REMO-CON 『VIBLE 02』インタビュー


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‘90年代にDJ活動を開始、現在はテック・ダンス界の第一人者、YOJI率いるHELLHOUSEに所属するクリエイター、REMO-CON。これまでに200作以上のコンピレーションCD制作に参加している他、’09年にはファースト・アルバム『a life with remote controllers』を発表、その実力を世界に知らしめています。

彼が、HELLHOUSEのMIX CDシリーズ“VIBLE”の第二弾を担当、このたびリリースしました。ここでは、その背景と魅力について、メールインタビューでご紹介しましょう。


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REMO-CON
HELLHOUSE所属の実力派が
世界に誇れるMIX CDをリリース!

——『VIBLE 02』を制作することになった経緯を教えてください。

「『VIBLE 01』制作中の時点で、YOJIさんから“次Remo-con行ってー”と言われていたので。勝ち抜き戦でいう次鋒の気分ですね」

——『VIBLE 02』には、何かコンセプトやテーマがありましたか?

「“Rave Saves Music”。明確なコンセプトではないのですが、何かぼんやりと、この1年ぐらい頭にあった言葉です。それと、1曲目のタイトル。噂を信じちゃイケナイヨ」

——意外なことに、REMO-CON名義では、初のミックスCDリリースということですが、特に意識したことは、どんなことでしたか?

「REMO-CON名義で初、というのは何も意識しませんでした。MIX CDとしては、普段プレイしているようなセットとも少し違う、聴けるモノをつくったつもりです。アーティストとしてアルバムを出すとしたら、9:1で自分本位のピュアな作品をつくる、一方DJとしては、現場では9:1でお客さんのためにプレイすると考えていたので、そうなるとこのミックスCDってのはどんな比率になるんだろう?と軽く悩みましたが(笑)」

——選曲の基準にしたことは、どんなことでしたか?

「なるべくリズムキープできるような曲を。トランスとかでありがちな、ビッグブレイクでシンセが“ふぁ〜”ってなるようなのは避けました。そういう曲もあったけど、作者に言って“ふぁ〜”を削ってもらったし(笑)。あとは、純粋に好きな曲。そして勿論、自分のプロダクションも。実は他ジャンルと言っていいようなのもセレクトしていたのですが、それは契約の関係で収録出来なかったのが残念です」

——1曲目の「Don’t Believe Da Hype」を始め、自身の作品も多数収録していますが、その意図を教えてください。

「そうですね。ラーメン屋やるなら自家製麺でやりたいタイプなのかな。リモ製麺。かつ(CDを)商品としても考えますから、やはり未発表の書き下ろし曲は必要だと思って。ただのDJミックスなんてネット上でいくらでも聴けますからね。あと、他人の曲は権利関係が面倒くさい(笑)」

——『VIBLE 02』で、もっとも思い入れの強い曲はどれですか?その理由は?

「「SYNAPSE ASSEMBLY」は、震災後最初に書いた曲なので、思い入れというか、当時の自分の心境が表れているような気がします。どこか内向的なトラックになってる」

——全体に、疾走感あふれる、テッキーでレイヴィーなカラーが印象的ですが、そこに最新の潮流があると考えていますか?

「ハードなグルーヴのシーンでは最新の潮流があると考えています。僕のトラックは、配信系ストアではハード・ダンスのコーナーに置かれていることが多いのですが、そこには、何も進化していないような微妙な曲が多数並んでいて、ならば俺達の音が最新じゃなくて何が最新なのかと。実際、今回収録したUKのアッシュ・プレストンというアーティストは、俺に多大な影響を受けていたというんですよ。これって独自の路線で新しいことをやっていないとあり得ない。深イイ話です(笑)」

——『VIBLE 02』で、最大の聴きどころは、どこだと考えていますか?

「『VIBLE 01』ネタをイジり倒した冒頭の30秒を・・じゃなくて、やはりミックスものは全体を通して聴いて頂きたいなと」

——『VIBLE 02』を通じて、リスナーに伝えたいことは、どんなことですか?

「“純粋に俺はこういうのが好きだよ。世は緩い音が流行だけど、動けるうちは、たまにこういうので騒ぎまくって筋肉痛になろうよ!”って、言って気付いたけど、こんな事思ってるってことは、普段Tech Danceやハードな音を聴かないような層をだいぶ意識しているのかもしれませんね」

——『VIBLE 02』をきっかけにして、今後やってみたいことなどありましたら、教えてください。

「では『VIBLE 04』をやります(笑)。とまぁ“04”かどうかは別にして、次作はCDや配信だけでなく、何か新しいカタチでもリリースできたら良いなと考えています。アプリとか麺とか」

interview & text TOMO HIRATA
photo HELLDESIGN


【アルバム情報】

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VIBLE 02
mixed by REMO-CON
(JPN) HELLHOUSE RECORDINGS / HELLCDA004
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【PARTY INFORMATION】
7/16 宇都宮 basq
7/22 六本木 Studio Forum
7/23 札幌 DUCE
7/30 岡山 APOPLO1026
8/13 京都 BLACK BOXXX

【オフィシャルサイト】
MySpace

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