本名の光岡昌美名義での活動を経て、2009年10月に、高野健一によるソロ・プロジェクト、pal@popをプロデューサーに迎えた配信限定シングル、「Robotics」でデビューしたダンス・ポップ・シンガー、Mizca。これまでに、CDシングル『キラキラ☆』、『ダメよ♡』、ファースト・アルバム『♡UFUFU♡』を発表し、レトロ・フューチャリスティックなエレクトロ・サウンドと、キュートなビジュアル・イメージで注目を集めている存在だ。
そんなMizcaがこのたび、ニュー・シングル『1925』を、タイプA、タイプBの2バージョンでリリースする。表題曲「1925」は、ニコニコ動画で130万再生を突破している、超人気ボーカロイド曲のカバー。トランス調にアレンジされたこのカバーでは、Mizcaの新たな方向性を、うかがい知ることができる。カップリングの「FLY FLY FLIGHT!!」では、「1925」のオリジナル曲を作詞・作曲した、T-POCKETとコラボレートしている点も注目だ。また、本シングルのアートワークは、「1925」オリジナル動画のイラストでおなじみの絵師、chihoが担当。タイプAでは、「1925」のイラストをMizca風にアレンジしたもの、タイプBでは、イラストと実写のMizcaをコラボさせたものが楽しめるので、ぜひ両バージョンともチェックしてほしい。
最近では、ニコニコ動画での活動も積極的に行っているMizca。その新たなビジョンと、ニュー・シングルの制作風景について、本人に話を聞いた。
Mizca
ニコニコ動画で人気のボーカロイド曲をカバー!
__最近Mizcaさんは、ニコ生(ニコニコ生放送)や、“歌ってみた”シリーズでの動画公開など、ニコニコ動画でも活動を展開していますよね。
「私が個人ででやっているニコ生、“MizcaとJILLの時々登場するよ♡”は、その日の気分で“あー、今日生放送やろっかな?”って感じで、twitterで呼びかけてやっています(笑)。日本クラウンの公式チャンネルでやる時は、番組っぽく、視聴者にアンケートをとったり、1時間ずっと質問を受け付けたりしていますね」
__実際に、ニコ生をやってみた感想はいかがですか?
「投げかけると、すぐにみんなから反応が返ってくるのが良いですね。ライブでみんなに会うのとは、また違った感覚なので、楽しみながらやっています。たまに、ハプニングが起こったりしますけど(笑)」
__“歌ってみた”では、らっぷびと&ゼブラの「Just Be Friends」や、dorikoの「ロミオとシンデレラ」にも挑戦していますよね。
「はい。“歌ってみた”も、今までにやったことが無いことだったので、すごく新鮮で。新しい発見がありましたね。「Just Be Friends」では、一緒に歌っているスタッフが、なかなかリズムを合わせられなくて、何度も録り直したんですよ。皆さんが付けた、スタッフへのコメントが面白かったです(笑)」
__他にも、ニコ動でやってみたいことって、何かありますか?
「最近知ったんですけど、“踊ってみた”にも挑戦してみたいですね」
__そんな中、ニュー・シングルでは、ニコニコ動画の人気ボカロ曲「1925」のカバーに挑戦していますね。
「以前、周りの人にボカロ曲のCDをオススメしてもらって、自分でも気に入って聴いていたんですよ。好きな曲がいくつかあるんですけど、“その中の「1925」をカバーしてみるのはどう?”っていう案が出て、今回実現したんです」
__「1925」のオリジナル・バージョンを初めて聴いた時は、どんな印象でしたか?
「曲調も歌詞も、すごく不思議だなと思いました。その不思議さが、魅力でもありますね」
__オリジナルは、アコースティック・テイストのポップ・チューンですが、このカバーでは、トランス風にアレンジされていたので、とても新鮮でした。
「せっかくカバーをやるからには、原曲の「1925」とはまた違う、Mizcaらしい楽曲にしたいと思ったんです。今までの私の楽曲では、ピコピコしたエレクトロ・サウンドが中心でしたけど、去年リリースしたアルバム『♡UFUFU♡』で、やりたかったことを全部形にできた手応えがあって。だから今回は、これまでとは異なるスタイルのクラブ・ミュージックとして、トランスに挑戦してみたんです」
__「1925」のオリジナル・バージョンを作詞・作曲した、T-POCKETさんとは、カップリング曲「FLY FLY FLIGHT!!」でもコラボレーションしていますね。
「はい。「FLY FLY FLIGHT!!」の歌詞は、私が大好きな飛行機をテーマに、もともと書いていたものなんです。今回、「1925」をカバーしたのをきっかけに、T-POCKETさんにお会いする機会があったので、そこで「FLY FLY FLIGHT!!」の歌詞を見せて、ぜひ曲をつくってほしいとお願いしました。T-POCKETさんは、実は私と同い年なので、親近感がありましたね」
__具体的には、どのように曲づくりを進めたのですか?
「サビの部分はT-POCKETさんにお任せしたんですが、AメロやBメロの部分は、私の中にイメージがあったので、それをもとにつくってもらいました。イントロとアウトロは、セリフにするって決めていたし、あとは、ラップみたいなパートや、メロディアスな部分など、いろんな要素を合体させて、面白い曲にしたいと考えましたね」
__作詞の段階から、Mizcaさんの中に、楽曲のイメージが明確にあったんですね。
「私は、飛行機とか、CAをテーマにした曲には、譲れないこだわりがあるんですよ(笑)。歌詞には、英語の部分がたくさんあるんですけど、これは、CAさんが機内アナウンスをするようなイメージで書いたものなんです」
__飛行機は、以前から好きだったんですか?
「小さい頃から、空港が好きなんです。ちょっと異空間な感じがするので。特に国際線の乗り場が好きで、自分が飛行機に乗るときじゃなくても、見ているだけで満足しちゃいますね(笑)。たぶん、男の人が電車を好きなのと、同じような感覚だと思います」
__ところで、本シングルのタイプAに収録されている「星のつぶつぶ」は、昨年12月に配信リリースした、クリスマス・ソングですね。
「これは、pal@popプロデュースで、今までのMizcaらしいテイストが表れた曲ですね。口ずさみやすいメロディーなので、気に入ってくれているファンも多いんです」
__一方のタイプBには、「好きなの…」という曲が収録されています。これは、アルバム『♡UFUFU♡』で大きな話題を呼んだ、「たっくんが好きなの…」の元になった楽曲だそうですね。
「はい。「好きなの…」は、「たっくんが好きなの…」で歌っている告白のストーリーを、女の子側の目線で描いた曲なんです。「たっくんが好きなの…」は、わりとコメディー風で甘酸っぱい感じですけど、「好きなの…」では、女の子が溜め込んでいる思いを吐き出しました。本当は、「好きなの…」の方が先にできていた曲なんですけど、今までリリースするタイミングが無かったんですよ」
__ニュー・シングル『1925』は、Mizcaさんの新しい挑戦がうかがえる作品となっていますが、今後の活動にはどんなビジョンを描いていますか?
「今年は、もっとエンターテインメント性を重視した、ライブ・パフォーマンスをやっていきたいですね。今は、“くまたろう”っていうキャラクターがライブに出ているんですけど、もう一匹、“ジョニー”ってキャラも、ライブに登場させたいですね(笑)」
interview & text EMIKO URUSHIBATA
【アルバム情報】
Mizca
1925
(JPN) CROWN GOLD / CRCP-10264 [タイプA]
3月9日発売
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tracklisting
01. 1925
02. FLY FLY FLIGHT!!
03. 星のつぶつぶ
(JPN) CROWN GOLD / CRCP-10265 [タイプB]
3月9日発売
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Towerで買う
tracklisting
01. 1925
02. FLY FLY FLIGHT!!
03. 好きなの・・・