HIDEO KOBAYASHI 日常に沸き起こるうねりを表現した、劇的ハウス・アルバム


1990年代にアンダーグラウンド・テクノ・シーンで活躍し、現在はハウスを主体としたスタイルで、クラブ・シーンの屋台骨を支えているクリエイター / DJ、HIDEO KOBAYASHI。ダンス・ミュージックの本質に根ざした、確かなプロダクションと強靭なグルーヴを武器に、数々のトップDJから絶大な支持を獲得している実力派だ。

そんなHIDEO KOBAYASHIが、このたび二作目となるソロ・アルバム『a Drama』を完成させた。“自分の音楽、DJ、人生、人間性を含めた、小さなドラマの集合体”をテーマにつくり上げられた本作。その趣旨を、彼はこう話す。

「私たちは普段から様々な感情を抱きながら、1秒1秒生きているわけですよね。これまでの音楽活動や人生は、どの瞬間も全て運命的、衝撃的、流動的、情緒的であり、決して平坦ではありませんでした。そういった、生きていること全てが“Drama”なので、本作はその一部分を輪切りにした、ここ一年間のポートレートとも言えますね」

パーカッシヴなサウンドを用いた軽快なグルーヴと、陶酔感やジワジワとした高揚感あふれるエレクトロニック・サウンドという二つの要素を含んだ、このアルバム。HIDEO KOBAYASHI自身が最上のディーヴァと賞賛するLisa Shaw、前作『ZERO』では、「Rockstar」で強力なタッグを見せたTomomi Ukumoriらがボーカル参加しているほか、SOIL & “PIMP” SESSIONSの元晴とのセッションで生み出した「Ase」、Rasmus Faberとの共作によるディープなフロア・キラー、「Teardrops」が収録されている点も注目だ。

なかでも、エモーショナルなインスト・トラック「Made In Japan」は、先行シングルですでに話題となっている注目曲。HIDEO KOBAYASHIは、この楽曲タイトルに特別な意味を込めたという。

「戦後の欧米による洗脳は、いまだ日本人の心に深く刻み込まれていて、音楽業界で言うと“外タレ至上主義”にそれが表れていると思うんです。そんな精神を捨てない限り、アーティスト達の潜んだ才能を開花させるのは難しいでしょう。そういう意味も込めて、この曲は「Made In Japan」という奇抜な名前にしました。音楽に国境と思い込みをつくっているのは、雑誌や各種ウェブ・サイトなど、国内の媒体であることに気づいてほしいですね」

『a Drama』を通じて、自身の芸術的感性とスピリットを描き出した、HIDEO KOBAYASHI。彼は音楽活動に、どんな意義を見出しているのだろうか。

「坂本龍一や、YMO、ドビュッシーといった、自分のルーツにある音楽には、私自身も救われてきました。なので、自分の音楽で誰かにポジティブな影響を与えられたら、最高ですね。そこだけはブレることのない、自分に課せられた使命だと思っています」

アルバム情報

hideo_kobayashi_jk

HIDEO KOBAYASHI
a Drama
(JPN) Apt. International
APTI-4016

01. Beautiful Moment feat. Christa (Fog City Radio Edit)
02. Blanket feat. Tomoko Miwa
03. Ase feat. 元晴 (SOIL&”PIMP”SESSIONS)
04. Snow Beach
05. Fearless feat. Lisa Shaw
06. Turquoise Blue feat. Tomomi Ukumori
07. 10GQ
08. Teardrops with Rasmus Faber
09. Made in Japan
10. Uncountable feat. Tomomi Ukumori
11. Beautiful Moment feat. Christa (Love From Nagano Mix)

【OFFICIAL】
http://www.myspace.com/hideokobayashi
http://ameblo.jp/hideokobayashi/

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