同郷のヤー・ヤー・ヤー・ズと共に、2003年から2004年にかけてのNYアンダーグラウンド・ロック・シーンを盛り上げた立役者、ライアーズのサード・アルバム。今作は、NYを離れ、ベルリンへ拠点を移してのリリースとなりました。ディストーションと不協和音を極限まで追求したサウンド・スケープと、呪術的なヴォーカルはあくまで引き立て役で、全編を支配しているのは、アルバム・タイトル『果てしなきドラム』の文字通り、圧倒的な存在感のドラム。とことん徹底してアヴァンギャルドな世界観からは、まるでこの世のものとは思えない切迫感を覚えます。元々ディスコ・パンクと言われていた彼らが、三作目にして真のルーツへと辿り着いた、意味ある一枚と言えるでしょう。
ROCK ★★★★★★★★☆☆ (TK)
LIARS
Drum’s Not Dead
(JPN) TOSHIBA EMI / TOCP-66463