海外の音楽シーンを知るには、海外の音楽専門誌は欠かせません。というわけで、iloud.jpでは、月1回、海外雑誌をLOUD目線で斜め読みしていこうと思います。
今月は、クラブミュージック・ファンにはおなじみ、“世界最大のクラブ&ダンス・ミュージック雑誌”がキャッチフレーズの英MIXMAGとロック・ファンには定番のNMEをチェックしてみました。
2003年以降のUKクラブカルチャー衰退で、一時はかなり元気なかったMIXMAG、このところ厚みも増してきました。7月号はイビサ特集ということで、ティーフシュワルツがミックスした『Ibiza ’08』というCDつきですね。こういうCDでテクノ系のアーティストが起用されるあたりに、イビサのエレクトロ/テクノ化が窺えます。VIPコーナーではテレメトリック、レディーホークが注目ですね。
フェスティバルのリストでヘッドライナーをチェックしてみましょう、Creamfields 2008はカサビアン、Global Gatheringはカニエ・ウェスト、Wild in the countryはビョークということです。いたるところでマーク・ロンソンがブッキングされているのも目をひきました。
今月のBIG TUNEはザ・ローリング・ストーンズの「You Can’t Always Get What You Want」(ソウルワックスのリミックス)。Album Of The Monthはサントゴールドの『Santogold』ということでした。
続いてNME。表紙はコールドプレイ、ピート・ドハーティー、スカーレット・ヨハンソン、カイザー・チーフスと来てます。
LOUD的に興味を持ったのは、ディジー・ラスカルがカルヴィン・ハリスとコラボした話。この曲「Dance With Me」は、すでにカルヴィン・ハリスのマイスペースにアップされてますね。ディジーは、ファットボーイ・スリムがブライトン・ポート・オーソリティー名義で制作中のアルバムにも参加しているようです。
また、元アークティック・モンキーズのアンディ・ニコルソンが、同バンドのドラマーでマット・ヘルダース、レヴァランド・アンド・ザ・メイカーズのジョン・マックルーア、ジョー・モスコー、ベイビーシャンブルズのドリュー・マコーネル、ラッパーのロウキーと新バンド、モンゴレルを結成、ダンサブルな作品をつくっているというのも気になりました。
ニュージャージーのディスコ・レーベル“Italians Do It Better”にフォーカスを当てているのも鋭いですね。
アルバムで高評価だったのはサントゴールド『Santogold』、フライト・オブ・ザ・コンコーズ『Flight Of The Conchords』、ザ・フューチャーヘッズ『This Is Not The World』、スピリチュアライズド『Songs In A&E』、コールドプレイ『Viva La Vida Or Death And All His Friends: 美しき生命』、ジョニー・フォリナー『Waited Up ‘Til It Was Light』、レディオヘッド『The Best Of』。
ピックアップされているバンドではA Place To Bury Strangers、「Born Slippy」のカバーもおもしろいYou Will Get Well Soon、Health、Toddla TがLOUD好みでした。
ちなみにMIXMAG、NMEはHMV、タワレコなど輸入盤店および、MIXMAGのサイト、NMEのサイトからダイレクトで購入することが可能です。英語得意な方は、ぜひ読んでみてください!