iLOUD 2011年お気に入り洋楽アルバム50枚:10位〜1位

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2011年の年末企画『iLOUD 2011年お気に入り洋楽アルバム50枚』の、トップ10アルバムをご紹介します。先に50位から11位を発表した際にも触れましたが、2011年は、1994年の創刊以来17年間発刊してきましたLOUDを、9月30日発売の202号をもって休刊とさせていただいたので、例年とはちょっと異なる趣向で、洋楽のオリジナル・アルバムであることを条件に、そしてiLOUDの好みとカラーに率直に、リラックスした心持ちで50作品を選んでみました。いかがでしょうか。


(T:Tomo Hirata / F:Fuminori Taniue)

1 James Blake – James Blake (Polydor/Universal)

F「2011年に聴いた音で印象に残ったのは何だったのか、という観点で、一番インパクトがあったのはコレかなということで、ジェイムス・ブレイクさんのアルバムをトップに据えてみました。いわゆるポスト・ダブステップということなんですけれども…」
T「この人は、歌がいいんだよね。ピアノ弾きでもあるし」
F「ちゃんとしたサウンドシステムで聴くと低音の存在感が際立ってくるんですけど、普通に聴く分には歌声以外はコツ…コツ…ってビートと、幽かに漂うキーボードや残響音しか聴こえてこないような感じ。凄いサウンド・テクスチャーだと思います」

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2 M83 – Hurry Up, We’re Dreaming (Naive/Hostess)

F「フランス出身のアンソニー・ゴンザレスさんのプロジェクト、M83のニュー・アルバム(CD2枚組)です。シューゲーザー・エレクトロと形容されてきた音の枠を越えた、壮大で耽美的な音世界をたっぷり堪能できますね。神々しい感じといいますか」
T「それなりにキャリアがある人だけど、この作品には新しさを感じた」
F「音的には、Talk TalkとかTears for FearsとかPrefab Sproutといった、’80年代のUKニューウェイブ系アーティストのサウンド・プロダクションに影響を受けたんだそうです」

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3 Foster The People – Torches (Sony)

F「今年のブレイクスルー・バンドの筆頭に数えられるのではないでしょうか。LAを拠点に活動する三人組、フォスター・ザ・ピープルのデビュー・アルバムです」
T「彼らは、グラミーにもノミネートされちゃう勢い。口笛のメロディーが印象的な「Pumped Up Kicks」はインディー・ポップとしては特大ヒットでしょ。プロデューサーのグレッグ・カースティンは外さないね」
F「ですね」

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4 Washed Out – Within And Without (Sup Pop/Yoshimoto R&C)

F「米ジョージア州出身のアーネスト・グリーンのプロジェクト、ウォッシュト・アウトのデビュー・アルバムです。チルウェイブ系トップアクト組の中では、一番遅いアルバム・リリースでした」
T「チルウェイブ、日本にはちょっと遅れて届いた感があるかな。耳ざわりがいいから、難しいことは抜きにして、好きな人も多いと思う」
F「ですね。…..ってあれ、このコメント、ネオン・インディアンの時と同じのような? 」

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5 Justice – Audio, Video, Disco. (Ed Banger/Warner)

F「リリースまで時間がかかりましたね。フレンチ・エレクトロの頂点を極めた人達、ジャスティスのセカンド・アルバムです。なかなか思い切ったアプローチで、ユニークな内容に仕上がっていますね。コレ、結局どういうジャンルの音楽になるんでしょうか?みたいな」
T「プログレッシヴ・ロックじゃね? 本人たちは、エレクトロから離れようという意図を特に持っていなかったみたいだけど」
F「やってることは、本質的に何も変わってないですよね。彼ら、ロッカーなんですよ」

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6 Friendly Fires – Pala (XL/Hostess)

F「イギリスのインディー・バンド、フレンドリー・ファイアーズのセカンド・アルバムです。ファースト・アルバム『Friendly Fires』(’08)以上に、Back to 1989的なムードを感じさせる、解放的でダンサブルな楽曲群が魅力的。全英チャート初登場6位になりました」
T「なんかブレイクしたよね。もともとハウス好きのインディー少年たちがやってるバンドだから、ダンサブルで好き」
F「この手のバンド、いそうでいなくなっちゃったんで、貴重な存在です」

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7 ZZT – Partys Over Earth (Turbo/Octave)

F「ティガ&ゾンビー・ネイションのプロジェクト、ZZTのアルバム作品です。思い切ってチャートの上位に入れてみました。ダンス・ミュージックの持つナンセンスさ、シンプルさ、奇抜さ…みたいなものがぎっしり詰まった内容でしょうか。まぁ、そういった道を極めているような人達ですからね」
T「ティガは、ゾンビー・ネイションが何をやろうとしているのか、スタジオで理解するのに苦労したらしい。それくらい変態です」
F「簡単にトラックつくってそうですが、かなり考え抜かれている気がします」

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8 Battles – Gloss Drop (Warp/Beat)

F「USアヴァンギャルド~インストゥルメンタル系ロックを代表するバンド、バトルスの最新アルバムです。制作途中にタイヨンダイ・ブラクストンがバンドから離脱したために、三人体制でアルバムをつくり直したんですよね」
T「とりあえず、“Battles好き”って言っておけば、“わかってるね〜”って言われると思う」
F「マティアス・アグアーヨ、ゲイリー・ニューマン、カズ・マキノ(ブロンド・レッドヘッド)、Yamantaka Eye参加曲あり。従来作品以上にダイナミックな印象がありますかね」

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9 David Guetta – Nothing But The Beat (EMI)

F「今をときめくスターDJ、ゲッタ様の、『One Love』(’09)に続く最新アルバムです。本人が言うところの“ハウスとアーバンを融合”したヒット曲が満載です。アメリカのポップ・ミュージック・シーンでこうしたサウンドが成功したっていうのは、やっぱりスゴいことなんでしょうね」
T「ゲッタは神。ポップとアンダーグラウンド、ハウスとヒップホップをつないだ功績は巨大。表面的に分かりやすい音を出してるから誤解されやすいけど、下積みもしてる人だし」
F「感慨深いものがありますよ。もともとハウスはシカゴやニューヨークで誕生したものなのに、それがまずヒットし評価されたのはUK&ヨーロッパの方で、近年になってようやく一般のアメリカ人がその音のエッセンスを発見したというのは…フランス人のデヴィッド・ゲッタを通じて」

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10 Gang Gang Dance – Eye Contact (4AD/P-Vine)

F「前作『Saint Dymphna』(’08)で一躍世界的に知られる存在となったニューヨーク出身のアヴァンポップ・バンド、ギャング・ギャング・ダンスの最新アルバムです。4ADに移籍し、神秘的なサウンドに磨きをかけました」
T「今作はシンセが前面に出ていて、ちょっとトランシーでした」
F「新メンバーのジェシー(Dr/Perc)、タカ(Hype/Vibe/Spirit)の存在もポイントでしょうかね。”Hype/Vibe/Spirit”って役目、気になりますよね。いわゆるグルとか、もしくはベズみたいなもの? 今年2011年に来日が実現しなかったのは、ちょっと残念でしたね」

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11位から50位のアルバムは、コチラをご覧ください。

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