Toro Y Moi『Anything In Return』インタビュー

ToroYMoiAnythingInReturn.jpg

2009年にリリースした「Blessa」で一躍注目を集めた、米サウスカロライナ出身のチャズ・バンディックによるプロジェクト、Toro Y Moi(トロ・イ・モワ)。2010年にファースト・アルバム『Causers Of This』をリリースした頃までは、エレクトロニックな音づくりが持ち味の、チルウェイブを代表するアーティストとして名を馳せたものの、翌2011年には生音を主体にしたセカンド・アルバム『Underneath The Pine』をリリース。さらなるファン層を獲得しています。

そんなToro Y Moiが、サード・アルバム『Anything In Return』(エニシング・イン・リターン)をリリースしました。故郷サウスカロライナを離れ、現在拠点としているカリフォルニアのバークレーで制作した注目作です。バークレーに引っ越してからは、“ハウス、ヒップホップ、サイケ・ロックに対してより深く知りたいって思うようになった”というチャズ。本作の内容は、そんな彼の言葉からも分かる通り、楽曲的にもサウンド的にも、より独創的な音楽に進化・発展したものとなっています。

ここでは、本作『Anything In Return』の内容について、チャズ・バンディックにメールで話を聞いてみました。

続きを読む

FIDLAR『FIDLAR』インタビュー

FIDLAR_jk.jpg

ザック(Zac Carper)、兄弟であるエルヴィス(Elvis Kuehn)とマックス(Max Kuehn)、そしてブランドン(Brandon Schwartzel)からなる、LA出身の4人組ガレージ/パンク・バンド、FIDLAR(フィドラー)。2009年に自然発生的にバンドが誕生すると、スケート・パークやD.I.Y.のハウス・パーティー等で破天荒なライブを開始し、その活動が海外のブロガーなどを通じで話題となり、インディー・シーンを中心に注目を集めるようになった新星です。

そんなFIDLARが、デビュー・アルバム『FIDLAR』をリリースしました。ザックのベッドルームをスタジオにし、ザック曰く“自分たちの好きなように曲を書いて、好きなようにレコーディングした”という本作。その内容は、ガレージ・バンド、パンク・バンドらしい荒々しく騒々しいサウンドを基調としながらも、楽曲自体はバラエティー豊かで、彼らの音楽的センスが光るユニークなものとなっています。彼らの日常をそのまま歌にした歌詞の内容も、聞き逃せないポイントでしょう。

ここでは、本作『FIDLAR』の内容とバンドの音楽的背景について、先日開催された<Hostess Club Weekender>で来日した、メンバーのザックに話を聞きました。

続きを読む

Unknown Mortal Orchestra 『II』インタビュー

UMO2_jk.jpg

ルーバン・ニールセン(元ミント・チックス)を中心にした、米オレゴン州ポートランドの3人組サイケデリック・バンド、Unknown Mortal Orchestra(アンノウン・モータル・オーケストラ:UMO)。当初は、バンド活動から距離を置いていたルーバンの自宅地下室での宅録プロジェクトとしてスタートするも、『Ffunny Ffrends』をBand Campに投稿すると、ブロガーを中心に一気に話題に。そして、バンドを結成し2011年にFat Possumからデビュー・アルバムをリリースすると、そのローファイでウォームな独特のサイケデリック〜ソウル・サウンドが評判を呼び、インディー・シーンを中心に高い評価を得た注目株です。

そんなUnknown Mortal Orchestraが、セカンド・アルバム『II』をリリースしました。本国ではJagjaguwarからリリースされた本作。ルーバンが、“アルバムをつくっていた時は、フェミニンなエネルギーに支配されている気分だった”と語るその内容は、ブレイクビーツと多様なサウンドが入り交じるUMOならではの音世界をさらに追求した、ディープで、ダークなものとなっています。

ここでは、本作『II』の内容と制作背景について、バンドの中心人物、ルーバン・ニールセンに話を聞きました。なお、Unknown Mortal Orchestraは、今週末の2/2(土)に<Hostess Club Weekender>で来日することが決定しております。

続きを読む

Ra Ra Riot『Beta Love』インタビュー

RaRaRiot_BetaLove_jk.jpg

2006年にマイロ・ボナッチ(G)を中心に結成された、ニューヨックのインディー・バンド、Ra Ra Riot(ラ・ラ・ライオット)。2008年にデビュー・アルバム『The Rhumb Line』(オリジナル・ドラマー、故ジョン・パイクに捧げた作品)をリリースして以降、ストリングスを取り入れたドラマティックなサウンドで話題を集めてきた人気バンドです。2010年には<NANO-MUGEN CIRCUIT 2010>で初来日を果たし、世界的に高い評価を得たセカンド・アルバム『The Orchard』を発表。日本でも好セールスを記録しています。2011年には、初の単独公演、そしてフジロックで来日を果たしていますね。

そんなRa Ra Riotが、ニュー・アルバム『Beta Love』(ベータ・ラヴ)を、2013年1/9に日本先行リリースします。メンバーのアリー(チェロ)が脱退し、マイロ(G)、ウェスリー・マイルズ(Vo/Keys)、マシュー・サントス(B)、レベッカ・ツェラー(バイオリン)という4名編成で制作された本作。エルヴィス・コステロやモデスト・マウスとの仕事で知られるプロデューサー、デニス・へリングと共にレコーディングしたという内容は、新たなアイディア、サウンド・アプローチを大胆に導入した、ポップかつ刺激的なものとなっています。

ここでは、本作『Beta Love』の内容について、メンバーのマシューに話を聞いてみました。なおRa Ra Riotは、アルバム・リリース後の2/3(日)に、<Hostess Club Weekender>で来日することが決定しております。

続きを読む

Memory Tapes『Grace/Confusion』インタビュー

MemoryTapes_Grace_jk.jpg

米ニュージャージー出身のデイヴィ・ホークのソロ・プロジェクト、Memory Tapes(メモリー・テープス)。2009年に発表したデビュー作『Seek Magic』で一躍脚光を浴びた、チルウェイブ系サウンドの潮流を生み出した重要アーティストの一人です。2011年には、バンド編成で制作したセカンド・アルバム『Player Piano』を発表。収録曲「Yes I Know」のミュージック・ビデオが第54回グラミー賞の最優秀短編音楽ビデオにノミネートされ、話題となっています。

そんなMemory Tapesが、今年2012年にCarparkからリリースした最新アルバム『Grace/Confusion』(グレース/コンフュージョン)の日本盤を12/26にリリースします。彼自身が“プログレッシヴ・ロック的”とも語る、全6曲約40分で構成された意欲作です。“迷宮のような感覚を持たせたかった”という本作。その内容は、一曲の中で様々な音楽的要素が展開していく、カラフルで神秘的なものとなっています。

ここでは、本作『Grace/Confusion』の内容について、デイヴィ・ホークに話を聞きました。

続きを読む

『EDM ~Electronic Dance Madness 2~』TOMO HIRATAインタビュー

EDM2_jk.jpg

EDMに焦点を定めた日本初のコンピレーション・ミックスCDとして9月にリリースされ、話題を集めた『EDM ~Electronic Dance Madness~』。その第二弾となる『EDM ~Electronic Dance Madness 2~』が、12/12にリリースされます。

前作同様、デヴィッド・ゲッタ、スウェディッシュ・ハウス・マフィア、デッドマウス、スティーヴ・アオキ、カスケードといったEDMシーンを代表するトップ・アーティストの代表曲/最新ヒット曲から、 ケイティ・ペリー、コールドプレイ、ブラック・アイド・ピーズ、ブリトニー・スピアーズといったポップ・アーティストのEDMリミックスまでを網羅した本作。今回ではさらに、ディディやベニー・ベナッシをリミックスしたEDMクラシックのトラックや、Banvox、Tomo Hirataが手がけた日本人楽曲もコンパイルし、前作以上に多彩な内容となっています。

ということで、ここでは本作のコンパイルとミックスを担当したクリエイター/DJ、TOMO HIRATA(iLOUD読者の方はご存知の通り、引き続きEDMの広報役として活動中です)にインタビュー。本作の内容についてご紹介しましょう。

続きを読む

Hard Rock Sofa インタビュー

HardRockSofa2.jpg

9/8(土)に東京ageHaで第1回目が開催された、EDMにスポットを定めた日本初のパーティー、<EDM States>。ここでは、その第1回目<EDM States>にゲスト出演した、ロシア出身のEDMアーティスト、Hard Rock Sofaのインタビューをご紹介しましょう。2005年にユニットを結成して以来、精力的に活動を展開してきた彼らは、「Labyrinth」「Starlight」「Kaleidoscope」「Here We Go」「Quasar」などなど、次々とスマッシュ・ヒットを送り出してきた人気者です。最近は、Calvin Harris ft. Ne-Yo「Let’s Go (Swanky Tunes & Hard Rock Sofa Remix)」、David Guetta「Just One Last Time ft. Taped Rai (Hard Rock Sofa Big Room Mix)」と、注目リミックス2曲を送り出したばかりですね。

なお、今週末の11/17(土)には、ゲストにLaidback LukeとOliver Twiztを迎え、ageHaで第2回目の<EDM States>が開催されます。EDMを体感できる貴重な機会となっておりますので、皆さんぜひ足をお運びください。

続きを読む

Vitalic『Rave Age』インタビュー

VitalicRaveAge_jk.jpg

「La Rock 01」や「My Friend Dario」など、数々のフロア・アンセムを生み出してきた、フランスを拠点に活動するプロデューサー、ヴィタリック(Vitalic)。本名パスカル・アルベー・ニコラス。デビュー・アルバム『OK Cowboy』(’05)で世界的ブレイクを果たして以降、『V Live』(’07)、『Flashmob』(’09)とコンスタントにアルバム作品を発表し、大規模なライブ・ツアーを開催。確固たる人気と地位を獲得している実力派です。

そんなヴィタリックが、待望のニュー・アルバム『Rave Age』(レイヴ・エイジ)をリリースしました。彼が近年積極的に行ってきたDJ/ライブ活動で得た感覚や成果を、彼ならではテクノ、ディスコ、ポップ・センスで新たにまとめ上げた本作。その内容は、彼自身が“今回のアルバムの曲は、すごくライブで演奏したくなる”、“自分がDJする時にプレイしたいものになっている”と語る、パワフルでエネルギッッシュなものとなっています。

ここでは、そんな意欲作『Rave Age』の内容について、ヴィタリックに話を聞きました。

続きを読む

Paul Banks『Banks』インタビュー

PaulBanks_jk.jpg

2002年に人気ロック・バンド、インターポール(Interpol)のフロントマンとしてデビューし、これまでに4枚のアルバムを発表しているミュージシャン、ポール・バンクス(Paul Banks)。2009年に『Julian Plenti is… Skyscraper』をリリースして以降は、ソロ・アーティストとしても活躍。今年6月には、完全限定生産の『Julian Plenti Lives… EP』を完売させ、変わらぬ人気を維持している才人です。

そんな彼が、セカンド・ソロ・アルバム『Banks』(バンクス)をリリースしました。インターポール・ファンにはお馴染みの、ザ・ナショナルやヨンシーとの仕事でも知られるピーター・ケイティスをプロデューサーに迎え、ニューヨークとコネチカットでレコーディングされた本作。その内容は、先行ダウンロード曲「The Base」を筆頭に、エモーショナルで表情豊かな音世界が広がるものとなっています。

ここでは、本作『Banks』の内容について、ポール・バンクスにメール・インタビューで話を聞きました。

続きを読む

banvox『Instinct Dazzling Starlight EP』インタビュー

banvox_IDSL_jk.jpg

ティム・ヒーリーが主宰するエレクトロ・ハウス~EDM系レーベル、Surfer Rosa Recordsから、先日9/24にニューEP『Instinct Dazzling Starlight EP』をBeatportエクスクルーシヴでリリースすると、“Beatport Releases This Week”チャートで2位、DMCワールドマガジンのバズチャート最高10位を記録し話題となった日本人アーティスト、banvox。Maltine Recordsから昨年リリースした『Intense Electro Disco EP』で注目を集めるようになった彼は、まだ十代という若さの、エレクトロ・ダンス・ミュージック・シーン期待の新星です。

そんな彼の『Instinct Dazzling Starlight EP』が、この度iTunes Storeなど、他の全ネットポータルでも販売されることになりました。というわけでiLOUDでは、banvoxにメール・インタビューを行い、本EPの内容や今後の活動予定について話を聞きました。既に海外から次のリリースをいくつか控えている注目株ですよ。

続きを読む