DONNIE『The Daily News』

 アトランタを拠点に活動する男性ソウル・シンガー、ドニー。1stアルバムがモータウンから発売された経歴を持つ、実力派アーティストです。クラブ・シーンでは、’03年に「Cloud 9」のクエンティン・ハリス・リミックスがヒットしたので、名前を知っている人も多いことでしょう。このたび、5年ぶりとなるニュー・アルバムをリリースしました。マーヴィン・ゲイやスティーヴィー・ワンダーを彷彿とさせる歌声が、ファンキーなトラックに響くソウルフルな一枚。収録曲には「911」や「Suicide」といったタイトルもついていますが、そこに一貫して流れている感情は“愛”です。ゲストではアース・ウィンド&ファイアやギャップ・バンドのメンバーも参加しており、時代を超えたコラボレーションが実現しているあたりも聴きどころ。「Do You Know」のニュー・ミックスを収録した日本盤は世界先行発売です。
★★★★★★★★☆☆ (EU)

DONNIE
The Daily News
(JPN) Village Again / VIA-0057 SOUL

DONNIE『The Daily News』

BJORK『Volta』

 我が道を歩み続けるアーティスト、ビョーク。彼女が約三年ぶり通算6作目となるアルバム『ヴォルタ』を発表しました。ヒューマン・ビート・ボックスを使った前作でも奇抜なサウンドを披露していましたが、ティンバランド、コノノNO.1、アントニー・ヘガティーらが参加した本作でも、驚きの音を展開しています。全編に配されているのは、なんとアフリカンやインダストリアル系のパーカッション・リズム。そこにブラス・セクションや中国琵琶とビョークの歌声がオーガニックに絡んでいく…。ますます国籍不明で、とことんプリミティヴな本作。どこか、エレクトロニカから脱却した開放感を感じる作品にもなっています。
★★★★★★★☆☆☆

BJORK
Volta
(JPN) UNIVERSAL / UICP-1083

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VARIOUS ARTIST『Fuse Presents Steve Bug』

 ベルギーのテクノ・レーベル、“MUSIC MAN”が送るミックスCDシリーズ,“FUSE”。最新作を担当したのは、実力派ミニマル・テックハウスDJ、スティーヴ・バグ。抜群のミックス・スキルを持つ彼が得意とするのは、厚みのあるボトムをキープしながら、テッキーな上音を展開していくスタイル。ビルドアップの果てにはリズィーム・イズ・リズィーム「The Dance」が待っているのでした。
★★★★★★★☆☆☆

VARIOUS ARTIST
Fuse Presents Steve Bug
(JPN) MUSIC MAN / CISCO / MMCDJ- 028

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KINGS OF LEON『Because Of The Times』

カレブ、ネイサン、ジェアドの三兄弟と、従兄弟のマシューからなるロック・バンド、キングス・オブ・レオン。彼らが暮らす米南部ナッシュビル特有のオーガニックな要素と、都会的なモダン・ビートを武器に、’00sロックンロール・リヴァイバルの中核を担っていた実力派バンドです。UKで大ヒットを記録したデビュー作発表当時は平均年齢21歳だった彼らも、今では20代半ばとなり、U2のサポート・アクトを務めるビッグな青年たちに成長しました。カレブが“自分たちの境界線を取り除いた”と語るこのサード・アルバムでは、南部男らしい渋さに、メジャー感あふれるダイナミズムを加えた、独特のアメリカン・ロックを聴くことができます。大人になったね、KOL(感涙)。
★★★★★★★☆☆☆ (TK)

KINGS OF LEON
Because Of The Times
(JPN) BMG / BVCP-21524
ROCK

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アーマンド・ヴァン・ヘルデン『ゲットブラスター』

ハウス界のトップ・プロデューサー、アーマンドの6作目のアルバムは、自身のルーツである’80年代ダンス・ミュージックに回帰した、懐かしくも新鮮な仕上がり。ファット・ジョーをフィーチャーした話題曲「Touch Your Toesを収録。
LOUD149号記事:インタビュー

『ゲットブラスター』をTOWER.JPで買う

アークティック・モンキーズ『フェイヴァリット・ワースト・ナイトメアー』

平均年齢22歳(!)のUK4人組ロックバンド。新メンバーを迎えての2ndアルバムは、よりハードでダンサブルなサウンドを展開。曰く、ザ・プロディジーがインスピレーション源だとか。
LOUD149号記事:インタビュー

『フェイヴァリット・ワースト・ナイトメアー』をTOWER.JPで買う

THE SOUNDS『Dying To Say This To You』

 2003年にスウェーデンで結成された、ザ・サウンズ。紅一点のヴォーカリスト、マーヤを中心とする、五人組ニューウェイヴ・ポップ・バンドです。本国では、デビュー・アルバムがナショナル・チャート初登場四位を記録したほどの人気者ですね。彼らが、約三年半ぶりとなる二作目をリリースします。プロデューサーの一人は、ザ・キラーズのデビュー作を手がけたジェフ・ザルツマン。それもあってか、キラキラ・シンセが懐かしくも新しい、ど・キャッチーな一枚に仕上がっています。特に、ブロンディー直系のディスコ・パンク・アンセム「Tony The Beat」は出色の完成度。キッチュなダンスフロアを賑わわせてくれることでしょう。来月号でインタビュー掲載予定!
★★★★★★★★☆☆ (TK)

THE SOUNDS
Dying To Say This To You
(JPN) WARNER / WPCR-12591
ROCK

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ベン・ウェストビーチ『ウェルカム・トゥ・ザ・ベスト・イヤーズ・オブ・ユア・ライフ』

UKブリストル出身。ジャイルスの新レーベルBROWNSWOOD第一弾アーティストとして、本作でアルバム・デビュー。ラジオをきっかけにここ日本でも話題を呼んだ「So Good Today」を収録。
LOUD148号記事:インタビュー

『ウェルカム・トゥ・ザ・ベスト・イヤーズ・オブ・ユア・ライフ』をTOWER.JPで買う

Tiesto『Elements Of Life』

 アテネ五輪開会式でのDJプレイを筆頭に、スペース・マウンテンのテーマソング作成など、数々の快挙を成し遂げてきたオランダのスーパースターDJ、ティエスト。3年ぶり3枚目のオリジナル・アルバムがコレ。お得意のプロッグ調トラックをベースに、歌ものにも積極的に取り組んだ意欲作です。フェイスレスのマキシ・ジャズをフィーチャーした、EUでのエイズ撲滅キャンペーン・ソング「Dance4Life」も、もちろん収録。他にも、BTとコラボレーションした「Break My Fall」、ロック・テイストを取り入れた「In The Dark」など見逃せないトラック目白押し。日本盤には、リミックスを集めたボーナスCDもついてきますよー! ★★★★★★★★☆☆ (SN)

Tiesto
Elements Of Life
(JPN) AVEX / AVCD-23213~4
TRANCE

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