エド・ハンドリーとアンディ・ターナーからなるテクノ・ユニット、プラッド。UKテクノ黎明期の’80年代末から活動を開始し、ブラック・ドッグ・プロダクションのメンバーだったことでも知られる彼らは、後のエレクトロニカ、IDMに多大な影響を与えてきたベテラン・アーティストです。近年は、マイケル・アリアス監督の映画『鉄コン筋クリート』と『ヘブンズ・ドア』に音楽を提供するなどして、活躍の場を広げてきました。
そんな彼らが、オリジナル・アルバムとしては’03年の『Spokes』以来となる最新作『Scintilli(シンティリ)』を9/17にリリースします。彼らが、“きっとこの先、現代の音楽再生デバイスから受けるせわしないテンションにも打ち勝って、長く聴き続けられる音楽になるだろう”と語る力作です。
ここでは、そんな『シンティリ』の内容について、プラッドのメンバー、エドに話を聞きました。
(追記 9/15)なお、12/3 (SAT) に渋谷WWWで行われる来日公演に、追加アーティストに日本のAOKI takamasa、Ametsub、coppe’+kenseiの出演が決定しています。
PLAID
UKテクノ・シーンの重鎮がつくり出す
マジカルでアーティスティックなサウンドスケープ
エド・ハンドリーとアンディ・ターナーからなるテクノ・ユニット、プラッド。UKテクノ黎明期の’80年代末から活動を開始し、ブラック・ドッグ・プロダクションのメンバーだったことでも知られる彼らは、後のエレクトロニカ、IDMに多大な影響を与えてきたベテラン・アーティストだ。近年は、マイケル・アリアス監督の映画『鉄コン筋クリート』と『ヘブンズ・ドア』に音楽を提供するなどして、活躍の場を広げている。
そんな彼らが、オリジナル・アルバムとしては’03年の『Spokes』以来となる最新作『Scintilli(シンティリ)』を完成させた。彼らが、“きっとこの先、現代の音楽再生デバイスから受けるせわしないテンションにも打ち勝って、長く聴き続けられる音楽になるだろう”と語る力作だ。メンバーのエドに、まずは今作のテーマについて聞いてみた。
「制作を開始するにあたって、いくつかテーマとコンセプトはあったんだけど、制作過程で必要に応じてそれらを修正したり削っていったんだ。音のレイヤードよりも、擬似的なアコースティック・サウンドをつくることに力を入れたね。完成したアルバムには、これといったコンセプトはないんだけど、それぞれのトラックは、カラーとバラエティーに富んでリンクされていると思う」
アルバム・タイトルである、“Scintilli”という言葉の由来についても聞いてみた。
「“Scintilli”は、ラテン語で“きらめき“という意味があって、僕らはこの言葉の響きが好きだったんだ。音楽によって内面に起こるセンセーションと共通するものがあると思う」
そんな本作の内容は、彼らが培ってきた繊細な電子音楽の世界をさらに深く追求した、美しくもユニークな楽曲群を堪能できるもの。“擬似的なアコースティック・サウンドをつくることに力を入れた”というが、曲づくりで重視したことは何だったのだろうか?
「重要ではない部分は削ることを心がけて、曲づくりした。ソフトウェアがあるから、音を重ねたりスライスするのが簡単になって、ついつい手を加えてしまいがちだけど、音を細切れにしたり装飾しすぎるのは、なるべく避けたかったんだ」
さらに音づくりに関しては、こんなチャレンジも試みたという。
「あまりドラムのサンプリングをしなかったね。ほとんどの音は、シンセサイズされているんだ。一つ一つの音を分析してから、音の構成要素ごとに分解して、そこから新しい音をつくり出すんだよ。これはサンプリングに似ているけれど、もっと細かくて巧妙な作業だよ。声もたくさんシンセサイズしたね。それで人の声ではないけれど、なんとも不思議な魅力を持った機械の声が完成した」
卓越した制作技術と音楽的センスに裏打ちされた、芸術的なサウンドスケープを堪能できる『シンティリ』。本作は、プラッドにしかつくり得ない、テクノ・ミュージックの神髄が詰まった注目作だ。なお、本作の限定盤には、CDと組み合わせるとオブジェになる組み立て式のリング、“Muda na Mono”(無駄な物)が同梱されている。
【リリース情報】
PLAID
Scintilli
(JPN) BEAT/WARP / BRC-305
9月17日発売
HMVでチェック
tracklisting
01. missing
02. eye robot
03. thank
04. unbank
05. tender hooks
06. craft nine
07. sömnl
08. founded
09. talk to us
10. 35 summers
11. african woods
12. upgrade
13. at last
14. outside orange *Bonus Track For Japan
【オフィシャルサイト】
http://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Plaid/
http://www.plaid.co.uk/
【来日情報】
PLAID Scintilli Tour 2011
12/3 (SAT) 渋谷 WWW
act: PLAID audio and visual live、
AOKI takamasa、Ametsub、coppe’+kensei
OPEN/START 23:30
前売TICKET¥5,000 / 9.17より先行販売開始 (BEATINK WEB)
※20歳未満入場不可。入場時にIDチェック有り。
必ず写真付き身分証をご持参ください。
http://www.beatink.com/Events/Plaid2011/
【VIDEO】