DAVID GUETTA『NOTHING BUT THE BEAT -PARTY EDITION-』、来日直前インタビュー


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17歳でDJのキャリアをスタートさせ、’02年に『Just A Little More Love』でソロ・デビューを果たした、フランスを代表するスーパースターDJ/プロデューサー、デヴィッド・ゲッタ。全米・全英チャートで1位となった「Sexy Bitch feat. Akon」や、「When Love Takes Over feat. Kelly Rowland」といった自身のヒット曲はもちろん、ブラック・アイド・ピーズ「I Gotta Feeling」、フロー・ライダー「Club Can’t Handle Me」のプロデュースでも知られる、人気アーティストです。昨年には、「Without You feat. Usher」「Where Them Girls At feat. Flo Rida & Nicki Minaj」「Turn Me On feat. Nicki Minaj」「Little Bad Girl feat. Taio Cruz & Ludacris」らを収録した最新アルバム『ナッシング・バット・ザ・ビート』をリリース。世界的ヒットを記録しています。
そんな彼が、4/1(日)に幕張メッセで開催される<SPRINGROOVE 2012>、4/2(月)にZEPP OSAKAで開催される<SPRINGROOVE EXTRA>での来日を記念して、『ナッシング・バット・ザ・ビート -パーティー・エディションー』を3/14にリリースします。『ナッシング・バット・ザ・ビート』のVOCAL ALBUMと、デヴィッド・ゲッタによる最新パーティー・ミックスCDをセットにした、日本限定フォーマットです。

というわけで、ここでは『ナッシング・バット・ザ・ビート -パーティー・エディションー』の内容と、<SPRINGROOVE 2012>に向けての抱負について、デヴィッド・ゲッタ本人に電話で話を聞いてみました。来日直前スペシャル・インタビューです。


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DAVID GUETTA『NOTHING BUT THE BEAT -PARTY EDITION-』インタビュー

__こんにちは。お元気ですか?

「うん、元気だよ」

__今日はインタビューできて、とてもうれしいです。去年、日本のiTunesサイトでも、あなたがずっとダンス・チャートのトップでしたよ。

「ありがとう。そう言われると、僕もうれしいね(笑)」

__最新作『ナッシング・バット・ザ・ビート』は、前作『ONE LOVE』に続き、世界的ヒットを記録中ですね。『ナッシング・バット・ザ・ビート』に対する世界からの反響には、どのような感想をお持ちですか?

「もちろん、いい気分ではあるよ(笑)。僕は’88年からハウス・ミュージックのDJをしている。そして、同時にプロデューサーとしても活動していく中で、僕らのカルチャーはいつの間にかメインストリーム・カルチャーに成長していった。そんな驚くような時代に、僕がその場所にいたってことは、正直ラッキーな偶然だったかもしれない。でも、そういうことが実現するように、ものすごく努力をしてきたってことも事実だから、実を結んだのはうれしいよ」

__あなたの訪日は近年なかなか実現できない状態でしたが、今回<SPRINGROOVE 2012>で待望の来日公演が決定しました。日本ではどんなプレイを披露しようと思っていますか?

「僕は東京が大好きだし、これまでに2回くらいプレイしに行ったけど、かなり以前とは変わった体験になると思うよ。前に日本に行った頃は、DJとしてはある程度名前が出るようになってきていたけど、まだ世界的なヒットをラジオで飛ばしているような状況ではなかったから。だから正直言って、僕自身果たしてどんなプレイになるのか、想像がついていない(笑)。でもそこがエキサイティングなんだと思う。そういう、“想像つかない”っていうのが、僕は好きさ。DJの良さって、そういう部分にもあると思うし。DJって、ショー全体の雰囲気を変えるのがわりと簡単にできるからね」

__その通りですね。

「そんな風に、その時来てくれたお客さんと自由にやり取りするのが楽しいんだ。それがDJの良さだと思うよ。もちろんラジオ・ヒットもたくさんかけると思うけど、その場でやるリミックスなんかもたくさんあるだろうし、それだけじゃなくて、よりアンダーグラウンドのエレクトロニック・ビートなんかも交えたりもするだろうし。実は今、エレクトロのレーベルをつくろうとしてるんだけど、そういった新しいインストのエレクトロ・チューンなんかもかけると思うな」

__今回、あなたの来日に合わせて、『ナッシング・バット・ザ・ビート -パーティー・エディションー』が来日記念盤としてリリースされるので、改めて最新作の話を聞かせてください。アルバムをリリース後、あなたは世界各国をツアーしてまわっていますが、『ナッシング・バット・ザ・ビート』のトラックの中で、現在ギグでDJしていて一番楽しい曲、喜びを感じる曲はどれですか?

「そうだね…。このレコードからはたくさんヒット曲が生まれたけど、うーん…。たぶん「Titanium」かな」

__それは、どうして?


「このアルバムの中でも一番盛り上がるし、僕にとって新しいスタイルの曲だったからね。プロデューサーとして、僕は常に新しいスタイルに挑戦していきたいと思っている。『ONE LOVE』で僕が挑戦したエレクトロニック・カルチャーとアーバン・ミュージックの融合は、かなり広く受け入れられるようになったけど、ここまで大きなものになってしまうと、その後の方が難しい。新しい違うスタイルを考えていかないといけないからね。そういう意味で、「Titanium」は良い挑戦になった曲だと思っているんだ」


__Disc 2の“PARTY MIX”には、Afrojack、Nicky Romero、Sidney Samson、Aviciiといったクリエイター達が手がけたクラブ仕様のリミックスを数多く収録していますね。このノンストップミックスの楽しみ方を教えてください。

「エレクトロニックのアルバムだから、まあ、普通にダンスしてもいいし、ただ家でじっくり聴いてもいいだろうし、車の中で聴くのもいいだろうし…どこでどう聴いてもかまわないよ(笑)。すごくエモーショナルでビューティフルな経験にしてくれたら本望さ」

__Afrojackは、『NOTHING BUT THE BEAT』でも何曲かコラボレーションをしている間柄ですが、彼も<SPRINGROOVE 2012>に出演しますね。あなたからAfrojackの魅力についてご紹介いただけますか。

「Afrojackは、今一番エキサイティングなDJ/プロデューサーの一人だと思う。彼とは3年くらい前に会ったんだけど、彼のサウンドにすぐ夢中になったよ。彼の才能には驚くね。彼と一緒に作品をつくったり、一緒にツアーに出てオープニングしてもらったりして、すごく良い関係を築けていると思うな」

__今ハマっているアーティストやトラックがありましたら、教えてください。

「僕が普段聴いてるのは、エレクトロニック・ビートのものがほとんどで、アーティストで曲を聴くよりも、プロデューサーで曲を聴く聴き方をすることが多いんだ。で、Nicky Romeroの音楽は良いね。初めてAfrojackの音楽を聴いた時のような感覚を覚えたよ。彼はすごく良いと思う。Skrillexも面白いと思ったな。すごくエキサイティングな、新しいサウンドだよ。彼にはグラミー賞を奪われちゃったけどね(笑)」


__エレクトロニック・カルチャーとアーバン・ミュージックを融合させた音楽は、今後どのように進化、発展していくと想像していますか? また、どうなっていくべきだと考えていますか?

「ヨーロッパのエレクトロと北米のアーバン・ミュージックの橋は、完成した感があるよね。だから僕は、また何か新しいものをつくり出していきたいと思ってる。僕のルーツであるエレクトロニックに、アコースティックな楽器をいろいろ絡めたりするのは、すごく好きだな。未来的なサウンドを追いかけつつ、アコースティックなサウンドをそこに取り入れていくような感じというかね。でも基本にあるのは、いつもみんなにダンスしてもらいたいってことだけさ」

__あなたはDJ/ダンス・ミュージック・シーンで最大級の成功を収めました。今後の活動目標は何ですか? さっきレーベルの話なんかも出ましたが。

「目標というか、自分のルーツを忘れたくないっていうのが、まず僕にはあるよ。だから、そのためにもレーベルもやってみようと思う。この話をするのは、実際のところ君が初めてなんだ。まだレーベルの名前すら決まってない状態さ(笑)。とにかく、もっとたくさん音楽をつくって、DJを続けていきたい。それだけは確かだね」


interview iLoud
translation Nanami Nakatani


【リリース情報】

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DAVID GUETTA
NOTHING BUT THE BEAT -PARTY EDITION-
(JPN) EMI / TOCP-71268/69
※VOCAL ALBUM + PARTY MIX (2CD) <初回生産限定>
※CD2は、デヴィッド・ゲッタによる最新パーティー・ミックスCD(約45分/初CD化のリミックスも含む)
※VOCAL ALBUMとPARTY MIXが2枚組になったフォーマットは、この日本盤のみ
3月14日発売
HMVでチェック

tracklisting
CD1 VOCAL ALBUM
01. WHERE THEM GIRLS AT FEAT. FLO RIDA & NICKI MINAJ
02. LITTLE BAD GIRL FEAT. TAIO CRUZ & LUDACRIS
03. TURN ME ON FEAT. NICKI MINAJ
04. SWEAT (SNOOP DOGG VS. DAVID GUETTA)
05. WITHOUT YOU FEAT. USHER
06. NOTHING REALLY MATTERS FEAT. WILL.I.AM
07. I CAN ONLY IMAGINE FEAT. CHRIS BROWN & LIL WAYNE
08. CRAK IT UP FEAT. AKON
09. I JUST WANNA F (DAVID GUETTA & AFROJACK) FEAT. TIMBALAND & DEV
10. NIGHT OF YOUR LIFE FEAT. JENNIFER HUDSON
11. REPEAT FEAT. JESSIE J
12. TITANIUM FEAT. SIA

CD2 PARTY MIX
01. WHERE THEM GIRLS AT FEAT. FLO RIDA & NICKI MINAJ (NICKY ROMERO/SIDNEY SAMSON REMIX)
02. TURN ME ON FEAT. NICKI MINAJ (SIDNEY SAMSON REMIX)
03. SWEAT (SNOOP DOGG VS. DAVID GUETTA) (DAVID GUETTA & AFROJACK REMIX)
04. PARIS
05. WITHOUT YOU FEAT. USHER (NICKY ROMERO REMIX)
06. LITTLE BAD GIRL FEAT. TAIO CRUZ & LUDACRIS (CLUB EDIT)
07. THE FUTURE (DAVID GUETTA & AFROJACK)
08. TITANIUM FEAT. SIA
09. SUNSHINE (DAVID GUETTA & AVICII)
10. LUNAR (DAVID GUETTA & AFROJACK)

【オフィシャルサイト】
http://www.emimusic.jp/intl/davidguetta/
http://www.davidguetta.com/

【PARTY INFO】
SPRINGROOVE 2012
2012年4月1日(日)幕張メッセ(東京公演)
OPEN / START 13:00

出演:DAVID GUETTA / BIGBANG / 2NE1 / LMFAO / 加藤ミリヤ / AFROJACK /
KREAYSHAWN / AZEALIA BANKS / 
BOBBY BURNS / PIXIE LOTT / SHUN …and more!

DAVID GUETTA SPRINGROOVE EXTRA
2012年4月2日(月)ZEPP OSAKA(大阪公演)
OPEN 18:00 / START 18:30
出演:DAVID GUETTA / AFROJACK / BOBBY BURNS

http://www.springroove.com

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