sfpr『evolution』インタビュー


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SG(Ba/Vo)とFZ(Gu/Vo/Programming)からなる、オルタナティヴ・ロック/エレクトロ・バンド、sfpr。2012年にデビューして以降、ファースト・アルバム『apocalypse』、セカンド・アルバム『NEW WORLD』、配信アルバムのDigital Shortracks『COSMO』のリリースや、Bad Religionのトリビュート作品への参加、さらに精力的なライブ活動を通じて活躍の場を広げてきたアーティストです。

そんなsfprが、彼らが、配信限定のベスト・アルバム『revolution』(1/22リリース)に続き、通算3作目となるニュー・アルバム『evolution』を本日1/29にリリースしました。“今のsfprを築いてくれた軌跡をしっかりと代弁できる作品にはしたかった”という本作。その内容は、「folest of rist」や「more light head right」を筆頭に、sfprならではのダンサブルかつロッキンなサウンド、多彩な楽曲群が詰まったものとなっています。

ここでは、本作『evolution』の内容について、sfprにメール・インタビューで話を聞きました。


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sfpr『evolution』インタビュー

__sfprを結成し、デビューしてから現在までの約2年半の活動について、ご自身たちの中ではどのような感想、評価をお持ちですか?

SG「結成当初は、“こういうのをやろう”といった明確なビジョンがあって始めたプロジェクトではなかったので、この2年半は自分達でsfprを理解する、自分達の可能性を模索してきた歳月だったと思います。デビューして2年という短い期間で、3枚のアルバム+2枚の配信アルバムという異常なスパンでリリースしてきた分、他のアーティストより沢山の出会いや経験を得られたと自負してます」

__この度、ベスト・アルバム『revolution』と最新アルバム『evolution』を連続リリースしましたね。今回、2作品を連続リリースしようと思った経緯、理由について教えてください。

SG「“この2年半は自分達を理解する期間だった”と先程お話しましたが、僕らはもともとバンドマンで、ヴォーカリスト、ギタリスト、ベーシストなわけで、曲を書くのにあたっては“メロディーを書く”というのに対して“楽器を乗せていた”、またはその逆の手法だったんだと思うんです。強く意識をしていたわけではないんですが。ただsfprでは、トラックを作り、そこに“メロディーを乗せる”、“楽器を乗せる”という手法も見つけしまい、その面白さやそこでの発見なんかも知ってしまいました」

__なるほど。

SG「なので、やり方として、“曲作り”、“メロディー作り”だけではなく、“トラック作り”というところにも目がいくようになり、そこが自分達へのチャレンジだったと思うんです。現在の“それ”をまとめたのが『revolution』で、その一連の全ての流れを経てできたのが、3rdアルバム『evolution』だと思ってます」

__『revolution』の聴きどころは、ご自身ではどんな部分だと考えていますか?

SG「先程お話したことともかぶりますが、この2年半で1st『apocalypse』、2nd『NEW WORLD』、配信アルバムをリリースし、ライブとツアーも沢山重ねてきました。場所もバンド・シーンとクラブ・シーンの両方で行ってきたので、自分達が幅広く感じてきた体験、温度感がそのまま詰まった、ある種のライブ感のある作品になっていると思います。“今のsfprはこれなんだ”と、音だけで説明できる作品だと思います」

__『evolution』は、通算3作目のオリジナル・アルバムになりますね。『apocalypse』『New World』を経て、今作ではどのような作品を手がけたいと思っていましたか?

SG「特に意識したわけでも、そういう話がメンバー二人の間で出ていたわけでもないのですが、きっと自分達の可能性を狭めたくないという気持ちを、クリエイターとして共通で持っていると思います。今作に限らず、常に僕もFZも“自分にチャレンジしたい”と考えながら、楽曲制作に向かってます」

__今作では、アルバムのコンセプトやテーマといったものは何かありましたか?

SG「うーん、そういった意味では、“こういう作品をつくろう”的な話はいつもほとんど出ないので、今回も同じくですが(笑)、今のsfprを築いてくれた軌跡をしっかりと代弁できる作品にはしたかったですね。結果、それを説明するに15曲も必要になってしまいました(笑)」

__sfprは、ロック・バンド的な要素とエレクトロニック・ダンス・ミュージック的な要素を独自のセンスで融合させた音楽性が持ち味の一つになっていますが、今作の曲づくり~サウンドメイキング面で特にチャレンジしてみたかったこと、重視したことは何でしたか?

SG「僕らはどうしても音を重ね過ぎる癖があったので、プログラミングの段階では、必要な音とそうでない音を自分の中で区分けしていくように気をつけました。もちろん、音を重ねた方が派手にはなるけど、僕らの場合は、その先に生の音も重ねる場合があるので、まずはシンプルに。結果、そのままシンプルに完成形となった楽曲も数多くなりますが、それでもどこかにロックを感じさせる部分があるはずです。どうにも消せないんですよね…それを無理矢理、個性と呼んでるのかも(笑)」

__『evolution』からのリード曲、シングル曲は何になりますか? また、その曲はどのようにして誕生した曲ですか?

FZ「今回のアルバムのリード曲、シングル曲にあたるのは、「folest of rist」と「more light head right」になります。「folest of rist」は今作の中ではかなり早い段階で作った曲なので、特に自分の中でもメロディーやアレンジに制約をつくらず、“初めて聴いても楽しめる曲”というくらいの、ざっくりとしたイメージで作りました。逆に「more light head right」は、アルバムの全体像が見え始めた制作期間後半に作った曲で、“アルバムの中で少し雰囲気の違うもの”という最終形を見据えながら、メロディー作りと同時にアレンジやサウンド感も作り込みました」

__収録曲の中で、あなた達自身の中で特に重用視している曲や、仕上がりに満足している曲がありましたら、ご紹介いただけますか?

FZ「「folest of rist」と「more light head right」はもちろんですが、『revolution』と『evolution』に収録されている2種類の「Con-trust “Z”」は、同じ曲をもとに2種類作るという自分たちの自由度を象徴するものだと思います。また「wlong rong story」では、歌という部分でこれまでと少し違う、感情的なものが出せたと思います。そして「everlong」といったバラードも、sfprのアルバムには欠かせないものです」

__今回の制作プロセスやレコーディングで面白かった出来事や、印象に残っているエピソードなどありましたら、少し教えていただけますか?

SG「個人的に昔からの古い仲間で、スゴく仲の良いJAWEYEってバンドが居るんですけど、彼らの企画に誘ってもらい一緒にライブをやる機会があって、そのライブ中に何かが口に入って、僕がスゲーむせたことがあったんですよ(笑)。で、アルバム制作中なのに、その次の日に僕がノロウイルスにかかって作業が中断してしまったんですが、ノロの原因はあれじゃないかとなり(俺だけ)、JAWEYEに“お前らの陰謀とお前らのせいだ”って言ってるんですが、未だに全く相手にされてないってことですかね(笑)」

__2月には<maximum10 tour>も行われますが、ライブという場面では、sfprは今後どのようなパフォーマンス、ステージを打ち出していきたいと考えていますか?

SG「sfprって、意外と外からのイメージだと内に籠ってるイメージが強いらしく、ライブをガツガツやってるイメージがないみたいで、こんなにライブとツアーやってるんだね、ってビックリされるんです(笑)。たぶん、普段はあんまりしゃべらないからですかね(笑)。去年も、一応ライブ50本以上はやっているんですが…。もともと二人ともバンドマンでライブが大好き人間なので、ライブの楽しさだったり、ライブでしか味わえない感覚や出会いはすごく大切にしているので、これからもライブはライブでsfprを磨き上げて、応援してくれている人達と一緒に共有していきたいです。そして今年は、自分達と周りの仲間で、そんな新たな場所を生み出すことを企み中です」

__最後に、sfprの今後の活動目標、次なるヴィジョンについて教えてください。

SG「僕自身は、自分の家系は一切音楽一家ではなかったんですが、たまたま姉の影響で子供の頃に音楽ってものに出会い、バンドをやるようになり、今はそれを通じていろんな人達と出会え、いろんな経験をして、人生を変えてもらったように、音楽って人を動かすというと大袈裟だけど、何かのきっかけになることがあるとは思ってます。僕らの音楽が、そんな誰かの一歩やマイルストーンになってくれたら嬉しいな、と思います。そんな説得力のある音楽を作っていきたい」

__はい。

SG「僕らのライブで出会い、僕らのライブをみんなで集まる場所にしてくれてる人達も沢山いるので、そういうのを見てると本当に嬉しいんですよね。だから音源もライブも一切手は抜けないし、これからもそんな周りの人達をビックリさせられるような音楽やライヴをやっていきたいです」

interview iLOUD


【リリース情報】

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sfpr
evolution
(3rd Album / CD: MXMM-10030)
2014年1月29日発売
HMVでチェック / Towerでチェック / Amazonでチェック

tracklist
01. watershed
02. Con-trust “m” (evolver.)
03. folest of rist
04. The blue that astronauts said
05. Chase the Night.
06. Con-trust “Z” (Madness!! Scan!! Bang it out!!)
07. 21th Century (Digital Boy)
08. dimension
09. more light head right
10. wlong rong story
11. Con-trust “n” (evolver.)
12. darkness
13. break me down!!
14. Fall
15. everlong


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sfpr
revolution
(Digital Album)
2014年1月22日発売
iTunesでチェック

tracklist
01. Con-Trust “n”
02. Con-trust “μ”
03. Con-trust “m”
04. Con-trust “k”
05. Con-trust “T”
06. Con-trust “Z”
07. dice
08. feeder (new world remix)
09. Born Slippy (Nuxx) ft. ADSKILLZ / SLICKLIPS©
10. air
11. Pay you back!!
12. crown
13. Circle Ball


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Diplo
Revolution EP
発売中
iTunesでチェック

tracklist
01. Biggie Bounce (feat. Angger Dimas & Travis Porter)
02. Revolution (feat. Faustix & Imanos and Kai)
03. Crown (feat. Boaz van de Beatz, Mike Posner & RiFF RAFF)
04. Rock Steady (feat. Action Bronson, RiFF RAFF, Mr MFN eXquire & Nicky Da B)
05. Revolution (feat. Faustix & Imanos and Kai) [Boaz van de Beatz Remix]
06. Biggie Bounce (feat. Angger Dimas & Travis Porter) [TWRK Remix]
07. Revolution (feat. Faustix & Imanos and Kai) [sfpr Remix] *
* 日本限定ボーナストラック

http://sfpr.jp/
http://maximum10.jp/


maximum10 tour

Line-up: ENDER, FACT, LOST, POP DISASTER, sfpr, waterweed (A to Z)
Guest Bands: DRIVE FAR (2/2 Only), Nothing To Declare (2/8〜2/16)

2014年
2/02(日)東京 SHIBUYA-AX
2/08(土)新潟 LOTS
2/11(木・祝)大阪 BIG CAT
2/15(土)福岡 DRUM LOGOS
2/16(日)名古屋 DIAMOND HALL

全会場 13:30 open / 14:30 start

オールスタンディング(SHIBUYA-AXのみ1Fスタンディング)
前売り : 3,980円(tax in)
※入場時別途ドリンク代(500円)
※未就学児入場不可・小学生以上有料

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