Kakkmaddafakka『Six months is a long time』インタビュー

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ノルウェーのベルゲンを拠点に活動するインディー・ポップ集団、Kakkmaddafakka(カックマダファッカ)。中心バンド・メンバーは、Axel ‘Manhattan’ Vindenes(G/Vo)、Pål Vindenes(Cello/Vo)の兄弟と、Stian Sævig(B/Vo)、Jonas Nielsen(Piano/Vo)、Kristoffer Van Der Pas(Dr)の5名。2007年にファースト・アルバム『Down To Earth』をリリースすると、2008年にはMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードで最優秀ノルウェー・アーティストにノミネートされるなどして、活躍の場を広げてきた注目株です。2011年には、同郷のアーティスト、Erlend Øye(アーランド・オイエ:Kings of Convenience)がプロデュースしたセカンド・アルバム『Hest』を、彼のBubblesレーベルからリリースしています。

そんなKakkmaddafakkaが、日本デビュー作となるサード・アルバム『Six months is a long time』(シックス・マンス・イズ・ア・ロング・タイム)をリリースしました。前作『Hest』同様、Erlend Øyeをプロデューサーに招き制作した本作。その内容は「Young」「Someone New」「Forever Alone」「No Song」「Lie」といった楽曲を筆頭に、往年のUKインディー・ポップ・バンドやヴァンパイア・ウィークエンドらに通じる、キャッチーかつダンサブルなサウンドとメロディーが詰ったものとなっています。

ここでは、本作『Six months is a long time』の内容とバンドの音楽性について、Kakkmaddafakkaのフロントマン、Axel ‘Manhattan’ Vindenesに話を聞きました。


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Kakkmaddafakka『Six months is a long time』インタビュー

__まず、Kakkmaddafakkaはどのようにして集まったバンドなのか、結成の経緯について教えてください。

「僕らはただ単に遊び友達で、僕(Axel ‘Manhattan’ Vindenes)と弟のPål(Pål Vindenes)、それから友達のSti(Stian Sævig)で一緒にいたんだけど、その時はまだ小さかった。僕とStiが17歳で、Pålが14歳だったかな。“バンドをやりたい、よしやろう”って、ただそんな風に決まったよ。で、他に楽器を演奏できる友達を連れてきて、音楽をつくり始めた。それが始まりさ」

__“Kakkmaddafakka”というバンド名の由来は何ですか?

「うーん、実をいうと、このバンド名がバンドを結成するキッカケになったんだ。僕らはある時、“Tony Hawk’s Pro Skater”のゲームをやって遊んでたんだけど、“Horse”ってモードでやってたんだ。で、“Horse”っていう名前を変えられるんだけど、長い名前にするほどゲームを長く続けられるから、長い名前が必要になって、Stiが“Kakkmaddafakka”っていう名前にしたんだよ。僕らは、それがバンド名としてもメチャかっこいいなって思ったから、バンドを始めるにいたったってわけ」

__あなた達のつくり出す音楽は、様々な音楽ジャンルからの影響を感じさせるものですが、どんな音楽を聴いて育ってきたメンバーが多いのでしょう。バンドの音楽的ルーツについて少しご紹介いただけますか?

「僕らは5人で音楽をつくってて、みんなそれぞれ違う好みや、影響を受けたものがあるんだ。僕らの家族の多くは、音楽との関わりを持ってるんだよ。僕の場合は、父親が古典的なギタリスト、母親がバイオリニストだから、クラシック音楽にルーツがあるかもしれないね。僕が最初に面白いなと思ったのは、ヒップホップだったけど。Dr. DreとかSnoop Dogみたいなね。だから、ヒップホップは自分の音楽にかなり影響を与えているよ。基本的に僕らは音楽そのものが好きだから、ジャンルはあまり関係なくて、良い曲なら何でも好きだけどね。レゲエ、ダンス、ロック、ポップ、何でもありさ」

__では、日本デビュー作となる最新アルバム『Six months is a long time』について教えてください。まず、今作を手がけていくにあたってイメージしていた、アルバムのテーマなりコンセプトといったものは、何かありましたか?

「前作の『Hest』(2011年)をつくってる時にテーマを見つけたんだけど、それはつまり、地元のベルゲンにいる僕らに起こっていること、友達に起こった物語を伝えようっていうものだったよ。だから、女の子に関する曲が多いんだ。僕らは、このテーマをアルバム制作中ずっと持ち続けたね。音楽的には、ヒップホップのリズムを持ったインディーの曲をつくる、というコンセプトがあって、僕らはそれを“インディーR&B”って呼んでるよ。たぶん、ほとんどの人は気付かないと思うけど、聴けば、そこにはそういうコンセプトが隠されてるんだ」

__“Six months is a long time”というアルバムタイトルの由来は何ですか? 単純に、半年かけてつくり上げたアルバム、というような意味合いなのでしょうか。

「僕らは、アルバムの曲をすべて書き終えてからレコーディングに臨んだ。だから、レコーディングのみなら1〜2週間スタジオに入るだけだったんだけど、その後アーランド(・オイエ)がプロデュースをしてくれて、それが6ヶ月かかったんだ。それで、僕らは“コレってアルバム名にピッタリなんじゃないか”って思ったんだよ。すでに「Young」って曲にそういう趣旨の歌詞もあったから、アルバム名を考えている時、突然全てが繋がったように思った」

__今作も、前作の『Hest』も、アーランド・オイエをプロデューサーに迎え制作していますが、彼とはもともとどのような経緯で一緒に作業をするようになったんですか?

「アーランドは、僕らと同じ町、ノルウェーのベルゲン出身なんだ。彼はしばらくベルリンに住んでたんだけど、故郷に戻ってきて、今ノルウェーの音楽シーンではどんなことが起きているかが気になって、それで僕らのことを見つけたんだよね。当初は、べつにそこまで僕らの音楽の大ファンってわけでもなかったみたいなんだけど、一緒に遊んで、僕らのライブを見たら、何かすごい地点に到達する岐路にあるみたいだって感じたらしくて、“手伝いたい”って言ってくれたんだよ。で、曲をちょっと一緒に書くところから始まって、最終的にはアルバムも二作プロデュースしてくれたってわけ」

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__今作でのアーランド・オイエとのレコーディングは、いかがでしたか? また、今作のサウンドメイキングで、特に重視したことは何でしたか?

「アーランドは特別な人だよ。細部にまですごくこだわる人なんだ。僕はすぐに飽きちゃって、すぐ物事を終わらせたくなっちゃうんだけど、アーランドは僕らにじっくり時間をかけさせ、曲を書く時からできるだけそれが力強いものになるようしてくれた。レコーディングの時は、何度も何度もテイクを録らせたり。僕らは、本当に正直なアルバムをつくろうとしたんだ。だから、全てをスタジオでライブ演奏したよ、トリックは抜きでね」

__MV化もされた「Someone New」は、どのようにして誕生した曲ですか?

「ええと、アーランドはそのビデオのディレクターもやったんだ! 彼はいまイタリアの‪シチリア‬に住んでるから、夏っぽいカラーが欲しかったんだ。ノルウェーだと雨と雲ばっかりだから、僕ら全員、3月に飛行機で行ったんだ。あんまりプランとかはなくて、ただ太陽の下で遊びまわって、それを撮影したんだよね」

__今作の中で、あなたが特にお気に入りの楽曲は何ですか?

「僕としては「Never Friends」が一番かな。このアルバムを何度も聴いて、そう思ったんだ。本当にメチャクチャ聴いたよ! 何度も聴いて興味をひかれるのって、よりスローで深みのある曲だって思う。僕らはこの2ヶ月で33回ライブをやったけど、僕にとってこの曲は、いろいろな意味でいまだに新鮮に感じられるよ。でも、もしアルバムを初めて聴いた場合は、この曲はリスナーにとってのお気に入りにはならないだろうけど」

__今作の制作を通じて印象に残っているエピソードやなどがありましたら、ちょっと教えていただけますか?

「うーん、僕らが「Young」の“Six months is a long time…”という歌詞がある曲をつくり終えた時、僕はThe Smithsの「Shoplifters of the World Unite」を聴いててさ、それでモリッシーが似たような感じでずっと同じ言葉を歌ってるんだ。それを聴いて、ちょっと興奮しちゃったね。それから、ウディ・アレンの映画『マンハッタン』を観て、それで彼がまた“Six months is a long time…”って言うんだよ。僕のあだ名が、それで“マンハッタン”になっちゃったんだ、変な話だろ?」

__ あなた達が曲づくりで一番大切にしていることとは何でしょう?

「僕らは日常生活からインスピレーションを得るんだ。どこにでもインスピレーションがある。映画やドキュメンタリーを観たら、それについての曲を書きたくなるし、友達が何か良い話とかゴシップを教えてくれたら、それについて書きたくなる。思うに、僕が書く曲の大体は、本当に起きたことや、その背後に隠れている本当のことからでてきているんだ。そういうことが、曲に秘密のスーパーパワーを与えているんだよ」

__ 最後に次なる活動目標、今後のヴィジョンについて教えてください。

「僕は、まだ自分がバンドを始めた頃と変わってないと思うんだ。良い音楽をつくって、退屈しないライブをやるということではさ。もちろん、こんなに上手くいくとは思っていなかったけど、今はただこれを続けて、世界中に新しいファンをつくって、楽しい時間を過ごしたいね。2014年はヨーロッパの外でもライブができたらな、って思ってるよ。日本にはぜひとも行きたいね。すっごく刺激的なところだって確信してるよ!それに、僕は寿司が大好きだからさ」

interview iLOUD


【リリース情報】

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Kakkmaddafakka
Six months is a long time
(JPN) P-VINE/Tugboat / PCD-22369
12月4日発売
HMVでチェック

tracklisting
01. Young
02. Someone New
03. Lie
04. Forever Alone
05. Saviour
06. Bill Clinton
07. No Song
08. Female Dyslexic
09. Never Friends
10. Gangsta No More
11. All About You
12. Someone New (Roosevelt Rmx) *
* 日本盤ボーナストラック

【VIDEO】



【オフィシャルサイト】
http://p-vine.jp/artists/kakkmaddafakka
http://www.tugboatrecords.jp/4547
http://kakkmaddafakka.tumblr.com/

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