DE DE MOUSE × Traks Boys対談


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色彩豊かなメロディーと、郷愁ただようオリエンタル・サウンドで人気を獲得しているクリエイター、DE DE MOUSE。テクノ、ヒップホップをバックグラウンドに、独創的なダンス・ビートを展開する二人組、Traks Boys。彼らは、特定のジャンルにとらわれないエレクトロニック・ミュージックを武器に、シーンで異彩を放つ存在です。

お互いの音楽性をリスペクトし合う、旧知の仲だという彼ら。2月4日にリリースされた、DE DE MOUSEのリミックス盤+ライブDVD『sunset girls remixes & more』には、「skyline boy」でTraks Boysがリミキサーとして参加しています。彼らは、東京と京都で行われるそのリリース・パーティーでも共演を果たす予定です。

そこでLOUDは、『sunset girls remixes & more』リリース・パーティーの開催を記念して、スペシャル対談をセッティング。DE DE MOUSEと、Traks Boysの二人、K404とCrystalに、お互いの音楽性とライブ・パフォーマンスへのこだわりを語ってもらいました。ここでは、2月25日発売のLOUD171号に掲載されるその対談を、いち早くご紹介いたします。


◆お互いの音楽性について

DE DE MOUSE(以下、DE DE)「どちらかと言うと、Crystalくんの方が僕と音楽的共通点が多いよね。YMOや、’90年代初期のUKギター・ロックとかも好きだったから」
Crystal「でも、テクノに関しては、俺はずっとDJをやっていたから、わりとフロアっぽいものを聴いていたかも」
DE DE「僕は、もうWARPとReflex一辺倒だった。当時僕は、“テクノとは全く新しい音楽だから、四つ打ちである時点でダサイ”とか、バカなことを考えていたんだよね(笑)。ケンヤくん(編注: K404)は、もともとヒップホップが好きだったの?」
K404「うん。DJを始めた頃は完全にヒップホップだったから、スクラッチとか練習してた。レコードも二枚買いして、集めていたね。僕とCrystalは、恵比寿のみるくで別々のイベントをやっていたんだけど、Crystalは“普通のテクノじゃ嫌だ”、僕は“普通のヒップホップじゃ嫌だ”って思ってて、考え方が共通していたんじゃないかな。その頃僕がやってたいたレッキンクルーは、ガバみたいな超高速BPMのものだったり…」
DE DE「そうなんだ(笑)。たしかに、Traks(Boys)の曲って、フロア・トラックばかりっていうわけでもないよね。Traksのライブで、メロディアスなものやビートが無い曲にもお客さんが反応しているのを見て、“みんなやっぱりメロディーが好きなんじゃん”って感じたな」
Crystal「Traksの軸はクラブ・ミュージックなんだけど、普段は違う音楽を聴くこともあるから、その全部をやりたいって思う部分もあって(笑)。DE DEくんの音楽にも、そういうスタンスを感じるけどなー」
DE DE「僕は、クラブの現場に昔から行っていたわけじゃないから、わりとリスナー的な感覚が染みこんでいるんじゃないかな。Traksはもともと現場にいたから、そこが音楽性の違いとして表れているのかもしれないね」
Crystal「たしかに、DJをやっていると感覚が違うかもね」
DE DE「あと僕は、エイフェックス・ツインとかが好きだった影響で、気付くと曲が複雑な構成になっちゃってたりする(笑)。『sunset girls』については、それまでより音が柔らかくなったって言われるけど、あれには実はブレイク・コアっぽいアーメン・ビートも入っているし、奥まっていてあんまり聞こえないだけで、実はビートの連打もあるんだ」
K404「Traks Boysの音楽では四つ打ちが基本だから、そういう部分が大きな違いなんだろうね」


◆DE DE MOUSE「skyline boy」リミックスについて

DE DE「「skyline boy」は、セカンド・アルバム『sunset girls』の中でも1、2番目ぐらいに好きな曲だから、Traksのリミックスが上がってくるのはすごく楽しみだったんだ。じわじわくる感じで、オリジナルよりもちょっとポップなアレンジになったよね」
Crystal「DJでもかけやすいように、わりとダンス・ミュージックっぽい展開にしてみた。あとは、コード進行が重要だと思ったから、そこはオリジナルを崩さないようにしてある。DE DEくんのメロディーに、僕らのサウンドを乗せたいって考えたんだよね」
K404「声っぽい素材を今まであんまり使ったことがなかったから、このリミックスでは、ボーカルの聞こえ方を特に意識したね」


◆ライブ・パフォーマンスに対するこだわり

DE DE「生楽器を入れたライブ編成は、フュージョンの影響もあって行き着いたスタイルなんだよね。スタンスとしては、誰でも楽しめるライブっていうのを第一に考えてる。だから去年も、ロック・フェスやクラブ・パーティーとか、出演するイベントをあまり限定しなかったんだ」
Crystal「僕らも、場所を選ばないっていうのは意識している。でも、DE DEくんのライブと違って、パフォーマンスに派手さはないね(笑)。僕らは、つくった楽曲を現場で加工するっていう、DJに近い感覚でライブをやっている。DJ出身ってことで、目指しているのはそういうスタイルかな」
K404「今は、シンプルでハードウェアにこだわったライブをやってる。機材をいろいろ集めていて、それを使ったライブ・スタイルを試行錯誤しながら探しているんだ。あとは、DJとライブの境目が無いようなパフォーマンスもやってみたい。人の曲を使いつつ、自分たちでつくった素材も入れていくとか」
DE DE「Traksだったら、何をやってもスタイリッシュになる気がするなー。いろんなスタイルのTraksも見てみたいね。3月のリリース・パーティーにも出てくれるし、これからも一緒にステップアップしていけたらいいな」
K404「京都でパフォーマンスするのは初めてだから、Traks Boysを初めて見るお客さんにもライブを楽しんでもらいたいですね」

interview & text EMIKO URUSHIBATA
photo HIROSHI TAKAOKA
撮影協力: エイベックスビル


LOUD & Natalie presents
DE DE MOUSE sunset girls remixes & more release party

3/1(日)@METRO(京都)
OPEN: 19:00 / START: 20:00
¥3000[DOOR] / ¥2500[ADV] ※ドリンク代別途
3/5(木)@WOMB(東京)
OPEN: 18:00 / START: 19:00
¥3500[DOOR] / ¥3000[ADV] ※ドリンク代別途

出演: DE DE MOUSE, Traks Boys / [東京] KAGAMI, SONPUB(友情出演) / [京都] YMCK and more
チケット: 【京都】 ぴあ[Pコード: 314-604] / LAWSON[Lコード: 58387]
【東京】ぴあ[Pコード: 312-829] / LAWSON[Lコード: 79591] / e+ / 岩盤
INFO: SMASH(03-3444-6751, http://smash-jpn.com

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