MOTOCOMPO『Chiptop Lips』

今秋に活動10周年を迎えるジャパニーズ・エレクトロポップ・デュオ、MOTOCOMPO。彼らの約6年振りとなるニュー・アルバムがリリースされました。ニューウェイヴ・ディスコやテクノポップ、エレクトロ・ハウスの要素を詰め込んだトラックに、キュート&ロボティックなヴォーカルが乗る、ポップを極めたカラフルな一枚。全体を流れる明るいトーンが魅力です。
★★★★★★★☆☆☆

MOTOCOMPO
Chiptop Lips
(JPN) AMG / COLUMBIA / QACA- 30007

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VARIOUS ARTISTS『ED REC Vol.2』

 Kitsuneと並んでパリの最先端エレクトロ・レーベルとして注目されている、Ed Banger Records。その所属アーティストによる楽曲を集めたコンピ・シリーズ第二弾が発売されました。看板アーティストのジャスティスやウッフィー、DJメディから、今後ブレイクが期待されるセバスチャン、レーベル・オーナーのBUSY Pことペドロ・ウィンターによる楽曲まで、全14トラックを収録しています。中でも、お抱えの名物デザイナー、ソーミーによるクラクソンズのリミックス作品は注目ですね。ブレイクスやヒップホップも咀嚼した楽曲アプローチ、収録曲の各アートワークをコラージュしたCDジャケットからは、ストリート・カルチャーに根づいたEd Recのヒップな精神も知ることができます。
★★★★★★★★☆☆ (TK)

VARIOUS ARTISTS
ED REC Vol.2
(FRA) ED BANGER / BECAUSE / 5772081
ELECTRO

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エンター・シカリ『テイク・トゥ・ザ・スカイズ』

自主シングル1枚でキャパ2000人の会場をソールド・アウトさせた、UK発驚異の新人ロック・バンド。デビュー・アルバムとなる今作も、メジャー・レコード会社のオファーを蹴ってのリリースです。レイブ+メタルの新時代サウンドは衝撃的!
LOUD147号記事:インタビュー

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LCD SOUNDSYSTEM『Sound Of Silver』

 2000年代的なダンス+ロック・サウンドを打ち出し、アンダーグラウンド・クラブ/ロック・シーンに影響を与えたLCDサウンドシステム(ジェームス・マーフィー/DFA)。約二年ぶりの最新作が到着しました。農場にある、アルミホイルで覆われたスタジオで録音されたという本作のタイトルは、スバリ『Sound Of Silver』。ストレートなネーミング・センスの通り、本作には気負いを感じさせないディスコでパンクな楽曲が収録されています。が、前作と異なるのは、パワーで押す曲が減り、全体的にムーディー&グルーヴィーになった点。出世曲「Losing My Edge」を彷彿とさせるビートからスタートするも、そこから先には、より熟れたダンス・サウンドの波が待ち構えています。アルバムとしての統一感も、前作よりアップしていますよ。
★★★★★★★★☆☆

LCD SOUNDSYSTEM
Sound Of Silver
(JPN) TOSHIBA EMI / TOCP- 66659
DISCO PUNK

LCD SOUNDSYSTEM『Sound Of Silver』

AIR『Pocket Symphony』

 ’98年のデビュー作『ムーン・サファリ』で華々しい成功を収めて以来、シルキーかつメランコリックなサウンドで人気を博しているダウンテンポ・デュオ、エール。フランスの音楽シーンをリードしてきた彼らが、制作に約一年半かけた最新作『ポケット・シンフォニー』をリリースしました。なんと琴や三味線といった日本の古楽器もフィーチャーし、ますますディープなサウンドスケープを探求している今作。現代音楽にも通じる楽曲をも手がけるようになった彼らだからこそ表現できる、アート感とポップ感がデリケートに交差する内容となっています。なお、本作のプロデュースはナイジェル・ゴドリッチが担当。ゲスト・ヴォーカルには、ジャーヴィス・コッカーや、ディヴァイン・コメディのニール・ハノンが名を連ねています。
★★★★★★★★☆☆

AIR
Pocket Symphony
(JPN) TOSHIBA EMI / TOCP-66654
CHILL

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dj KENTARO『Enter』

’06年にNINJA TUNEとのアーティスト契約を実現した、日本随一のターンテーブリスト、dj KENTAROによる1stソロ・アルバム。SPANK ROCK、THE PHARCYDE、FAT JONらが参加。

LOUD146号記事:インタビュー&ゼロDBとの対談

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VARIOUS ARTISTS『Best Of Tip.world: Love To Japan』

サイケデリック・ゴッドファーザーことラジャ・ラム率いるTIP.WORLDが、日本上陸10周年を祝して、日本のファンのために企画したコンピレーション! アストラル・プロジェクションによる初期ゴア・トランスの名曲から、GMSの初期名曲、インフェクテッド・マッシュルームが手掛けた近年のサイケ・アンセムまで、トバしまくりウネりまくりの全10曲が詰め込まれています。ドーフが’94年に手掛けた伝説のトラック「Let’s Turn On」に、オリジナル・サイケデリック・トランス・スピリットを感じて涙する人も多いことでしょう。歴史を総括する意味もある、意義ある一枚。
★★★★★★★★★☆ SN

VARIOUS ARTISTS
BEST OF TIP.WORLD – Love To Japan
PSY TRANCE

VARIOUS ARTISTS『Best Of Tip.world: Love To Japan』

OCTAVE ONE feat. Random Noise Generation『Off The Grid – Live Album』

 1989年に430 WESTレーベルを立ち上げて以来、デトロイト・テクノ・シーンを牽引し続けてきた大御所、オクタヴ・ワン。「I Believe」、「Blackwater」などの名曲で知られる彼らが、初のライヴ盤をリリースしました。収録されているのは、’05~’06年に行ったワールド・ツアーの模様。ランダム・ノイズ・ジェネレーションとしても知られている、ユニットの中核を担うローレス&レニー・バーデンが、新曲8曲を含む全11曲を演奏しています。ライヴの熱気、そして彼らのソウルがストレートに伝わってくる、ダイナミックな作品。なお、同時発売のDVDにはデトロイト・エレクトロニック・ミュージック・フェスティバルでのライブ映像も収録されています。
★★★★★★★☆☆(bird)

OCTAVE ONE feat. Random Noise Generation
Off The Grid – Live Album
(JPN) 430 WEST/UNDERGROUND GALLERY / UGCD-43001

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NYC PEECH BOYS『Life Is Something Special』

 かのラリー・レヴァンが在籍していたことで知られる伝説のバンド、NYCピーチ・ボーイズ。彼らが唯一残した1983年のアルバムが、世界初CD化されました。パラダイズ・ガラージ全盛期のトリッピーなディスコ・サウンドが詰まった本作は、ネタものの宝庫としても有名ですね。中でも特に白眉なトラックは「Don’t Make Me Wait」。ダンス・ミュージック・ファンであれば、耳にしておきたいクラシックです。ディスコ・ダブのルーツですね。その他もエレクトロでダビーな音を際立たせた怪曲ばかり。「On A Journey」やタイトル曲も屈指のクラシックと言えるでしょう。時代と場所が生み落とした、歴史的一枚。キース・ヘリングのジャケも、“時代”ですね。
★★★★★★★★☆☆

NYC PEECH BOYS
Life Is Something Special
(JPN) P-VINE / PCD-7280

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