Real Estate『Atlas』インタビュー


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米ニュージャージー、リッジウッド出身のインディー・バンド、Real Estate(リアル・エステート)。Woodsistからファースト・アルバム『Real Estate』(2009)をリリースし、そのナチュラルでキラキラしたギター・サウンドで話題をさらうと、続く『Days』(2011)をDominoからリリースし、高い評価を獲得。ロング・ヒットも記録し、活躍の場を広げてきた実力派です。

そんなReal Estateが、サード・アルバム『Atlas』(アトラス)を3/26に日本リリースします。コア・メンバーであるマーティン・コートニー(G/Vo)、マット・モンデナイル(G/Vo)、アレックス・ブリーカー(B/Vo)に、ジャクソン・ポリス(Dr)、キーボードのマット・コールマン(Keys:元Girls)を加え、5人組のバンドとして制作した本作。プロデューサーにWilco(ウィルコ)との仕事で知られるトム・シックを迎え、“クリーンで透き通った”サウンドを目指したというその内容は、Real Estateならではの音楽性にさらなる磨きがかかったものとなっています。

ここでは本作『Atlas』の内容について、メンバーのアレックス・ブリーカーにメール・インタビューで話を聞きました。


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Real Estate『Atlas』インタビュー

__Domino移籍第一弾となった前作『Days』は、高い評価を得た作品となりましたね。『Days』は、Real Estateにとってどんな収穫のあるアルバムとなりましたか?

「作品を追うごとにサウンドを広げていって、それと共にリスナーの層も広げていったと思ってる。その中で『Days』は間違いなく僕たちにとって大事なアルバムだったし、『Atlas』をつくるための基盤にもなったんだ」

__ニュー・アルバム『Atlas』は、5人編成のバンドとして制作した作品となっていますね。まず、どのような理由で、今回は新たなメンバー編成で作品をつくろうと思ったのでしょうか?

「僕たちがつくる音楽をライブで演奏するために、5人メンバーが必要だったんだよ。いつもこの楽器編成で音楽を書いていたから、自然とそれに合わせた感じだね」

__新メンバーのマット・ カールマン(Keys)は、どういう経緯で加入することになったんですか?

「マットは他のバンドで活動しているのを見ていて、知ってたんだよね。良いヤツだし、最高のキーボードプレイヤーなんだ。なるべきしてなったと思ってるよ」

__また、今作のレコーディングは、プロデューサーにトム・シックを迎え、シカゴにあるウィルコ(Wilco)のロフト・スタジオで行ったそうですね。トム・シックと一緒にシカゴでレコーディングすることにした経緯・理由についても教えてください。

「このアルバムのプロデューサーを誰にしようかっていう話が出た時、ジム・オルーク(Jim O’Rourke)の名前がよく挙がってたんだよね。彼の、わりとポップな作品でのクリーンなプロダクション・スタイルが好きでね。Wilcoの『Yankee Hotel Foxtrot』(2002)は最高の出来だった。で、トム(・シック)はWilcoとよく仕事をしてるから、その流れで彼にたどり着いたんだ」

__彼らを交えた今回のレコーディング作業は、いかがでしたか?

「カールマンは、僕たちがアルバムでフィーチャーしてきた中で最も才能のあるキーボード・プレイヤーだよ。彼のテクニカルなスキルが、僕たちの振れ幅を広げてくれたよ。トムと一緒に仕事ができたのもとてもよかった。僕たちが目標を達成するために、彼は良い具合いに手助けをしてくれたね。プロダクションは、とにかくクリーンで透き通ったものにしたかったんだ」

__曲づくり自体は、どのように進めていったんでしょうか?

「何ヶ月か続けてアルバム制作に時間を費やしたよ。マーティン(・コートニー)はプライベートで曲を書いてたりもしてたけど、みんなで集まって、クリエイティブなアイディアを出しながら、新しいモノを作りあげた。アルバムには、みんなで沢山の力を注いだよ」

__今作のアルバム・タイトルを“Atlas”はとした理由、経緯について教えてください。

「アルバムのテーマとして、“航法”というのがあったんだ。形而上的にも、形而下的にもね。歌詞では、実際に旅に出ることにも触れてるし、よく耳にする“自分の人生はどこに向かってるんだ?”という問いについても書いてるよ」

__せっかくですので、アルバム収録曲の中で特に満足している曲がありましたらご紹介ください。

「「The Bend」が一番のお気に入りだな。メンバー5人が一つになって、一人一人がベストを尽くして演奏しているのが、音楽を通してよく表現されているからね」

__ちなみに、あなた達にとって、究極のツイン・ギターのコンビネーションやアンサンプルとは、どんなものでしょう?

「トム・ヴァーレイン(Tom Verlaine:Television)とニール・ヤング(Neil Young)さ。考えてみてよ」

__最後に、Real Estateの今後の活動目標、次なるヴィジョンについて教えてください。

「『Atlas』をプロモートするために何ヶ月かツアーに出るよ。霧が明けたらちょっと休みをとって、そうしたらまた新しいアルバム制作だね。またプロセスを一から始める。音楽をやめることはしばらくないから、日本で会えるといいね!」

interview iLOUD


【リリース情報】

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Real Estate
Atlas
(JPN) Domino/Hostess / HSE-19175 (WIGCD320J)
3月26日発売
HMVでチェック

tracklist
01. Had to Hear
02. Past Lives
03. Talking Backwards
04. April’s Song
05. The Bend
06. Crime
07. Primitive
08. How Might I Live
09. Horizon
10. Navigator
※ボーナストラック・ダウンロードカード封入(フォーマット:mp3)予定

【オフィシャルサイト】
http://www.realestatetheband.com/
http://hostess.co.jp/

【VIDEO】


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