『WIRE11 COMPILATION』特集


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今年で通算13回目の開催となる、石野卓球がオーガナイズする国内最大級の屋内レイヴ・パーティー<WIRE>。毎年、国内外の人気&注目テクノ系アーティスト/DJが集結する、もはや説明不要のビッグ・イベントですね。今年の開催日は8月27日(土)、場所は横浜アリーナとなっています。今年は、遂にカール・クレイグが、しかも69名義のライブアクトでやってきますね。初出演のダブファイアや、久々の出演となるウエストバムも注目でしょうか。

そんなWIREですが、今年も毎年恒例のWIREコンピ『WIRE11 COMPILATION』が、8/3にリリースされます。例年同様、WIREに出演する全アーティストのトラックを収録した、CD2枚組、全21曲のボリュームとなっていますが、今年はなんと石野卓球、ケンイシイ、田中フミヤ、DJ TASAKA、ダブファイア、レン・ファキらの、計10曲もの新曲、2曲の未発表バージョンを収録。従来作以上にクラブ系テクノ・サウンドの現在をチェックできる、イベントのノベルティ・コンピを超えた内容を誇っています。また、今回はイベント開催の約20日前にリリースされるので、正に<WIRE11>の予習が可能な、好サンプラーともなっています。

ここでは、そんな『WIRE11 COMPILATION』の収録アーティスト&楽曲をご紹介しましょう。


WIRE11 COMPILATION

今年のWIRE出演アーティストが描く、最新サウンド&グルーヴと名曲をチェック!

Disc 1

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01: BEROSHIMA / TGV / 新曲
石野卓球とは旧知の仲で、これまでに数々の共演を重ねてきたベルリン出身のベテラン・クリエイター、フランク・ムラー。WIREには、今年で10年連続、通算11回目の出演となります。今年は、ベロシマとして2年ぶりにライブ・パフォーマンスを披露する予定で、きっとこの新曲「TVG」もプレイされることでしょう。エレクトロニック・ディスコのエッセンスを配した、彼独自のグルーヴは健在ですね。

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02: Dr. SHINGO / Force / 新曲
渋谷Wombで開催されている<Cross Mountain Nights>や、自身のデジタル・レーベル、HIGHLANDを軸に、国内外でDJ/ライブ活動を展開するアーティスト、Dr. SHINGO。バークリー音楽院出身の実力派で、今年ライブアクトとして初のWIRE出演を果たします。本コンピに提供した新曲「Force」は、Dr. SHINGOならではの、スペーシーなエレクトロ~テックハウス・トラックとなっています。

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03: SNUFF CREW / That’s The House / 新曲
昨年10月に石野卓球のパーティー<STERNE>で初来日を果たした、ドイツ出身のオールドスクール・テクノ~ハウス・リヴァイヴァル・アクト。PlayhouseやGigoloからのリリースで一気に評判を呼んだ注目株で、WIRE初出演です。この新曲「That’s The House」も、ピアノ・リフなどを用いた、正にクラシック・ハウス・マナーのトラックとなっています。確信犯ですね。この辺のサウンド、最新潮流です。

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04: KEN ISHII / Red Tribe / 新曲
’93年にR&Sからデビューを果たして以来、ジャパニーズ・テクノ・シーンを代表するアーティストとして活躍してきたケンイシイ。昨年、日本デビュー15周年を記念し、キャリアを総括するアルバム3作品をリリースした実力者です。今年のWIREでは、4年ぶりにライブ・ステージを披露する予定となってます。この新曲「Red Tribe」では、グルーヴィーなテックハウスを披露してくれていますね。

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05: DJ TASAKA / esiante / 新曲
もうWIREの顔ですね。DISCO TWINSでの参加を含めると、今年で連続12回目の出演となるDJ TASAKA。セカンド・アルバム『Soul Clap』(’09)を発表して以降は、テックハウスを軸にした独自のクール&ディープ・サウンドを追求し、活躍の場を広げています。本コンピに提供した新曲「esiante」も、オーガニックなフレーズを効果的に用いた、ダビーでヒプノティックなテックハウスとなっています。

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06: DANIEL STEINBERG / You Got It
ジェッセ・ローズが運営するレーベル、Front Roomを軸に活躍するDJ/プロデューサー、ダニエル・シュタインベルク(a.k.a. Harry Axt)。ベルリン・ハウス・シーンの注目株で、今年WIREに初出演します。本コンピに収録された「You Got It」は、今年Arms & Legsからリリースした「Day By Day EP」収録曲。彼の特徴であるラテンの要素、生音の要素を取り入れた、ユニークなテックハウスですね。

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07: RADIO SLAVE / Suffa Groove
レディオ・スレイヴは、’00年代のミニマル~テックハウス・シーンをリードし続けてブライトンの奇才、マット・エドワーズの人気プロジェクト。WIREには、昨年に続き、通算3度目の出演となります。「Suffa Groove」は、今年初頭に自身のレーベル、Rekidsから久々に発表したシングル「East West」収録曲。彼がCabin Feverシリーズ等を通じて近年打ち出してきた、ハウシーなトラックとなっています。

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08: TAKKYU ISHINO / Five Fingers / 新曲
電気グルーヴはもちろん、DJ、プロデューサー、そしてWIREのオーガナイザーとして勢力的に活動を展開している石野卓球。もちろん、今年もWIREに出演します。本コンピに収録された新曲「Five Fingers」は、昨年発表したミニアルバム『Cruise』(今年Müller Recordsからワールド・リリースされました)のサウンドを継承した、エレガントで空間的なテックハウスとなっています。気持ちいいですね。

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09: FELIX KRÖCHER / LÄUFT.
<WIRE06>、<WIRE07>に連続出場して反響を呼んだ、ジャーマン・ハード・テクノを代表するクリエイター、フェリックス・クロヒャー。シュランツの鬼才です。WIREには、4年ぶりの参戦となります。近年の彼は、従来のハード・テクノ路線からテックハウスへとサウンドの幅を広げて、新たなスタイルを確立。この「LÄUFT.」も、そんな彼の新たなアプローチを確認できるトラックとなっています。

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10: MOGUAI & WESTBAM / Original Hardcore (Original)
ドイツのクラブ・シーン黎明期から活躍を続ける重鎮で、石野卓球との親交も深いDJ/プロデューサー、ウエストバム。第1回目の<WIRE99>から9年連続で出演してきた彼が、今年4年ぶりに帰ってきます。本コンピに収録された「Original Hardcore」は、今年2月にSkintからリリースされた、“第二のウエストバム”とも言われるモグアイとのコラボ曲。派手なエレクトロ・ハウスで、アンセミック。

Disc 2

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01: dOP / Ikarus
パリを拠点に活動する、三人組ミニマル&トライバル・テックハウス・バンド、dOP。昨年リリースしたファースト・アルバム『Greatest Hits』がクラブ・シーンで絶賛された彼らが、ライブアクトとしてWIREに初参戦します。本コンピに収録された「Ikarus」は、彼らの出世作となったシングル「Panik」(’08)収録曲。ボーカルを擁した、彼ら独自のオーガニックな音世界をご堪能ください。

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02: FUMIYA TANAKA / i can tell you off course i know it was / 新曲
今年の春に、音楽活動の拠点をベルリンに移した田中フミヤ。これまでのWIRE全て出演している、日本のテクノ・シーンに欠かせないアーティストです。デビュー以来、首尾一貫した姿勢でクールな作品をつくり続け、近年は新たにSundanceレーベルを設立するなど、勢力的に活動を展開中。本コンピに提供したトラックは、そんな彼の新曲で、ブレのないスタイリッシュな音を披露しております。

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03: DUBFIRE / RibCage (Unreleased Mix – Edit) / 未発表version
ディープ・ディッシュでの活動を経て、ここ数年で一躍ミニマル・テック・ハウス・シーンのトップ・プロデューサーへと駆け上がってしまったベテラン、ダブファイア。今年、いよいよに彼がWIREにやってきます。期待している方も多いのでは? 本コンピに収録された「RibCage (Unreleased Mix – Edit)」は、そんな彼が’07年に放った大ヒット・アンセムの、未発表バージョン。レアですね。

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04: DJ SODEYAMA / THINK TO GET HER / 新曲
’06年にアルバム『Metal Heart』を発表して以来、イタリアのZenit、ドイツのKumo、カナダのArchipel、自身のNo:Moreといったレーベルからリリースを重ね、世界的に活躍するクリエイターに成長したDJ SODEYAMA。今年、WIREに初出演します。幅広い作風で知られる彼ですが、本コンピに提供したこの新曲では、彼のメイン・サウンド、ディープ・テックハウスを披露しています。

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05: PFIRTER / The Dub Track (Wire11 Mix) – Len Faki Remix / 未発表version
ベルリンの人気クラブ、BerghainのレジデントDJとしてその名を上げた、ジャーマン・テクノ・シーンを牽引する人気DJ、レン・ファキ。’08年、’09年の出演以来、2年ぶりにWIREに帰ってきます。ここに収録されたトラックは、彼のレーベル、Figureから昨年リリースされたPfirter「The Dub Track (Len Faki Remix)」の、WIRE用未発表versionとなっています。音、ハードですね。

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06: TAKAAKI ITOH / DOWN BY DRY / 新曲
’90年代前半に音楽活動を開始した、東北を代表する日本人テクノ・アーティスト、TAKAAKI ITOH。彼が、今年WIREに初出演します。自身のレーベル、Wolsを中心に、国内外の様々なレーベルから作品を発信し、これまでに50タイトルをこえる作品をリリースしてきたという彼。この新曲「DOWN BY DRY」では、地に足着いたファンキーなテクノ・トラックを披露してくれています。

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07: MARK BROOM / Satellite (Mix One)
’80年代末のセカンド・サマー・オブ・ラヴに洗礼を受けて音楽活動をスタートさせた、UKのベテラン・テクノ・クリエイター/DJ、マーク・ブルーム。一昨年に続き、今年2度目のWIRE出演を果たします。本コンピに収録された「Satellite (Mix One)」は、彼が昨年Beard Manからリリースした新曲で、洗練されたUKテクノ・サウンドを披露しています。サスガのクオリティーですね。

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08: SHIN NISHIMURA / Fused / 新曲
ロンドンでの留学生活を経て、上海、北京、東京でスタートさせたパーティー<Plus>、<Plus Tokyo>や、自身のレーベルから発表してきた作品を通じて、世界的に活躍するアーティストとして成長したSHIN NISHIMURA。今年、6年ぶりにWIREに出演します(通算3回目)。本コンピに提供した新曲「Fused」は、彼らしい、モダンなパーティー・テクノ・トラックとなっておりますね。

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09: 69 / Jam The Box
数々の名曲を送り出してきた、デトロイト・テクノを代表する説明不要のアーティスト、カール・クレイグ。今年のWIREには、なんと彼が初出演します。しかも、デトロイトでのフェス“MOVEMENT”に続き、69(シックス・ナイン)名義でライブ・パフォーマンスを披露する予定となっています。これは見逃せませんね。で、この「Jam The Box」(’94)は、言わずとしれた69の代表曲です。テクノ・クラシック。

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10: AGORIA / Panta Rei
仏リヨン出身のDJ/プロデューサーで、「La 11eme Marche」(’01)や「Les Violons Ivres」(’07)といった人気作を送り出してきたアゴリア。今年、WIREに初出演します。「Panta Rei」は、彼が今年初頭に自身のInfineレーベルから発表した、最新アルバム『Impermanence』収録曲。彼の特徴である、メロディアスでオーガニックな音世界を楽しめる楽曲となっています。

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11: RAINBOW ARABIA / Boys And Diamonds
レインボウ・アラビアは、名門レーベルKompaktが今イチオシしている、カリフォルニア出身のパターソン夫妻によるインディー・エレクトロニック・ポップ・デュオ。もちろんWIRE初登場です。「Boys And Diamonds」は、同名の最新アルバム収録曲で、近年のNYやLA出身のインディー・バンドに共通する、エスニックでサイケでニューウェイブなサウンドが魅力的です。


【リリース情報】

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VARIOUS ARTISTS
WIRE11 COMPILATION
(JPN) Ki/oon / KSCL 1851~2(2CD)
8月3日発売
HMVでチェック

【イベント情報】

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au by KDDI presents WIRE11(ワイアーイレブン)
日時:2011年8月27日(土) 
開場・開演:18:00(オールナイト)
場所:横浜アリーナ
前売りチケット:11,550円(税込・オールスタンディング)
チケット一般発売:発売中

オフィシャルHP : http://www.WIREWEB.jp
オフィシャルFacebook:http://www.facebook.com/WireOfficial
オフィシャルtwitter:http://twitter.com/wire_staff
オフィシャルmyspace:http://www.myspace.com/wireweb
※WIRE11オフィシャルMySpaceには、下記4曲の試聴用音源がアップされています。
 DJ TASAKA / esiante
 Takkyu Ishino / Five Fingers
 BEROSHIMA / TGV
 Snuff Crew / That’s The House

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