SHARAM JEY『4 Da Loverz』

これまでにカール・コックスのプロデュース、モービーやマイロのリミックスなどで、クリエーターとして実績を重ねてきたシャラム・ジェイ。先日UNDERWATERからリリースされたミックスCD『Episode 04』では、ダレン・エマーソンとタッグを組み、DJとしても注目されています。このデビュー・アルバムでは、ヒップホップ、R&B、ロックなど、様々なジャンルを通過してきた彼ならでは観点で、ハウス・ミュージックというカテゴリーに制約されない、懐の深いサウンドを披露。ほぼ全曲フロア対応でありながら、聴く者を飽きさせないバリエーション豊かな作品に仕上げています。最近のエレハウスやブレイクスが好きな人には特にオススメ。
★★★★★★★★☆☆

SHARAM JEY
4 Da Loverz
(JPN) BEAT / BRUW-68

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SIGUR ROS『Takk…』

ポスト・ロック・サウンドが最盛期を迎えていた2000年に、イギリスのFATCATから『アゲイティス・ビリュン』がリリースされ、カルト的な人気を獲得。その後このアルバムがアメリカをはじめ各国でブレイクし、翌年リリースされた『( )』で、グラミー賞にノミネートされるほどの存在となったシガー・ロス。4作目『Takk…』は、そんな彼らのサウンドがいよいよ成熟を極めたかのような内容です。内向的でありながらも、自信に満ちたサウンドの数々。本質は変えずにポップスとしてのスケールも高めた、キラキラしたお姿を堪能できるアルバムです。アイスランドは、かくもマジカルで美しい彼岸的世界なのだろうか。
★★★★★★★★☆☆

SIGUR ROS
Takk…
(JPN) TOSHIBA EMI / TOCP-66393

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HAJIME YOSHIZAWA『Music from the Edge of the Universe』

沖野修也がプロデュースするニュー・ジャズ・バンド、Sleep Walkerのキーボーディスト、吉澤はじめによるソロ・アルバム。ハウス、ブロークン・ビーツに、これまでに培った伝統的なジャズ、フュージョンのマナーを融合させてつくり上げたサウンドは、秀逸なオリジナリティーを発揮。ジャズ/クロスオーバー系には珍しく、テクノ的なスぺーシー・サウンドも随所にちりばめられていて、聴く者をスピリチュアルな世界へと誘う導入役になっています。bird、ネイサン・ヘインズ、ヴァネッサ・フリーマンなど、国内外から多数のゲストを招いていることも特筆ポイントですが、何より随所で聴ける吉澤氏のピアノ・ソロが、今作最大の聴きどころでしょう。
★★★★★★★★★☆(S.N)

HAJIME YOSHIZAWA
Music from the Edge of the Universe
(JPN) GENEON / GNCL-1028
JAZZY

HAJIME YOSHIZAWA『Music from the Edge of the Universe』

VARIOUS ARTISTS『Sound Concierge#502″Tell Me” For Your Delightful Moment Selected and Mixed By Fantastic Plastic Machine』

毎回違ったテーマでFPMの幅広い音楽知識と独自のセンスを楽しむことができる人気コンピ・シリーズ、『Sound Concierge』。第7弾となる今作は、次なるクラブ・ミュージックの方向性にスポットを当てたイシューとのこと。サラ・ヴォーンの名曲をカヴァーしたOUTLINES「Just A Lil’ Lovin」、ROMAN FLUGEL「Geht’s Noch?」、CHIC「Le Freak」(Wackside Remix)など話題曲満載。ジャジー、クリック 、フレンチ 、フィルター、ディスコ 、ミニマルとテイストの異なる旬のハウス / テクノが楽しめる。ヴォ-カリストにベンジャミン・ダイアモンドをフィーチャーした、約2年振りとなる自身の新曲「Tell Me」にも注目。
★★★★★★★☆☆☆

VARIOUS ARTISTS
Sound Concierge#502″Tell Me” For Your Delightful Moment Selected and Mixed By Fantastic Plastic Machine
(JPN) cutting edge / CTCR-14435」

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VARIOUS ARTISTS『Judgement Euphoria -The Sound Of Ibiza-』

UKダンスシーンの重鎮と言えばこの方、ジャッジ・ジュールス。イビサはサン・アントニオにて、6年前から名物パーティーを開催していますが、今回はEUPHORIAシリーズとのコラボ企画として、三枚組のボリュームで、パーティー連動のミックス CDをリリース。CD1は本人担当で、ファンキーなハウスから後半のトランスへと徐々にビルド・アップするセットが楽しめます。CD2は盟友エディー・ハリウェルで、お得意の疾走系テクノ。CD3はトロフィー・ツインズで、海辺で聴きたいメジャー系ハウスが嬉しいです。三者三様の持ち味がうまく出ているので、バラエティー感も充分。UKの若者文化(笑)が堪能できます。

VARIOUS ARTISTS
Judgement Euphoria -The Sound Of Ibiza-
(UK) MINISTRY OF SOUND / EUPCD9

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VARIOUS ARTISTS『Underwater Episode 04 Mixed By Darren Emerson and Sharam Jey』

ダレン・エマ-ソンが主宰するレーベル、Underwaterの人気ミックスCDシリーズ『Episode』。ダレンとレーベルいち押しのアーティストがタッグを組んで、毎年二枚組でリリースしています。過去にはティム・デラックス、ミューティニ-、ポール・ジャクソンが登場していますが、今回ダレンのパートナーに選ばれたのはシャラ-ム・ジェイ。’90年代前半からドイツのハウス・シーンで活躍してきた実力派です。最新のエレクトロ・ハウスからブレイクスまで、ファンキーかつアグレッシブなミックスでまとめるスキルはなかなか。一方のダレンは、テッキ-なハウスをメインに、ティムの最新シングル「Reflections」やレーベル50作を記念して制作した自身の「Chicago Mousse」などを網羅。
★★★★★★★★☆☆

VARIOUS ARTISTS
Underwater Episode 04 Mixed By Darren Emerson and Sharam Jey
(JPN) BEAT / BRUW-64

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VARIOUS ARTISTS『ES compiled and Mixed By Satoshi Tomiie』

2002年にGUから出した『Nubreed』以来となる、サトシ・トミイエ約3年振りのミックスCD。今回は自身のレーベルSAWから、新たにスタートした“ES”シリーズ第1弾としてのリリース。内容は、ここ最近のDJプレイを凝縮したもので、ダンス・フロア直下型。序盤からわりとアゲな感じでスタート、それをじわじわとビルドアップ、高揚させていく様が、デケデケと腰にくる感じでセクシーです。ちなみに“ES(エス)”とは、“Electronic Soul Music”の略。王道ハウスをルーツに持ちながらも、時代の流れに敏感なトミイエ先生ならではの普遍的なネーミングですね。続編『ES-B』も2か月後にリリースされるそうで、こちらも楽しみ。
★★★★★★★★★☆

VARIOUS ARTISTS
ES compiled and Mixed By Satoshi Tomiie
(JPN) SOUNDSCAPE / SAWJP-1003

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JUST ONE『Love Music』

アトランタのハウス・デュオ、ケメティックジャストのジャスティンことジャスト・ワンが、1stソロ・アルバムを発表しました。ブロークン・ビーツ、ヒップホップ、ハウスに、自身のソウルフルな歌声を絡めたフューチャー・ジャズ・ファンク集は素晴らしい仕上がり。これでもう“DJ ケミットの片割れ”なんて言われなくなることでしょう(笑)。 収録曲中、際立った存在感を放っているテッキーなブロークン・ビーツ「love2love」は、昨年BBCラジオのジャイルス・ピーターソンや、ウエスト・ロンドンの奇才、I.Gカルチャーらによってヘヴィー・プレイされたキラー・チューン。ファン待望のアルバム収録です。日本盤にはフィル・アッシャーによるリミックスも入っていて、オススメ度大!
★★★★★★★★★☆ (S.N)

JUST ONE
Love Music
(JPN) INPARTMAINT / NBIP-5023
CHILL,LOUNGE & JAZZY

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VARIOUS ARTISTS『Renaissance presents The Therapy Sessions Vol.2 Dave Seaman & Luke Chable』

デイヴ・シーマン主催レーベルTherapyをフィーチャーして大好評だった“Therapy Sessions”が、同じくルネッサンスより再登場。CD1はもちろんデイヴ・シーマンによるもので、序盤じわじわ~中盤はかなりアゲな展開。そして終盤、ここからがシーマン先生の腕の見せどころ。プラネット・ファンク「Chase The Sun」を彷佛とさせるギターリフが印象的なステル「Finding Time 」からイーサン「In My Heart」まで、かな~りドラマチック&哀愁感漂う選曲で泣かせてくれます。もう1枚のCD2、今回のお相手はオーストラリアの新鋭DJ/プロデューサー、ルーク・チャブル。ブレイクス を基調としながらもプロッグやアシッド・ハウスを織り交ぜた旬な仕上がり。どっちも◎。
★★★★★★★★★☆

VARIOUS ARTISTS
Renaissance presents The Therapy Sessions Vol.2 Dave Seaman & Luke Chable
(UK) RENAISSANCE / REN19CD

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FERNANDA PORTO『Giramundo』

5年程前にリリースされた、男前な太陽のジャケが印象的なブラジリアン・ドラムン・ベースのコンピ『BRAZIL EP』。その中に収録された「Sambassim」が大ヒットしたことによって、本国ブラジルを飛び出し、世界的なディーヴァとなったのがフェルナンダ・ポルト。彼女は歌だけでなく、ほとんどの楽器演奏、プログラミングまでこなしてしまう才女です。このニューアルバムで注目は、ブラジルMPB界の超大御所、シコ・ブアルキをゲストに迎えたボッサ・ドラムン・ベース「Roda Viva」。またもや大ヒットの香りがプンプンとしますね! サウダージ感あふれるメロディー・センスにグッド・ルッキングも持ち合わせた彼女、ベベウ・ジルベルトの人気を越えちゃう日は近い!?
★★★★★★★★☆☆(S.N)

FERNANDA PORTO
Giramundo
(BRA) TRAMA / TFCK-87382
DRUM’N BASS

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