CHEMICAL CREW『Chemical Playground』

 サイケデリック・トランス・シーンきってのバキアゲ集団、ケミカル・クルー。主宰者のスカジー作品を筆頭に、リリースするタイトル全てが大ヒットしています! 世界各地で日々行なわれているライヴ・ステージのパワフルさも、まさに圧巻の一言。ここで御紹介する『Chemical Playground』は、そんなケミカル・クルーによる、ファン待望のニュー・コンピレーション。スカジーとターボのコラボレーション・トラックで幕を開ける今作には、ヴォイド、エグザイル、パラノーマル・アタックら、他レーベルに移ったらトップ必然の実力者による新曲が、ズラリと10曲収録されました! クルー全員参加という気合いの入り方で、話題騒然!
PSY TRANCE ★★★★★★★★★☆ (SN)

CHEMICAL CREW
Chemical Playground
(JPN) CHEMICAL CREW / CHEMCDJ-012

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The Raconteurs 『Broken Boy Soldiers』

けっこう前からウワサがあった、ザ・ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトによる別プロジェクト、ザ・ラカンターズがデビュー・アルバムを発表しました! 中心メンバーである、ジャック・ホワイトとブレンダン・ベンソンが一緒に書いたというシングル曲「Steady. As She Goes」に代表されるような、骨太なロック満載です。70’sロックを彷彿とさせるメロディーに、エッジの効いたギターとレトロなキーボードが絡むサウンドは、ストライプスとはかなり違う印象。こうくると、ストライプスがどうなるのか気になってしまいますが、ジャック曰く「解散はしない」ということなので、今は心配せずにザ・ラカンターズを聴きましょう!
★★★★★★★★☆☆ (TK)

The Raconteurs
Broken Boy Soldiers
V2CP-275
ROCK

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BOB SINCLAR『Weastern Dream』

 ザ・ウェイラーズのヴォーカル、ゲイリー・パインをフィーチャーした「Love Generation」が、全米ビルボード・ダンス・チャートで一位を記録。ヨーロッパ各国でもチャートの上位を独占し、ワールドカップ・ドイツ大会のキャラクター“GOLEO VI”のテーマにも採用されるなど、過去最大クラスの話題となっているフレンチ・ハウサー、ボブ・サンクラー。通算4作目となる本作には、その「Love Generation」に代表される、解放感に満ちたロッキン・ハウス・チューンが満載です。アコースティック&エレキ・ギターが刻むリズムに、熱い男性ヴォーカルが舞い踊る、天下無敵のパーティー・サウンドは、シーンにとっても新境地。もちろん彼の十八番である“ディスコ”テイストも健在です。
HOUSE ★★★★★★★★☆☆ (FT)

BOB SINCLAR
Weastern Dream
(JPN) RUSH / ACCR-10051

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VARIOUS ARTISTS『Motivation 3 Compiled By Towa Tei』

 TOWA TEI監修のコンピレーション・シリーズ第三弾! レギュラー・パーティーの空気をそのままパックしたような、熱すぎず冷たすぎずのアッパー・チューンが満載です。
“これがあればDJできる!”という、DJを目指す人にも嬉しいコンセプトです。ジャケットはNYのグラフィティ・アーティストESPOが書き下ろし。アート・ディレクションへのこだわりはさすが! なんと、もう第四段のリリースも決定しているとか。
★★★★★★★★☆☆ (EU)

VARIOUS ARTISTS
Motivation 3 Compiled By Towa Tei
(JPN) AVEX / CTCR-14458
HOUSE

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ELLEN ALLIEN & APPARAT『Orchestra Of Bubbles』

 ジャーマン・テクノ・シーンにおける美貌の人、エレン姫が、初のコラボレーション・アルバムを完成させました! その幸運なお相手は、同じくドイツを拠点に活躍するエレクトロニカ・アーティスト、アパラット。女性らしい優美なグルーヴを持ち味とするエレンだけに、メランコリックな世界観で定評あるアパラットとは、抜群の相性を見せています。力強いエレクトロ・ビートと牧歌的な旋律のコンビネーションは、ソロではなかなか聴けませんね。エレン本人は、ギターを効かせたフロア・キラー「Turbo Dreams」を自身のチャートにピックアップしていますが、個人的には、彼女が伸びやかに歌う「Way Out」が注目です!
TECHNO ★★★★★★★★☆☆ (SN)

ELLEN ALLIEN & APPARAT
Orchestra Of Bubbles
(GER) BPITCH CONTROL / BPC125

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BUFFALO DAUGHTER『Euphorica』

 1993年に活動を開始して以来、世界のオルタネティヴ・シーンと共振するサウンドをクリエイトしてきたバッファロー・ドーター。約三年ぶりのニュー・アルバムです。前作『Pshychic』までに見られたテクノ的テイストは影をひそめ、今作では歌度数が上昇。メロディックかつどこかオプティミスティックなムードが漂う内容となっています。大野由美子&シュガー吉永の女性ヴォーカル陣と、山本ムーグによる初ヴォーカルの対比も聴きどころ。ポスト・パンキッシュな熱いバンド・グルーヴからアンビエントなクール・サウンドまで、余裕と風格ある新生バッファロー・ドーター・サウンドが堪能できます。独創的な音センスはさすがですね。
★★★★★★★☆☆☆

BUFFALO DAUGHTER
Euphorica
(JPN) V2 / V2CL 10002

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VARIOUS ARTISTS『WRECK CHORDS Compiled By WRECKED MACHINES』

ブラジリアン・サイケデリック・トランス・シーン期待のホープ、レックド・マシーンズが、コンピレ-ションとミックスCDの、お得な2枚組をリリース。コンピレ-ション・サイドには、レックド・マシーンズとGMSによるユニット、グロウイング・マシーンズの新曲「My House」を始めとした、キラー・トラック満載。ベースラインの頻繁なチェンジと、’80sっぽいボーカルを効かせたトラックの数々は、現シーンの潮流そのものです。ミックスCDサイドでは、GMS主宰のSPUN RECORDSから厳選した11曲を、鮮やかにミックス。DJ ガブリエルとしても高い評価を得ている彼の手腕が、いかんなく発揮されています。
PSYCHEDELIC TRANCE ★★★★★★★★☆☆ (SN)

VARIOUS ARTISTS
WRECK CHORDS Compiled By WRECKED MACHINES
(JPN) SOLSTICE MUSIC / SOLMC-066

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NATHAN FAKE『Drowning In A Sea Of Love』

 2004年の「The Sky Was Pink」で一躍注目の的となったイギリス出身のクリエイター、ネイサン・フェイク。これがデビュー・アルバム。もちろんジェームス・ホールデンのレーベル、BORDER COMMUNITYからのリリースです。デビュー・シングルの「Outhouse」やSAWからリリースされた「Watlington Steet EP」では、まだプロッグ系ハウス・ビートが基本にあったものの、本作ではその面影はほとんど消滅。ダウナーなエレクトロニカ・ビートが、彼の叙情性豊かなサウンドを支えています。正にボーダーレスな音に挑戦するレーベルにふさわしいアルバム。ネイサンは見事にそのレーベル精神を体現する、ドリーミーな音楽をつくり出しているのです。
★★★★★★★★☆☆

NATHAN FAKE
Drowning In A Sea Of Love
(UK) BORDER COMMUNITY / BCCDJ-001

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James Holden『At The Control』

 ジャンル越境をテーマに、’05年のクラブ・シーンを席巻した話題のレーベル、BORDER COMMUNITY。その主宰者であるジェームス・ホールデンが、2枚組のミックスCDをRESISTからリリースします。ハウス、テクノ、トランス、エレクトロニカを文字通りポーダレスにミックスした今作には、マッシヴ・アタック、ミディミリズ、デス・イン・ヴェガス、エイフェックス・ツインなど大御所アクトの名曲から、ピーターやネイサン・フェイクといったBORDER COMMUNITYを代表するアーティストの作品、さらにはジェームス・ホールデン本人が手掛けたトラックまで計32曲を収録。プロッグ出身の彼だけに、全体を通してダークでスペイシーでドラッギーな世界が演出されています。
ALL GENRE ★★★★★★★★★☆ (SN)

VARIOUS ARTISTS mixed by JAMES HOLDEN
At The Controls
(UK) RESIST / RESISTCD59

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LIARS『Drum’s Not Dead』

 同郷のヤー・ヤー・ヤー・ズと共に、2003年から2004年にかけてのNYアンダーグラウンド・ロック・シーンを盛り上げた立役者、ライアーズのサード・アルバム。今作は、NYを離れ、ベルリンへ拠点を移してのリリースとなりました。ディストーションと不協和音を極限まで追求したサウンド・スケープと、呪術的なヴォーカルはあくまで引き立て役で、全編を支配しているのは、アルバム・タイトル『果てしなきドラム』の文字通り、圧倒的な存在感のドラム。とことん徹底してアヴァンギャルドな世界観からは、まるでこの世のものとは思えない切迫感を覚えます。元々ディスコ・パンクと言われていた彼らが、三作目にして真のルーツへと辿り着いた、意味ある一枚と言えるでしょう。
ROCK ★★★★★★★★☆☆ (TK)

LIARS
Drum’s Not Dead
(JPN) TOSHIBA EMI / TOCP-66463

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