08. BACK TO FIND YOU (DD & MITOMI TOKOTO Re-WORK) feat. Tamra Keenan
09. Planetarium. (BIG ROOM EPIC ANTHEM)
10. BEAUTIFUL NIGHT…BEAUTIFUL MORNING. (Re-Edit) feat. →Pia-no-jaC←
11. I BELIEVE (Re-Edit) feat. KAT
12. COME TO LIFE (BOOTLEG Re-Edit) feat. Matt Cab
13. WIND LINER (the FESTIVAL set)
14. DON’T LEAVE WITHOUT ME (Re-Edit) feat. Sarah Howells
15. LOVE, TRUST, BELIEVE (Re-Edit) feat. LORI FINE (COLDFEET)

http://spaceshowermusic.com/lb/release/20230927/

【リリースパーティー】
DAISHI DANCE Re-EDIT BEST『TIME TRAVELER』Release Party
the L.O.N.G. set SPECIAL
2015.05.29 (FRI) @ 新木場 ageHa
http://www.ageha.com/schedule/detail.php?id=20150529

【オフィシャルサイト】
http://music.spaceshower.net/artists/daishi-dance
http://www.daishidance.jp/

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