DJ MURAKAMIGO『GO! GO! TRAX! mixed by DJ MURAKAMIGO』インタビュー


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‘90年代初頭から、名古屋を拠点に活動してきたDJ MURAKAMIGO。年間200本以上にのぼる現場スケジュールをこなす、知る人ぞ知る人気DJです。

彼が、ついにメジャーに進出、6/22にMIX CD『GO! GO! TRAX! mixed by DJ MURAKAMIGO』をリリースしました。ワールドワイド・ヒットとなったエド&ヴィカ「ステレオ・ラブ」からレニー・クラヴィッツ「自由への疾走〜Are You Gonna Go My Way」、はてはベリンダ・カーライル「ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」まで、年代もジャンルも超越したキラー・チューン33曲が収められているこのCD。強烈なオリジナリティーを持って迫ってきます。ここでは、その背景と魅力を探るべく、iLOUDがDJ MURAKAMIGOに行ったメールインタビューをご紹介しましょう。


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DJ MURAKAMIGO
名古屋発の最強パーティー・ロッカーが
ヒット曲満載のDJ MIX CDをドロップ!

——DJ MURAKAMIGOさんは、’89年からDJをされているそうですが、現在のパーティーロッカー・スタイルにいたるまでの経緯を簡単に教えていただけますでしょうか?

「基本的に自分の根底には今も昔も常にブラック・ミュージックがあるんですが、そもそもお調子者のお祭り好きなんで、元々パーティースタイルでした!ただ、現在と全く考え方が違ってて、、パーティーをいかにロックできるかじゃなく、いかにノリが黒いか黒くないかってところばかり気にしてました。で、7〜8年前ですかね〜。。あまりにも音楽に対してストイックになり過ぎて、お客さんを楽しませたり、自分自身がパーティーを楽しむってことが希薄になった時期があったんですよ。。それでいろいろ悩んだ末、やっぱりパーティーは楽しくないとダメでしょ〜ってことで、ジャンルも気にすることもなくプレイするようになってからは、どのパーティーもお客さんの笑顔が増え、見違えるほど盛り上がるようになったんですよ! そこからですかね、今のスタイルが確立されたのは」

——フロアだけでなく、DJ HASEBEから田中知之(FPM)まで、幅広い層のDJたちからも支持されていますが、その理由はなんだとお考えですか?

「昔は国内外問わず、いろんなDJに憧れたし、真似もしたりしましたが、結局それやっちゃうと、絶対に一番になれないんですよね。クラブDJって単純にランキングつけられるもんじゃないとは思ってますが、DJする上で嘘でも“自分が一番!”って思ってやってないと、お店やお客さんに対して失礼かなと。。そうなると、人がやっていないスタイルを確立させれば1番になれるわけですし、そういう個性あるプレイこそが面白いと常々思って、今のスタイルになったので、その辺のこだわりを面白いと(彼らが)感じてくれてたら嬉しいですけど…テンション上がると脱いじゃったりしてるので、実はそれを面白がられてるだけかもしれません(爆)」

——DJ MURAKAMIGOさんがDJをする上で、一番大切にしていることは何ですか?

「自分が楽しむ事ですね!パーティーをロックするって事は、お客さんをロックするって事ですけど、僕はその前に!!まず自分をロックします! 単に踊らせる事は自分のテンションが低くてもできますが、フロアーと音楽の楽しさを共有してこそ、真の感動や質の高いピークタイムが生まれると思ってて、その部分は徹底してるつもりです」

——『GO! GO! TRAX!』のコンセプトを教えてください。

「ジャケットのコンセプトは“現代版アメリカン・グラフィティー”なんですが、伝説のディスクジョッキー、ウルフマン・ジャックならぬ、伝説のDJ MURAKAMIGOがお届けするRADIO番組がコンセプトです!」

——『GO! GO! TRAX!』のミックスでは、どんなことを意識しましたか?

「現場っぽさですね。キレイに繋ぐってよりはグルーヴ感を重視したり、部分的にクイックミックスしてメリハリをつけたり! バッチリ僕の現場ノリが再現出来たと思ってます」

——『GO! GO! TRAX!』では、年代にもジャンルにもとらわれない選曲が印象的ですが、選曲の基準にしたことは、どんなことでしたか?

「最近DJプレイしている曲を中心に選曲してますが、自分のDJ活動約20年の集大成って感じもあり、かつてよくプレイしていた曲やマイルーツ的な曲もチョイスしました。あとは、今の僕のDJスタイルが忠実に伝わるよう、バランスだけ気を付けました。ミックスや構成もそうなんですが、選曲もホント自由にやらせてもらったので、とっても満足した出来になっています」

——ご自身とINA(稲吉拓哉)のユニット、Jumping Dogによる「Y.M.C.A.」カバーも収録されていますが、この曲はどのようにして生まれた曲ですか?

「まずは今回のMIX CD「GO! GO! TRAX!」のリリースありきで、何かこのMIX CDを象徴するような楽曲をカバーして収録しよう!って話になりまして…。で、色々考えたんですが、「Y.M.C.A.」ってジャンルを超越した普遍的なパーティー・チューンだし、定番のわりに意外とカバーされてないので、“これは狙い目だ!”と思い提案しました。そしたら、相方のINAや関係者のみなさんも“うん、それしかない!”って感じで即決。僕の経験上、「Y.M.C.A.」って鉄板で盛り上がるんですよね。でも、原曲だと、どうしても飛び道具的になっちゃう場合が多いので、今のフロアーにフィットするようにカバーしたら面白いし、自分もバンバンかけたいなぁ、と。結果、大正解でした!もう鬼のようにかけまくってます」

——Jumping Dogのコンセプトを教えてください。

「さっきの質問の答え“自分で自分をロックする”じゃないですけど、自分で自分がプレイしたいって思う曲をつくっていく感じですかね! 大前提として、僕がDJでバッチリ盛り上がる曲をイメージして制作していこうと思っていますが、BPM速めのイケイケの曲だけでもなく、ピークタイム以外でも使える楽曲もこの先制作していく予定です」

——Jumping Dogとしては、今後どのような活動をしていく予定ですか?

「今回の「Y.M.C.A.」のようなカバーはもちろん、オリジナル楽曲も含めどんどん作っていきます。リミックスや楽曲提供も積極的にやっていきたいと思ってますが、まずは、近い将来Jumping Dog名義のアルバムを出したいですね」

——『GO! GO! TRAX!』で、「Y.M.C.A.」以外で最も思い入れの強い曲はどれですか?その理由も教えてください。

「Belinda Carlisleの「Heaven Is A Place On Earth」です。僕は当時、多感な思春期だったってのもあり、80’Sが大好きなんですが、これは特に何回聴いても飽きないし、いつ聴いても上がっちゃう一曲。今でも、かけない事の方が珍しいくらいヘビープレイしてます!!」

——『GO! GO! TRAX!』で、最大の聴きどころは、どこでしょう?

「セールスポイントとしてはジャンルや年代が交錯してるとこなんですが、かなり細かく入り乱れてるので、結局全部です(笑)」

——『GO! GO! TRAX!』は、リスナーにどのように楽しんでもらいたいですか?

「タイトルからもわかるように、ノリノリな内容にこだわったので、元気な時は更に元気に、元気が無くてもこれを聴けば必ず元気になる!って感じで役に立てたら嬉しいです。あと、曲単位ではなく、一枚通してDJ MURAKAMIGOのカラーというか空気感を楽しんでくれたら最高ですね」

——『GO! GO! TRAX!』をきっかけにして、今後やってみたいことなどありましたら、教えてください。

「自分自身、1ジャンルに凝り固まってるより、色んなジャンルを聴くようになって、より音楽の楽しみが増したので、その部分は伝えていきたいです。だから、同コンセプトで第二弾、第三弾とリリースしたいですね。その為にも、今回のこの「GO! GO! TRAX!」を皆さん!ぜひ買って下さいww! それと、まだ行った事が無い地方でもバンバンDJしてみたいです」

interview & text TOMO HIRATA


【アルバム情報】

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GO! GO! TRAX!
mixed by DJ MURAKAMIGO
(JPN) EMI / TOCP-64397
HMVでチェック

【オフィシャルサイト】
DJ MURAKAMIGOのブログ

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