Namy インタビュー


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DJとして活動する高波由多加を中心に、多彩なミュージシャンが集い形成されたプロジェクト、Namy。ジャズ、ボサノヴァ、ソウルの要素を飲み込んだ、生楽器での音づくりにこだわり、ライブ活動を精力的に行ってきた気鋭集団だ。その活動コンセプトを、高波はこう話す。

「僕はもともとイベンターだったんですが、“生演奏でこんなに良い音楽を聞ける場があるのに、なんで人が集まらないんだろう”って、疑問を持ったのが始まりでした。そこで、つながりのあるミュージシャンに協力を仰ぎ、今っぽいアレンジの楽曲をつくって、新しいアプローチで生演奏を伝えていくプロジェクトとして、Namyを立ち上げたんです」

これまでに、イベント会場限定販売で、3枚のオリジナル・アルバムを発表してきた彼。あえてその形態を取ったのは、ライブの現場で、オーディエンスと密にコネクトすることに重点を置いているからだという。

そんなNamyがこのたび、自身の楽曲をフロア・フレンドリーに再構築したリミックス・アルバム、『Namy Black』を、初の公式流通音源としてリリースする。本作へ込めた思いを、高波はこう続ける。

「僕自身、ダンス・クラシックスみたいなキャッチーな音楽をきっかけに、昔のジャズとかを掘るようになったんですよ。そこはリスナーも同じだろうから、入り口がわかりやすい方がいいと考えたんです。より親しみやすい、このリミックス盤を聴いてもらうことで、オリジナル曲にも興味を持ってもらい、ライブ会場へ来てほしい、生音に回帰してほしいという思いがありますね」

若手注目ハウス・ユニット、Jazzin’ parkや、ジャズ / ヒップホップを自在に操る実力派トラック・メイカー、Shin-Ski、ショー・イベントの音楽ディレクションや、CM音楽のプロデュースで活躍を見せるKenichiro Nishiharaと、個性豊かな面々がリミキサーに名を連ねる本作。高波自身が、新星クリエイター@cと組んだユニット、Namy@c名義で手がけた、セルフ・リミックスも収録している。

「この『Namy Black』には、ハウスからヒップホップ、エレクトロ、ジャズまで、様々なスタイルのリミックスを収録しました。クラブ・ミュージックにもいろんなジャンルがありますけど、いろんなサウンドを虹のように楽しんでもらえたらいいですね」

音楽の原点とも言える生楽器のサウンドと、クラブ・ミュージックをつなぐ、架け橋的アルバム『Namy Black』。本作を聴いて、Namyが奏でる色彩豊かな音世界に、ぜひ触れてみてほしい。

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